タクシーで圓山站の方へ向かう。 このあたりはは「台湾都市物語」で取り上げた歴史建造物が多く集まっており、一度見ておきたいと思ってやってきた。
本当は学門なる門からきちんと入りたかったのだが、残念ながら工事中だったので脇から入る。 入り口付近は南国の樹々が生い茂り、落ち着いた雰囲気。
正門である儀門を通り、本殿である大成殿へ向かおう。 著名な場所であるにもかかわらず、さすが孔子廟だけあって静かであった。 堂々たる建物と、きめ細やかな装飾は見事。 また、他の廟と違い、青を基調とする落ち着いた色合いがまた綺麗であった。
大成殿に祀られている孔子の位牌、そして孔子の祖先五代を祀る崇聖祠を参拝。 我が子たちはまだ受験とは縁遠いが、学業成就を祈ることにしよう。
ところでここは松山空港の着陸ルートにあたり、ヒコーキがちょこちょこ飛んできて気が気でない(笑) ただ国際線機でも来ないかと思ったが、国内線機ばかりであった。
続いてすぐ近くの保安宮へ向かう。
ここは医学の神様保生大帝を祀った廟であるが、台北の三大名刹だけあって、日本人ツアー客も多くいた。 二重屋根の前殿は、屋根が微妙に反れている、独特のデザインで見ていて興味深い。
ここにも義捐金のお知らせが…嬉しいですね。
典型的な清末期の建造物である本殿は、重厚さと細やかな装飾が力強さを感じさせる。
この子は未来のお医者さん!?
続いてはMRT圓山站の反対側、駅の近くのこちらへ。
一見してこれまで見てきた中国様式の寺院に見えるが、入ってみると…。
日本に戻ったかのような寺院建築が??
ここ、臨済護国禅寺は、日本統治時代に建立された仏教寺院。 中国様式の寺院が多数を占める台湾では珍しい。 日本の寺院と似たような感じだが、よく見ると壁が総板張りであったり違うところもある。 ただし全体的に派手さが全くないのが日本風ともいえよう。
同じく日本風の山門。よく見ると「昭和17年」の文字が…。 圓山站のすぐ近くではあるが、ガイドブックにはまず載ってないので、観光客は皆無であったが、非常に印象深い寺院であった。
台湾1回目の人には勧めないけれど、リピーターは1度見てみるといいかもしれない。
ところでこの寺は、4月25日まで実施していた台北花博会場のすぐ近く、というか会場に取り囲まれている。 この山門のすぐ裏には、このように入場ゲートっぽい建物が迫っていて、非常に殺風景であった。 なんか、よくある建物行政って感じでちょっと興ざめであった。
圓山站周辺もすっかり万博中央駅ばりに整備されて、なんか面白みに欠けていた。 4月までに行ってなんとか花博に行かねば…とも思っていたのだが、無理していかなくてもよかったかな。
まあそんなわけで、駆け足観光ではあったが結構回れて、またこれまで見てこなかった寺社を見ることができて満足であった。
時間は12時を回ってしまったので観光はこのくらいで切り上げるとしましょう。
圓山站のホームからは、先ほど行った臨済護国禅寺が一望できるが、この外観ではまさか境内が日本様式だとは思えないですな。
反対側は花博会場が。このあたりは今後どうするんでしょうかね?
MRTで相変わらず人でごった返す台北車站へ。