たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

雨の宝永山登山記

お盆休みに富士山最大の側火山、宝永山に登ってみた。

宝永山は2年前にブラタモリで放映されて以来、一度行ってみたかった場所。 できれば富士宮口から富士登山を兼ねて登ってみたかったが、今回は時間が取れず、宝永山だけ日帰りすることにした。

ただ気になるのは天気予報。このお盆休みは全体的に天気が悪く、予報は曇りがち。 何とか下山するくらいまでは天気は持ちそうかなと予想してみたのだが、さてどうなることか。

新富士駅から登山バスに乗車

8月13日(日)。朝早起きして、東京駅6:56発のこだま633号に乗る。

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今回はエクスプレス予約のグリーン特典が余っていたのでグリーン車利用である。 登山の格好にグリーン車は全く場違いで、落ち着かない(苦笑)

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薄曇りながらも丹沢の山々も綺麗に見えた。今日は天気が持ちますように。

小田原、三島と通過待ちを受けて、8:06に新富士駅に到着。 それでも1時間ちょっとで新富士は速いけど、値段が5000円もするのは高いなぁ…。

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閑散とした新富士駅から、8:25発の富士宮口五合目行富士急行バスに乗車。 往復チケットを買おうと思ったのだが、フリーきっぷだった。これだと帰りどこの登山口からでも帰れるので便利だ。

混雑が心配だったのだが、新富士駅からは15人ほどで全く問題なかった。 ただ、富士駅富士宮駅でほぼ満席になる。時間帯によっては富士宮駅からだと乗れないのかも。

富士山本宮浅間大社を参拝

富士宮口の登山バスは、途中の湧玉池バス停で10分ほど停車し、富士山本宮浅間大社への参拝時間を設けている。

浅間大社ブラタモリでも紹介されており、今回の楽しみの一つであった。

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ブラタモリでも紹介された溶岩が止まった裾野の先端にバスは停車。 本当にここから緩やかな登りが始まるのね…。

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浅間大社に登山の無事を祈って参拝。特徴ある2階建ての本殿もじっくり見ることができた。

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そして湧玉池へ。 うさはかせこと静岡大学の小山教授が待ち構えていた椅子を眺めつつ、溶岩の隙間から湧き水が流れ出す様子を観察。

こうやってブラタモリを見てから訪れると、その景色の背景がよくわかって面白い。 テレビは最近つまらなくて滅多に見ないけど、ブラタモリだけは外せないね。

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タモリが溶岩話で盛り上がった末端崖も敷地の外から瞥見。

ただ意外に思ったのは、テレビで見ると湧玉池も末端崖ももっと広々としてるからと思ってたのだが、思ったよりも小さかったこと。テレビって結構広く見せる効果があるのかしらん。

10分じゃ全部見切れないかなと思ったのだが、参拝も含めて充分だった。 バスに戻って、いよいよ五合目へ出発!

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が、なんとしたことが雨が…(泣)

雨降りしきる中、宝永山へ

ちょっとしたら止むかなという願いもむなしく(泣)、雨の降りしきる富士宮口五合目に定刻よりもだいぶ早く10:40過ぎに到着。

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ちょっとレストハウス内で雨が止まないか待ってみるが、レストハウスは食堂以外休む場所もなく、雨も止みそうにないので出発することにした。

雨具は持ってきていたのだが、上着しか持ってきておらず、ズボンとリュックはすぐに水浸しに…。

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富士宮口の看板を見ながら登山スタート。

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六合目までは富士宮口と同じルートなので、ちょっとした富士登山気分を味わえる。 このご時世、外国人観光客も結構歩いていたが、みんな雨でしんどそうだった。

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25分ほどで六合目に到着。 ここからは山頂への登山道を左に分けて、山肌を水平に横切る道を進む。 富士宮口登山道はここからが急坂の連続で、これから登山する人はしんどいだろうな…。 バスで隣にいたおばさんグループとか、大変だろうな…。

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ここからは一気に人が少なくなる。 こちらは平坦な道に高山植物に覆われ、晴れていれば快適なトレッキングなのだろうが、雨なのでしんどいという意外に言葉がなく…。

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ほどなく第一火口縁から火口底に降りる。 このあたりからはダイナミックな火口が望めるはずなのだが、今日は視界ゼロ。

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ごつごつした溶岩が転がる火口底は絶好の休憩スポットなのだが、雨が降りしきっているので今日は素通り。

さてここからは火山礫の登山道となる。 地元の小学生らも来る(この日もボーイスカウトと思しき団体さんがいた)気軽なハイキングコースとなっている宝永山ルートであるが、この火口底から馬の背までの約1キロはかなりの急坂で、かつ足がずぶずぶと砂礫に埋まって歩くのにとても難儀する。 それでいて雨も降っているという、まさに苦行。

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風向きによって一瞬火口壁が見えるが、本当にほんの一瞬。ミルフィーユのような富士山の歴史を辿れるはずの壁を見たかったな…。

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結局馬の背まではたっぷり40分近くかかってしまった。 宝永山は楽して登れるかと思っていたのだが、全然そんなことなかったな。

あとは宝永山の山頂までは平坦な道を10分ほどなので楽かと思いきや、遮るもののない尾根道なので風が強い!真面目に低体温症というのの恐怖を感じましたわ…。

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なんとか宝永山頂に到着するも、スマホがずぶぬれで全然動かない。 何とか写真を撮ってすぐに撤収する。

本当はこの先に駿河湾を一望できる景色を楽しめたはずなのだが…orz

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馬の背から火口底までは今度はふわふわの砂礫が足にうまくはまり、プチ大蛇走りといった形でスタスタ降りることができる。 ただ、足元はただでさえ雨でずぶぬれなのに砂礫の埃もまみれてとんでもない状態に…。

火口底からは再び登り。 第一火口縁からは第二火口縁に降りれば樹々が生い茂る遊歩道を通りながら五合目に戻れるのだが、人が少なく道に迷ったら大変なことになりそうだったので元の道に戻る。

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六合目に戻ると、再び人通りも増える。 お盆休みなので、雨に負けじと初心者団体がゆっくり登っていくのにすれ違うが、みんなしんどそうだった。無事登山できますように。

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何とかレストハウスに戻ってきた。 早速ラーメンで暖を取る。何の変哲もないラーメンであったが、実に美味しかった。

失意のうちに新幹線で帰京の途へ

帰りはせっかくなので熱海あたりで途中下車して温泉に立ち寄ったり、熱海からは185系の踊り子号を捕まえてMT54のモーター音を堪能しながら帰ろうかと思っていたのだが、この雨で疲労困憊なので、まっすぐ帰ることにした。

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帰りは14:30発の新富士駅行バスか、15:05発の三島行バスの二択。 とにかく早く降りたかったので新富士駅行バスに乗り下山。 行きは観光バスタイプであったが帰りは普通の路線バスタイプだった。

雨は途中で止み、浅間大社のあたりは全く濡れていなかった。 富士山近辺だけずっと雲の中だったのか…。

バスは富士宮市街で渋滞し、定刻より15分ほど遅れて新富士駅到着。16:36発のこだま号で帰るつもりだったのだが、間に合わなかった。 これだったら15:05発の三島行バスで帰れば良かったな。

何もない新富士駅でお茶の試飲などを楽しみながら次の新幹線を待つ。 こだま号しか止まらないので30分に1本しか来ないのがつらい。

ちょうど東京16:13発ののぞみ189号が通過してきたので動画撮影。 たまたまではあるがすっかり影の薄くなった700系のぞみであった。

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新富士17:09発のこだま664号に乗車。こちらも700系であった。

エクスプレス予約では指定席が取れず自由席であるが、すいていて三人掛けの窓側に座れた。 700系に乗るのは相当久しぶりであるが、西の車両ということもあり座席はN700系に比べてふかふかで座り心地も良く、コンセントがない以外はこっちのほうがいいかも。

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高い高い新幹線ではあるが、さすがに速く18:16に東京着。 さすがにくたびれたのでまっすぐ帰宅した。

東京は天気が良かったはずで、ずぶぬれになるために宝永山行った感じとなり、何をしに行ったんだろうという感じであった。山の予報はちゃんと調べないとダメだね。

ただ、自分はふと思い立って宝永山に日帰りで行っただけなので良かったけど、お盆休みに照準を合わせて富士登山に臨んだ人は相当悲惨だったろうな。4年前の初富士登山は本当にラッキーだった。てか、山で雨降ったらこんなにしんどいのね。ちょっと山をなめてました。勉強になりましたわ。

まあ、宝永山はきっと近いうちにリベンジしたいと思いますです、ハイ。

(コースタイム)
富士宮口五合目10:45~六合目11:15~火口底11:40~馬の背12:25~宝永山頂12:35~六合目13:25~富士宮口五合目13:40