出張ついでに巡った場所記録、洛西、洛中と来て、今度は東山エリアです。
青蓮院門跡
一度行ってみたかったのだが、結構奥地にあるのでこれまで行ったことがなく、今回仕事が午後からの日にようやく行けた次第である。
天台宗の門跡寺院であり、別名栗田御所と言われる通り、寺院というよりは御所という感じの優雅で落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
しかし、ただでさえ奥まった場所にあるうえに、コロナ禍で本当に人がいなかった(行ったのは9月中旬)。
入ってまず目につくのが華頂殿の襖絵。煌びやかな絵柄が目に入ってくるがこれは2005年に木村英輝氏が描いた最近の作なのだそうだ。
言われなければそんな最近の作だとは思えないくらい、格式ある門跡寺院とマッチして見ごたえがあった。
青蓮院の最大の見どころは小御所から見る、室町時代の相阿弥作とされる池泉回遊式庭園である。
この日は土曜日だというのに、なんと誰もおらず、しばし縁側に腰を落ち着けてこの見事な庭園を独り占めする。
庭園に降りてゆっくり散策することもできる。ようやく数人の観光客が来たくらいで、なんとも贅沢なひとときだった。
よっぽど東京にいるよりも京都にいる方が感染なんかしないんじゃないのと思ってしまう。
青蓮院を後に祇園へ向かう途中に、白川にかかる古川町橋、通称一本橋を見学。 よくドラマやCMに出てくる橋であるが、さすがにちょっと渡るのは勇気がなく(汗)、見るだけに留める。
建仁寺両足院で座禅体験
建仁寺は何度も行っているが、両足院は普段は公開されていないため行ったことがなかった。 ただ調べてみると、ほぼ毎朝坐禅体験をやっており、そこで庭園も一瞥できるらしい。
坐禅体験|京都建仁寺塔頭両足院
京都東山区祇園の両足院では坐禅(座禅)体験を行っています。拝観については年に数回、期間限定で特別公開を行っております。また、修学旅行・会社研修の受け入れ、各種催し会場として利用をご希望の方のご相談も承っております。
仕事前に坐禅体験とは乙なものだなと思い前日夜にウェブ予約。いやはや便利な時代になりました。
この日は8時半から開始ということで8時前に両足院に向かうが、入り口が目立たない場所にあって迷ってしまった。
本坊から南へ少し歩き、毘沙門天堂の入口から入るようだ。
坐禅体験は方丈で行われる。この日は20人ちょっとが体験。9月末になり、少しは観光客も戻ってきたのだろうか。
始まるまでの間、大書院と前庭もざっと見学。
坐禅体験は約1時間ほどのプログラム。この日は副住職の伊藤東凌氏自らの指導だった。
あなたは今、ご機嫌ですか、から始まり、坐禅とは心を無にすることではなく、自分とありのままに向き合うことであるといったお話の後、まずは線香の匂いや拍子木の音、そして鳥のさえずりや虫の音といった小さな音に気を配り、続いて体の器官に意識を向け、最後は半眼の状態で周囲と自分の壁をなくしていく。これまでの嫌なこと、気になることを忘れ、ニュートラルな状態となって自分と向き合うことができたような感覚になる。
終わった直後の様子。しかし、自分の体は本当に硬かったな…。全く坐禅組めませんでしたわ。
この坐禅体験は警策は希望者のみであるが、せっかくなのでやってもらった。そんなに痛くはないうえに、パシっとした刺激でより自分と向き合えたようなふわっとした感覚を受けた。
しかし、周囲は本当に静かで、祇園の繁華街にいることをしばし忘れてしまう。これからの仕事が頑張れる気がして、本当に良い経験をした。
八坂庚申堂とスターバックス京都二寧坂ヤサカ茶屋店
この日は朝の仕事前に東山へ。八坂の塔のそばにある八坂庚申堂へちょっと立ち寄る。
このあたりは何度も通っているが、八坂庚申堂へ行った記憶がない。いつも早朝だったり夕方だったりして開いてなかったからかもしれない。
こじんまりとした境内は、カラフルなくくり猿がいっぱい。このフォトジェニックな雰囲気がインスタ映えして女子たちに大人気だそうだ。
もっとも朝なうえにコロナ禍で着物姿の女性などは全くおらず、地元の人たちがちょこちょことお参りに来るくらいの普段着の姿を見ることができた。
二年坂から八坂の塔を望む誰もいない景色を独り占めする。 月並みではあるけど、このあたりはザ・京都な景色だよね。
産寧坂では結婚式の写真撮影と思われるカップルがいた。大変な時期ではあるがお幸せに。
さて、次の目的地はこちらである。
二年坂に位置する古家といった風情であるが、よく看板を見ると…
なんとスターバックスなのである。
京都二寧坂ヤサカ茶屋店|スターバックス コーヒー ジャパン
築100年を超える伝統的な日本家屋の店舗。畳の間でコーヒー体験が楽しめる
ここ、スターバックス京都二寧坂ヤサカ茶屋店は、日本家屋を改装して2017年にオープンして以来、観光名所として大混雑な場所だったらしい。が、ご多分に漏れずコロナ禍でガラガラということで、ここで朝の仕事と洒落込むことにした次第である。
店内は広く、注文カウンターで頼むと、商品は奥のバーカウンターから渡される。窓の奥に見える庭園が良い感じ。値段は市中の店と同じ。
2階に行くと、さまざまなタイプの客席があり、なかでも座敷が特徴的で、畳の上で飲むコーヒーは格別だろうね。
もっとも、パソコンを開いて仕事をする関係で今回は二年坂を見下すことができるテーブル席を確保し、仕事場に向かう前に一仕事を済ませる。市内からちょっと離れるだけでこんな体験のできる京都はやっぱ良いなぁ。今度はワーケーションで来てみたいものだ。
祇園 権兵衛
ここからは食事の記録です。
祇園界隈で昼食をとることになり、普段であればそのへんのラーメン屋が候補になるのだが、今回は違うメニューを、ということで、権兵衛という店へ行ってみた。
風情ある外観の店に入る。ここはうどん屋なのであるが、親子丼が有名ということで親子丼を食す。 あっさりした出汁が聞いたとろとろの親子丼は非常に美味しかった。
が、特に土日は満席必至と聞いていたのだが、この日(8月下旬)13時前に行ったら、誰もいなかった。
四条河原町あたりはまだ地元客でにぎわっていたのだが、祇園エリアは観光客も少なく、ちょうど週明けから緊急事態宣言によって一時クローズするという掲示がされた店の多かったこと…。待ち時間もなく美味しいお昼が食べられたのは良かったけど、なんだかなぁという感じだった。
Gion Duck Noodles
続いて紹介するのはGion Duck Noodles。
ここは結構有名なラーメン屋なのだが、常に混んでいてなかなか行くことができなかった場所である。 9月下旬、一念発起して仕事を終えてから食べに行くことにした。
場所は八坂神社の近くであるが、四条通から細い路地を行くので非常にわかりづらい。
この案内板が出ているのだが、特に夜だと照明もない路地を行かないといけないので相当わかりづらいのではないかしら。
しかし、緊急事態宣言が出ているというのに、入場待ちで行列になっていた。 席数が7席しかないのでしょうがないのだが、覚悟を決めて待つ。
ただ緊急事態宣言が出ているので閉店が20時であり、果たして時間内に入れるのかどうかちょっと心配になる。ホント、緊急事態宣言中の時短制限はもう面倒くさいの極致だったなぁ。 幸い酒類も出ないし、換気のためドアも開けっ放しだったのでみんな食事が終わったらとっとと出ていくので、30分くらいで入ることができた。
店内はフランス料理屋かというような佇まいで、とてもラーメン屋とは思えない雰囲気。
ここのメニューは絵文字なのでどう呼べばよいのかわからないが、定番の鴨ラーメンを食べる。
ラーメンというよりはうどんといった食感で、出汁の効いたスープが美味しい。皿に飾られた山椒も交えながら食べるとまた美味しかった。
まあラーメンと思って食べるとなんじゃこりゃという感じだけど、美味しい料理と思えばこれはこれでありなんじゃないかなぁと思いました。
そんなわけで、東山エリアはもともとプライベート、そして出張ついでにあちこち見て回ってきたエリアではあるが、巡ってみるとまだ見てない場所はいっぱいあるなと実感。また行きたいものです。