たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

魅力満載、夜の台南街歩き / 2024.01 台南旅行(6)

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の続き。

すっかり夜になってしまったが、台南の街歩きと行こう。

ノスタルジックな神農街をそぞろ歩き

最初に訪れたのは神農街。清代の古い建物が並ぶ細い路地である。台南の市街地の中では西の方にあるので、安平から立ち寄るには都合が良い。

なるほど、これは雰囲気のある小路だね。古民家は改装されてセンスの良さそうな店が並び、観光客も多く賑わっていた。ぶらぶらと歩くのが楽しい。

2024神農街辰年元宵ランタンフェスティバル

春節を前に、神農街花燈展が開かれていて、カラフルなランタンがより一層彩を添えてくれていた。良い時期に来れたと思う。

台南のシンボル、赤崁楼

続いてやってきたのが赤崁楼。ここは台南のシンボルであり観光の中心である。

赤嵌楼

ここは元々オランダの植民地進出の拠点、プロビンシャ城があった場所であり、それ以来台南の行政の中心となった場所である。ただこのプロビンシャ城は鄭成功によって占拠され、今は清代の楼閣が建っていて往事の面影は全くない。

しかし広い芝生の奥の楼閣はとても立派で、夕闇にライトアップされた建物はとても美しかった。台南の中心としての歴史と貫禄を感じ、一見の価値はある。

昔のプロビンシャ城の模型。これが今も残っていたら台湾の歴史もまた変わったのかもしれないが、一度この建物を見たかった気もする。

赤崁楼は夜21時まで開いているので、弾丸トラベラーにもありがたい。

日本統治時代の面影を残す林百貨店

赤崁楼の次に向かったのは林百貨店

林百貨官方網站

林百貨店は日本統治時代に建てられたデパートを近年リノベートして再オープンしたものであり、台南観光には欠かせないショッピングスポットである。

神農街~赤崁楼~林百貨店と、台南はみどころがあちこちに散らばっているのだが、台南は地下鉄がないのでバスか歩くしかない。このあたり、同じ古都である京都と通じるものがあるなと感じる。

交差点に建つ優美な建物は、春節に向け飾り付けがされ華やか。ここも21時まで開いているので弾丸トラベラーには便利な存在である。

店内はちょっと綺麗すぎる感はあるが、日本統治時代の雰囲気を今に伝えている。ここで台南のパイナップルケーキを買いました。

当時から残っている狭いエレベーターで屋上へ向かうと、神社の跡が残っていた。鳥居こそ一部壊されてしまっていたが、往時のまま残してくれているのは嬉しい限り。せっかくなのでここで2礼2拍手1礼する。

屋上庭園から台南の街並みを眺める。今はそこまで人通りは多くないが、当時は台南の目抜き通りだったそうだ。日本統治時代の賑やかな頃に思いをはせる。

台南の街をぶらぶら歩き

台南はちょっと歩くとあちこちに廟がある。台北も多かったけど桁違い。そして路地裏がとても雰囲気があり、ぶらぶらと歩くだけでもとても面白い。ほとんどの廟が夜21時くらいまでは開いているのも嬉しく、そして夜の闇に光り輝く廟はとても美しかった。

赤崁楼の近くにある大天后宮。台湾で一番古い媽祖廟と言われており、金色に輝く媽祖像が印象的。

林百貨店の近くにある鄭成功祖廟。二代目の鄭経が創建した由緒ある廟であるが、入口の花燈が華やかでそちらのほうが目に入った。

その脇の小道には、花燈が飾られていた。どうやら山形との交流イベントらしい。日本との深い関係を感じて嬉しくなる。

台南孔廟は台湾最古の孔子廟であり、ここも必見のスポットなのであるが、昔は無料エリアは21時くらいまで開いていたはずなのだが、今は有料エリアともども17時半までしか開いてないようだ。残念。

孔廟から東へ向かった先にある府中街。ここも非常に洒落た路地で、感じの良い店やレストランが並んでいた。良いなぁこの雰囲気。

府中街を抜けた古い街並みが並ぶ一角に突如現れたのが台南東獄殿。ここは冥界を支配する仁聖大帝を祀る廟であり、普通のガイドブックには載ってないのだが、図書館で借りた旅名人ブックス「台南」を見てこの不気味さに妙に興味を惹かれ、ぜひ見てみたいと思ってやってきた。

人もほとんどおらず、夜に訪れたこともあってとても不気味さを感じ、祀られている像もシュールなものが並び、背筋がピンとなり厳粛な雰囲気となる。これは一見の価値がある場所であった。

台湾府城隍廟は台湾で一番古い城隍廟。小さな廟ではあったが、町の守護神として重要な存在である。

台南名物グルメを堪能

最後に食事をご紹介。

台南と言えばまずは担仔麺、担仔麺といえば度小月であろう。

料理 - 度小月のタンツーメン

度小月は台北で以前食べたことはあるのだが、せっかくなので本店へ行ってみた。

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1人だったのですぐ座れた。担仔麺は小ぶりな量でさくっと食べられる。あっさりとした味わいが美味しい。一緒に注文したエビ巻きはぷりぷりとした食感が最高である。ただ、1人なのでこれ以上頼むことができず…牡蠣揚げとかも食べたかったのだが、残念。こういうとき1人旅は不便だよなぁ…。

口直しにやってきたのは裕成水果。たいていのガイドブックに載っているフルーツの店である。

petit-tw.jp

夏場であれば当然マンゴーかき氷を食べるのであるが、台南であってもさすがに1月では提供されていなかった。なので、壁に貼ってあった雑誌記事に取り上げられていておいしそうだった台南水果というフルーツ盛り合わせを注文した。

すると、洗面器みたいな大きな皿に、様々なフルーツ、そして大きなプリンがたんまりと乗っていて非常に豪華。さらにはマンゴーソースの甘みが味わいを深めていて、本当に美味しく、そしてボリュームがあっておなか一杯になった。これはおすすめである。

台南街歩きを終えて

台南、いろんな人が良い街だ、台湾に行くならば一度は訪れた方が良いと紹介されているが、自分も訪れて確かに魅力あふれる街だなと感じた。ただそれは名だたる観光地が魅力的なだけでなく、街のあちこちにある廟、そして人々の生活感あふれる路地裏が魅力的だからだと感じた。このあたり、京都の町裏を歩くのと似た雰囲気を感じる。京都も町歩きをするたびにどんどん魅力が増してくるのよね。

残念なのは、哀しき弾丸トラベラーであるが故、夜にさらっと街歩きしただけで、全然歩ききれなかったこと。先述の旅名人ブックス「台南」で紹介されている廟ですら全部回り切れていない。また台南に再訪しなければだ。

城隍廟の裏手の路地。本当に雰囲気たっぷりであった。いやあ、台南、良いなぁ。

旅名人ブックス104 台南 (旅名人ブックス 104)