函館から木古内までの区間は、別れを惜しむかのようにずっと左窓に寄りそう函館山を眺めながら函館湾に沿うように走る景色が好きで、何度乗っても楽しい区間である。特に夏の夜は漁火の明かりが幻想的で、まさに北海道の車窓の最後を飾るのにふさわしい区間である。
が、カシオペアの場合、この区間は客室は海側を面していない。さらにパブタイムに行くためには函館駅を出たくらいから並んでいないと座れない。
せっかくのカシオペアなのでパブタイムを体験しようと並び、せっかくの漁火も3号車の狭い通路から眺めることに…。
結局30分ほど待ち、21:45頃パブタイムがオープンした。あっという間に満席になる。
カシオペアのコンセプトは「ナチュラル&エレガント」であり、ダイニングカーもトワイライトエクスプレスのようなゴージャスさはないものの、カジュアルな雰囲気で楽しめるのはそれはそれで良いと思う。
せっかく座れたのでビーフシチューでも食べたいところであったが、おなかいっぱいなのでミックスピザを注文。
写真で見る限りはレンジでチンレベルの軽い食事かと思っていたのだが、意外にチーズもふっくらしていてボリュームもあり、美味しかった。
周りを見ると食事を取る人は少数派で、飲み物やデザートのみという人がほとんどであった。北斗星の場合もっとパブタイムで食事を取る人が多い印象なのだが、やっぱり客層が違うのかな。
しばし食堂車の雰囲気を楽しみ、22時半前に退散。だいぶ早く出た方なのだが、もうすぐラストオーダーなのに数組が並んでいた。たぶん何組は入れなかったんじゃないかなぁ。パブタイムは最初に入れないと厳しいね。
ほどなく青函トンネルに入る。2階の開放的な窓から、竜飛海底駅跡を眺める。もう二度と降りれないんだよなぁ。
やがてトンネルを抜け、本州へ入る。
かつて北斗星4号で帰京していた時は、寝る前に本州に到達しているのが嫌で、青函トンネルを抜ける前に寝て、翌朝目覚めたら本州、という演出を楽しんでいたのだが、さすがにカシオペアや現行の北斗星では寝るには早すぎるので仕方がない。
23:40頃青森駅へ到着。せっかくなので、ED79の解放シーンを見にラウンジカーへ行った。
こんな時間なのにラウンジカーは同好の人たちで賑わっていた。機関車が解放するだけなのにこんな写真撮りまくって何が楽しんだろう?と思うが、まあこの車両で眺めているのも同類だから人のこと言えませんな。
さてそろそろ寝ることにしましょうか。
おやすみなさい…Zzz。