の続き。
帰りの飛行機までは台北市内をぶらぶらします。
国立台湾博物館 鉄道部パークの充実した展示を楽しむ
北門駅を降りて向かった先は、国立台湾博物館 鉄道部パークである。
ここはコロナ禍真っ只中の2020年7月にオープンした施設なので、まだ日本人の訪問客は多くないのではと思う。桃園MRTの台北駅からも近く、交通の便は良いのだが、このあたりは来たことがなかった。
2階建ての堂々たるレンガ造りの建物はかつての台湾総督府鉄道部、そして1993年まで台鉄が使っていた建物だそうだ。本当に台湾の人たちが日本統治時代の建物を今に残してくれているのは頭が下がる。
平日なのでガラガラでゆったりと見学することができた。
まずは台湾の鉄道史を簡単におさらい。台湾の鉄道は日本統治時代に主要路線が敷設され、現在においても日本製の車両が多く活躍し、そして台湾新幹線も日本製と日本の鉄道との似たところが多いのでなかなか面白い。
最近台湾と日本の鉄道が姉妹鉄道となったり、お互いのカラーの列車を走らせたりしているが、その展示もあった。台北で115系の写真を見るとは思わなかった。
「莒光号」の車内を再現した空間。これが実物そっくり。列車の音に合わせて窓の景色も動き、座ってみたら列車に乗ってるかのようだ。ちょっと昔の日本の特急列車と雰囲気も似てて懐かしい。
昔の駅舎を再現した展示や、信号機・踏切などの展示も、日本とそう変わらず、懐かしい。ここまでしっかりと展示しているのは素晴らしいね。
2階には鉄道模型ジオラマがあり、1980年代、台北駅が地上だった時代を再現している。自分はこの頃の台湾を知らないので地図や本で見たレベルでしかないが、それでも懐かしさを感じるのだからこの頃を知る人は涙モノなのではないだろうか。西門の中華商場の脇を走る地上時代に台湾に行きたかったな。
台湾の鉄道は市街地を地下化する都市が多く、自分の体験でも高雄や松山はぎりぎり地上時代に行ったことあるけど既に地下となって地上の景色は楽しめなくなった。桃園や台南も地下化計画があるみたいだし、地下になる前に地方都市に行かないとだ。
駅の発車標や自動券売機。このあたりは自分が初めて台湾に行った2005年はまだ現役だったので無茶苦茶懐かしかったです。
通常展示のほかにも特別展も充実。時の記念日を特集した展示は、日本統治時代に時間を守る重要性について説いたことを説明していた。なるほどね。
話には聞いていたが、この博物館の展示は無茶苦茶充実していてとても楽しかった。じっくり見ていたら2時間くらいかかっちゃいそうだ。鉄ちゃんはもちろん、そうじゃない人も楽しめると思います。
初めての迪化街
台湾博物館鉄道部パークを後に北へ10分ほど歩くと、迪化街に着く。
カラスミなどの買い物の場所として有名な迪化街であるが、MRTの駅から遠く、また買い物には興味がなかったので実は今まで来たことがなかった。台湾8度目にして初訪問である。
迪化街といえばこのバロック調のファサードが特徴的な建物たち。なのであるが、最近このエリアも再開発が進んでいて、それっぽいレプリカを付けたリノベ建築も多いらしい。ぱっと見ただけではわからんな。
さすが買い物スポットだけあって、これまで全然見なかった日本人をここではチラホラと見かける。
さて、ちょうどお昼なのでまずはお昼ご飯とする。
やってきたのは永楽市場まえの永楽担仔麺に入る。
ここは孤独のグルメで取り上げられた店で、店先にはこのようにロケの写真に、五郎ちゃんが食べた鶏肉飯がセットメニューとして売られている。ミーハーではあるが、これを注文。
店内は五郎セット目当ての日本人がちらほら。
じゃじゃん。醤油味の味付けがあっさりとして、おかずの野菜も多くてとても美味しかった。台湾は味付けがあっさりした料理が多くて体にも良いですな。さすが定番メニューだけあって満足です。
しかし、担仔麺屋さんで鶏肉飯を取り上げたテレ東スタッフはすごいよなぁ。
永楽市場をちょっと北に進むと、台北霞海城隍廟がある。小さな廟であるが、縁結びの神様としてるるぶとかまっぷるでは必ず取り上げられている。が、縁結びなどもはや不要なこともあり、ここもお初であります。さすが、ここも日本人客で混んでいた。
さらに北に進むと、迪化街でも一番古い建物が集まるエリアに入る。このあたりはレプリカではなく正真正銘日本統治時代からの建物だ。細やかな装飾が見事で、それが今でも現役なのが素晴らしいの一言に尽きる。日本でこの頃の建物、一体いくつ残っているだろうか…。
ぶらぶら歩いただけの迪化街であるが、なかなか見どころのある建物が多くて楽しかった。ただ暑くてもっと歩き回りたかったのだがメインストリートを歩くだけになってしまったのが残念。次はもっと脇道入ったりもっと食べ歩きとかしてみたいな。
大混雑の冰讃でマンゴーかき氷を食す
ここからは半ばルーティーンとなっているルートで空港へ行きましょうか。
まずはマンゴーかき氷である。マンゴーかき氷と言えば冰讃。台湾に来るたびにマンゴーかき氷は食べてきたが、ここが開いているのであればここがダントツトップであると思う。自分は2015年、2016年と食べに来て今回が3回目だ。
迪化街から10分ちょっと歩いて目的地へ。が…。
何この混雑…。過去2回来たときは混んでいたけど並んだことなかったのだが、いつの間にかこんな人気店になってしまったのか…。
さすがにちょっと悩んでしまうが、まだチェックインまでは時間があるので待つことにした。
結局小一時間待たされたが、無事マンゴーかき氷とご対面!
じゃじゃん。洗面器かという大きさの器にマンゴーがどっさり。ここのマンゴーは本当に美味しい。満足です。
いつの間にか180元にまで値上がっていたが、これはいくら高くなっても行列になっても外せない。ただ初めて行った2015年は100元だったんだよなぁ。もう人気店にはなってたけど、あの頃が懐かしい。
台湾カステラを買ってバスで移動
冰讃を後に民生西路に出ると、最近話題の台湾カステラ屋さんがある。
雙連駅近くの台湾カステラ店「双連現烤蛋糕」は結構有名なお店なのだがすいていた。1斤600g単位なのでものすごく大きいのだが、ミニパックでも売ってくれるので、お土産にも最適。ただ台湾カステラって日持ちしないのね。常温だと1日、冷蔵でも3日だそうだ。会社土産にはなかなか向かないね。
ここからは民生西路から民生東路へバスで移動。この道路は民生幹線という都市新バスのような路線が10分毎に走っているので便利だ。バス停には次のバスの時間表示もあるし、旅行者でもわかりやすい。
ちなみに余談だが、googleマップでのバス路線案内は英語が時々混ざるので日本人には逆にわかりづらいのよね。あれ全部漢字になってくれないものかしらね。
微熱山丘でパイナップルケーキを食す
最後に向かったのは微熱山丘。松山空港から帰るならここには寄らないと…である。ここは前回2018年の台湾旅以来。
いつもの試食サービスを楽しむ。いやあ、また微熱山丘に来れる日が来るとは感慨深いなぁ…。
ここでお土産を購入。パイナップルケーキは賞味期限が長いので土産物としては鉄板だよね。確か昔は10個入りしかなかった気がするのだが、6個入りが売られていたので、リーズナブルに買うことができた。
微熱山丘から松山空港までは約1キロ。徒歩ではちょっと遠く、タクシー乗るほどの距離でもなくこれまで交通手段が悩みの種だったのだが、松山空港までバスが頻繁に走っていることを知り、この区間もバスで移動。
わずか3停留所、5分で空港に着いた。今回悠遊カードで初めてバス乗ったけど、特に台北市街地は本当に便利だね。タクシーが安いのでついつい使ってきたけど、今回初めてタクシーに一度も乗らない台湾旅でした。
2日目は台北のお初な場所を中心に廻ったが、やっぱ台湾は何回来ても楽しいな。まだ行ったことないところは沢山あるので、また来ます。
さて、名残惜しいですがあとは帰るだけです(泣)