できれば青函トンネルに入る前に起きたかったのだが、4時ごろ目を覚めた。
ちょうど、中小国を通過し海峡線に入ったところで、結局20分ちょっとの遅れのまま時間どおり北上しているようである。
以前は車掌が解説をしていたというが、サロンカーは今日は数人がいるだけであった。
青函トンネルに突入。コーっという乾いた音が続き、列車はスピードを上げた。 やがて蛍光灯が連なるようになると…。
11月10日で営業を休止し、今度の14日限りで廃止となる竜飛海底駅を通過した。
わざわざ早起きしたのは竜飛海底駅を見たかったからである。 ここで降りたんだよなぁと思うと感慨深い。
夏であればトンネルを出たら既に夜が明けており、函館山を眺めることもできるのだが、この時期はまだ真っ暗なので部屋に戻りもうひと眠りする。
起きたらちょうど森駅を通過するところであった。 無事北海道に来ることが出来ました。 内浦湾は冬の海であったが、そこまで荒々しい波ではなかった。
さて朝食である。自分は6:45の部を予約していたので、早速向かおう。
3度目の食堂車である。1回の乗車で3回も食事をとるなんて経験、実に貴重だ。
朝食は昨年春にリニューアルされ、和洋食というオーソドックスな区分とは異なるメニューになった。
賛否両論あるこのメニューだが、結論としては非常に美味しかった。 ただ上品すぎて個人的には従来の方が良いなぁと思う。何より子どもたちが食べられないのが問題。 このメニューにするならキッズメニューがほしい。
なので、今回は大人だけ食堂車にして、子どもたちは大阪駅で買ったパンを食べさせました。
海と雪の光景は、冬の北海道ならではであるのだが、今回は東京からずっと雪景色だったので、さすがに少し飽きてきた(苦笑)
北海道最初の停車駅、洞爺に到着。
牧場の馬や樽前山方面を眺めているうちに、苫小牧に到着。ここまで来れば、あと1時間である。 長い22時間の列車の旅も終りが近づいてきた。
感慨にふけっている一方で、気楽な我が娘…寝台特急に乗ることなどそんなにないのだから、良い思い出になってくれればいいけどね。
南千歳を過ぎると、すっかり札幌近郊の雰囲気。 最後はこのサロンカーの大きな窓で、景色を楽しむことにした。 本当にこのサロンカーは落ち着く。
22時間は長かったけど、全く退屈しなかった。あっという間だった。 良い記念になりました。
トワイライトがクルーズトレインと決定的に異なるのは、時刻表に載る列車であること。 時刻表に載り、行き先があるから旅はドラマがある。
クルーズトレインのような、詰め込まれて移動するだけの旅は、移動を楽しんでいるようで自由がなくてつまらない。 ななつ星がもてはやされ、東も西もクルーズトレイン構想を立てているようだが、列車はあくまで移動の手段であることを忘れてないだろうか。 その前提で楽しめるからこそ、トワイライトは楽しいだが。
なので、たまに走るトワイライト団臨などには自分には全く興味を感じない。 大阪~札幌を結ぶ列車たるトワイライトエクスプレスが、いつまでも走り続き、「いい日旅立ち」が流れ続けることを祈るばかりだ。
定刻より26分遅れの10:18、札幌駅に無事到着。
結局、湖西線迂回の遅れ以外はほぼ定時運転という、この時期にしては極めて優秀な運転でした。 もっと乗ってたいくらいだったけどね…。
客車は雪まみれ。こんな大変な思いをして走ってきたのね…。
DD51付近は雪の中多くの乗客が記念撮影をしていた。お疲れ様!
10分ほど停車し、トワイライトエクスプレスは札幌運転所に引き上げていきました。
いやあ、トワイライトは実に素晴らしかった。思い切って乗って良かったです。
さて…あとは札幌をちょっと観光したら家に帰りますよ(泣)