富士登山の練習の仕上げは丹沢の雄、塔ノ岳。
標高は1491mと高くはないが、メインルートの一つ、大倉尾根ルートは、標高差1200mもある。富士山の富士宮口の標高差が1300mなので、富士登山に匹敵するほどあるのだ。
しかも途中で山小屋に泊まる富士登山と違って、この標高差、片道7キロもの道のりを日帰りで往復するのだからある意味富士登山より厳しいといえよう。実際、既に書いたように富士登山よりしんどかったが、満足度は高く、また訪問したいルートだ。
7月14日(日)。大山に行ってから2週間しか経ってないが、再び小田急に乗る。
前回よりもさらに早く、6:31発の急行で渋沢へ。今日も山男、山ガールがちらほら。
渋沢7:50発のバスで大倉へ。今回は座れたがバスは混んでいて臨時便も走っていた。神奈中もウハウハだなこりゃ。
大倉は丹沢の表玄関。広々とした公園が隣接しており設備も充実している。準備体操をしていざ出発!
梅雨明け後の酷暑日で暑く、ゆっくり進むがあっという間に汗だくになるが、やがて木立のもとを歩くルートとなり、少し涼しくなる。やっぱ山歩きは楽しいね。
45分ほどで見晴小屋を通過。良い景色!
と思ったら…。
うわっこりゃすごい…さすがバカ尾根と呼ばれる大倉尾根だ。
とにかくキツイ登りがずっと続く。
富士山の練習を兼ねて、ゆっくりと登る。
やがて駒止茶屋を過ぎると、傾斜が緩くなり、快適なハイキングの様相。
ふと左を見ると…
富士山!さすがの存在感にしばしうっとり見とれる。
同時に来月にあの頂点に立てるのかなぁとちょっと心配になる。がんばるぞ。
10時過ぎ、約2時間で堀山の家に到着。写真では飛んでいるが、ここからも富士山が良く見えた。
ここまではキツイ登りも多かったが、直前のほぼ平坦な道のりが楽チンで、なんだ大倉尾根も距離が長いだけじゃんと思ってました、が…。
ここから花立山荘までの1キロが無茶苦茶きつかった!
ずっと階段続きで足に来る上に傾斜がキツい!ちょっと歩くとすぐ休みたくなる。
あまりにつらいので後ろを振り返って登って来たんだと気合を入れるくらいしかないが、段々開けてきて景色が良くなってきた。が、なかなか花立山荘が近づかない。
そのうち足までつってしまう始末。これはしんどい…と思ったら、かき氷の旗がっ!
1時間弱かけて11時前に花立山荘に到着。いやあ今回ほど山小屋到着が嬉しかったことはないね。ホントこの1時間は富士山なんかよりもしんどかったです。
ややガスっているが秦野や渋沢の市街が一望できる絶景だ。こんな素晴らしい景色が神奈川県にあるとは。
何はともあれかき氷です。400円もしたが、美味しかった!こんなにおいしいかき氷、生まれて初めて食べたかも(笑)
残念ながら富士山は雲に隠れようとしてました。山頂からの富士山は無理かな…。
ここまで来れば山頂までは1時間もかからないはず。
このあたりは尾根伝いのルートで、丹沢の山々を望みながら進む。すると…
丹沢ではまったく珍しくないとのことだがシカ発見!
奈良公園とかを除けば野生のシカを見るのは初めてなので、ちょっと興奮。
そして…
11:46に山頂に到着!約3時間半かかりました。まあいいペースだったかな。
だいぶ雲がかかってきて一望とは言えないが、広々とした展望が心地よい。
日差しが隠れたのでだいぶ涼しいのも有り難かった。
ちょうどお昼になったので、山頂にある尊仏山荘へ行き、カップラーメンを注文。
山頂価格で500円もしたが、うん、美味しかった。カップラーメンは日本の誇りだね。
今度はガス買って自炊しようかな…(どんどん山装備が増えそう(笑))
12時半過ぎに出発。
今度は広々とした景色を見ながらの下山なので、気分は良いのだが、階段続きの下山はこれまたしんどい。
ストックを持ってなかったので、足に負担がかかりまくった。これは厳しい。
約1時間で堀山の家まで戻ってきた。
ここまでくればあとは楽勝!かと思いきや…
何しろ7キロもあるので歩いても歩いても到着しません…。
傾斜はだいぶ楽になったけど、ひたすら大倉目指して歩くしかありません。。
だいぶ標高も低くなりました!もう少し!
と思ってから30分以上歩いて…
15時少し前に大倉へ戻りました。お疲れ様でした!
充実感でいっぱいだが、バスが止まっていたので急いで乗りこみ、渋沢駅へ。
さて、登山後の楽しみは、温泉!
今回は東海大学前まで電車で移動し、こちらへ。
秦野天然温泉さざんかである。
このあたりの有名どころといえば鶴巻温泉だろうが、あっちは高いので安めのこちらに来た。
設備はなかなか充実しており、バブルバスで疲れをいやした。
が…露天風呂でゆっくりしていたら、山の方角で激しい雷雨が…。山の天気は変わりやすい!塔ノ岳にまだ滞在している人たちは大丈夫かな…。
駅までは徒歩5分ほどだが、雨に濡れるのは嫌なので急いで上がって駅へ。何とかぬれずに済んだ。
帰りは秦野まで戻り、16:41発のあさぎり12号で帰る。
今回も丹沢大山フリーパス利用。世界遺産効果で小田急もウハウハだよな。
ゆったりと帰宅しました~。
ということで、さすがバカ尾根と呼ばれるだけあって標高差1200m、14キロの行程はしんどかったが、これをこなすかどうかでは富士登山には大きく影響すると思う。
行けば大きな自信になる塔ノ岳はぜひ練習登山に行くことをお勧めします。