たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

日本仏教の母山、比叡山延暦寺・根本中堂改修見学会に参加 / 2025.07 祇園祭旅行(3)

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の続き。12日の前祭曳き初めは14時からなので、それまでは観光することにした。めざすは比叡山延暦寺

天台宗総本山 比叡山延暦寺 - 京都市と滋賀県大津市にまたがる天台宗総本山。「日本仏教の母」としての歴史と現在を紹介。

京都市内からは地味に遠くなかなか行けなかったが今回ようやく訪れることにする。

八瀬側から乗り物を乗り継ぎ比叡山

比叡山へは直通バスもあるが、一般的には叡電八瀬比叡山口駅からケーブルカー、ロープウェイ、バスを乗り継ぐルートと、湖西線比叡山坂本駅からバス、ケーブルカーを乗り継ぐルートがある。滋賀側から行くほうが便利そうだったが、ケーブルカー乗りつぶしを兼ねて周遊で行くことにして先に乗り継ぎの多い八瀬側から比叡山をめざすことにした。

夏の京都は朝から暑く、できるだけ外歩きたくなかったので、叡電ではなくベッセルホテルカンパーナ京都五条目の前の五条駅から地下鉄烏丸線国際会館駅へ行き、京都バスで八瀬駅前までのってケーブル八瀬駅へ。

高野川の水の音が心地よいが、暑いものは暑い…。

9時発のケーブルカーに乗る。シックな色合いに塗り替えられてはいたが、冷房はついてないので暑い。

ただこの叡山ケーブル、高低差561メートルもあるそうでこれは日本最大とのこと。距離も結構長く、乗りごたえがある。

だんだん景色も開けてきてケーブル比叡駅に到着。ここで叡山ロープウェイに乗り換える。

一気に眺望が開けて、貴船や鞍馬、そして遠く京北の山々が一望できる。右側の煙突は東北部クリーンセンターかな。

時折通り抜ける風が心地よい。山の上だから気温も下がっていくわけで、京都市内とは全く異なる気候に嬉しくなる。

比叡山頂駅に到着。標高840mとのこと。京都市内より5度くらい気温が低いことになる。その点では夏の比叡はおすすめだな。良いタイミングに来たと思う。

少し歩いたところにある比叡山頂バス停から比叡山シャトルバスに乗る。バス停からは琵琶湖や大津市内が一望できなかなかの景色だ。ただ京都市内方面はガーデンミュージアム比叡の展望台からでないと見れないようだ。残念。

ヘアピンカーブが続く山道をバスは進み、比叡山バスターミナルに到着。東塔地区の中心である。思ってたより俗っぽい場所であったが、ここから延暦寺東塔地区を巡ることにしようと思う。

延暦寺・東塔地域を散策

境内に入ると一転、修行の場としての荘厳な雰囲気に包まれる。これはこの前訪れた高野山とは全く違う印象だった。

大講堂重要文化財ではあるが、もともとは門前町の坂本にあった讃仏堂で、火災で焼け落ちたことに伴い移築したものだそうだ。中は比叡山出身の開祖の木像が並び、歴史の深さを今に伝えている。

講堂脇の鐘楼は100円でつくことができる。せっかくだからついてみた。昔近所の寺で毎年除夜の鐘をついてたので、その時の杵柄を生かして?豪快に鳴らすことができた。

阿弥陀堂東塔は昭和の再建なので建物自体にそれほどの深みはないが、東塔の端なので参拝客も少なく、ゆったりと見物できた。

続いて戒壇文殊へ。どちらも江戸時代の建物で立派な佇まいだった。特に文殊楼は山門に当たる場所。山道を上がってこの門が見えたときの思いはいかほどかと往時を思う。

根本中堂改修見学会へ

さて、比叡山の総本堂に相当する根本中堂へ向かうことにしよう。

国宝に指定されている建物であるが、あいにく改修工事中で、工事現場かのような素屋根に覆われている。ただ、今日の目的はその工事現場である。

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月1回、第2土曜日に改修現場を案内してくれる改修見学会を開いているのだが、7月の開催日は今日12日なのだ。普段から修学ステージというお立ち台から改修工事の様子は見れるのだが、工事現場から違った視点で観れる、しかも無料である。先月の首里城の素屋根見学も良かったので、今だけしか見れない景色を愉しもうと思う。

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定員30名、予約不可ということで10時前には延暦寺に来たのだが、30分前からの受付開始早々に手続き完了。ただこの日は直前でも参加できそうではあった。うちわをもらえたのは大変ありがたい。

改修中ではあるが参拝はできるので見学会開始前に中に入り、本尊薬師如来や不滅の法灯を眺める。その荘厳な雰囲気には圧倒される。さすが比叡山だ。写真は素屋根の改修案内から撮りました。

これがその案内看板。今の根本中堂は織田信長の焼き討ちによって焼失した後、1642年に徳川家光によって再建されたものだ。そうか、あの比叡山焼き討ちか…。

その後、50-60年おきに改修しているとのこと。

さて時間になりましたので見学会が始まる。僧侶の方が延暦寺の改修工事の概要を丁寧に解説してくれる。これはありがたい。

見学者もヘルメットをかぶって工事現場へ。まず案内されたのは。今回の改修にあたっての調査で、色合いが屋根上と壁で異なっていたことがわかり、今回それを再現することにしたそうだ。ただ、肉眼でははっきりわかったのだがスマホでの写真ではよくわからんですな…。歴史ある建物をどこのタイミングで改修するかというのはなかなか大変なんですな。

軒下に飾られる彫刻の改修状況も間近に見学できる。鮮やかな色合いが印象的だが、よく見ると顔が欠けたりしているものも多いが安易に復旧はできないらしい。十二支の動物がいるということだったがあいにく自分の干支である巳は見つけられなかった。残念。

本堂の屋根は銅板葺で今回全面的に葺き替えることになっている。なのだが、調査で昔は銅板色ではなく黒く着色していたことが最近わかり、せっかく葺き替えた銅板をいったん外して塗装することになったそうだ。これにより改修完了が延期になったそうだが、こりゃ大変だ。改修がこんなに緻密で大変なものだというのは全く知らなかった。この見学会、素晴らしいです。

この銅板葺きも全部やり直しだそうで…。

その銅板の下の木々も2段にわたっていて、細かく調査して補修するところ、そのまま活かすところを決めてるそうだ。これは頭が下がる作業だな…。

回廊の屋根は10万枚ものサワラの平板を使って葺き替えている。日本の生産量の9割分をかき集めたそうで、次回同じ形での改修になるとはわからないそうだ。そう考えると我々が見ている建物は長い歴史のほんのスナップショットでしかないんだよなぁというのを実感。人間の儚さと歴史のダイナミズムを感じました。

一般の参拝客は回廊上の修学ステージから工事現場自体は観れるのだが、見学会のルートから屋根をはじめとした修理状況を説明を聞きながら間近で見れるのは実に有意義な見学会であった。今回参加できて良かったです。

比叡山坂本ケーブルから下山

帰りは比叡山坂本ケーブルから滋賀県側に下山することにします。

山道を10分ほど歩いてケーブル延暦寺駅へ。登録有形文化財に指定された歴史ある建物だ。

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2階には展望テラスがあり、次の列車まで時間はなかったが急いで見学。ただここからの景色は凄かった。大津側の景色はもちろん、琵琶湖大橋から琵琶湖全景を一望できる。しかし琵琶湖は本当大きいな。これだけ広いのに、それでも南部のくびれた部分でしかないんだかなぁ。

11:30発の比叡山坂本ケーブルでケーブル坂本へ。こちらも行き乗った叡山ケーブルと同系色に塗られているが冷房はついてない。比叡山坂本ケーブルは距離が2025mと日本一長く、ちょうど2025なので万博とのコラボをしてるらしい。

琵琶湖を眺めながら下っていく。11分もかかるので結構乗りごたえがある。途中2か所トンネルがあり、入るとすごく涼しかったが、だんだん高度が下がってくるにしたがって気温が上がってきた…。

ケーブル坂本駅登録有形文化財指定の古き駅舎であったが、暑い…。

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ここから比叡山坂本駅までは普通に歩ける距離ではあり、近くの日吉大社や旧竹林院にも歩いて廻ったのだが、暑くて歩く気力も起きず江若交通のバスに乗り込んでしまう。もうしょうがないね…。

比叡山坂本駅から湖西線で京都へ。ついこの間までは113系117系に乗れたのに、寂しくなったものだ。

13時前に京都へ戻り、午後は再び祇園祭です。

比叡山と根本中堂改修見学会のまとめ

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先月行った高野山と並ぶ仏教の聖地である比叡山であるが、個人的には山の上の修行の地という厳しさがより伝わる比叡山に惹かれたかな。まあどっちも良かったけど、とにかく根本中堂の見学会は良かったです。月1回しかないけど土曜日開催なので、行くならこのタイミングにあわせて行くのが絶対良いです。あと、本当は西塔や横川にも行かないといけないのに今回東塔しか行けなかったので、また訪れたい。きっともっと静寂の地で違った印象を持つんだろう。今度は秋の紅葉のあたりにでも行こうかな。