たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

マラッカの夜と朝の街歩き / 2023.08 マラッカ旅行(4)

今回マラッカには翌日の昼には出発してしまうので、ホテルプリにチェックインした後早速街歩きをすることにした。

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ジョンカーストリートのナイトマーケット

マラッカの目抜き通りといえるジョンカーストリートでは、週末(金~日)の夜はジョンカーウォークというナイトマーケットを開催している。まずはそちらへ向かいます。

ジョンカーストリートの入口に集まるトライショーの電飾のケバケバしいこと!乗らなかったけど、見るだけで楽しい。ピカチュウが大人気だったな。

ジョンカーストリートには屋台が立ち並び、歩くこともままならないほど賑わっていた。ジョンカーストリートはかつては骨董品街として知られ、プラナカンの邸宅や中国系移民を統括する氏族会館なども残る歴史ある通りなのだが、この人通りでは建物巡りは難しい。ただこの活気はアジアらしくて楽しい。

屋台はマラッカ名物!というものは正直あまりなかった気がするが、小腹が空いたので串焼き、カレーフィッシュボール、そしてマンゴーフロートを頂く。ただ串焼きは美味しかったが、カレーフィッシュボールは想像以上に激辛だった…。

平日はジョンカーウォークがないのでこんなに賑わってないらしいので、マラッカで宿泊するなら週末が良さそうだ。

トワイライトタイムのマラッカ

翌朝。6時に起きて朝の街歩きをしようと思ったらまだ真っ暗だった。マレーシア時間は本来あるべきタイムゾーンよりもずれているので、日の出は朝7時過ぎなのを忘れていた。

日の出まで待とうかと思ったが、せっかくなので日の出前の街歩きをすることにして6時半ごろホテルを出た。

ホテルプリのあるヒーレンストリート。ここは日中帯は路上駐車の車が多く、せっかくの歴史ある通りの景観を台無しにしているのだが、この時間は駐車車両も少なく、通り本来の姿を見ることができた。

昨日あれだけ賑わっていたジョンカーストリートは、屋台はきれいさっぱりいなくなり、時折車やバイクが通るだけ。この差異が面白い。昨日は見れなかった建物たちもじっくり見ることができた。まさに、早起きは三文の得だね。

お土産屋などに改装された店が多いけど、元の建物を上手に活用しているので、見ごたえがある。

空が明るくなってきた。赤道に近いマラッカはあっという間に太陽が昇り、あっという間に沈んでいくので、このトワイライトタイムは貴重だ。

タン・キムセン橋を渡ってオランダ広場へ。マラッカのシンボルともいえる代表的な観光スポットだが、誰もおらず独り占め。贅沢なひと時だ。

夜は雷が鳴っていたので雨を心配していたが、雲の隙間から朝日が差し込み、綺麗な朝焼けだった。

ちなみにこのタン・キムセン橋は、ホテルプリの建物を所有していた、ゴム農園で巨額の富を得たタン・キムセンが作った橋なのだそうだ。

オランダ統治時代の市庁舎・スタダイスの奥の丘にあるセントポール教会ポルトガル統治時代のマラッカ砦の跡で、日本でもおなじみのフランシスコ・ザビエル像がある。

セントポール教会からマラッカ海峡を望む。今のマラッカは埋め立てが進み、旧市街から海を見ることはできなくなってしまったが、マラッカ海峡は現在に至るまでヨーロッパとアジアを結ぶ交通の要衝。マラッカは中継貿易の要として発展してきた。遠い海を見ながら、大航海時代を想う。

旧市街へ戻り、ハーモニーストリートとも呼ばれるトコン・エマス通り(Jalan Tukang Emas)に向かおう。

ここは様々な寺院やモスクが並ぶ通り。スリポヤタビナヤガールムーティ寺院は、マレーシアで最も古いヒンドゥー教の寺院だという。ちょうど、朝のお祈りをしていたので外観だけ。

その隣には、カンポン・クリン・モスクがある。イスラム教のモスクだが、よくあるタマネギ型の屋根ではなく、中国やインドの様式がミックスしたマラッカ式の寺院だ。

モスクの前にはロンマウチャースー (榮茂茶室)と呼ばれる飲茶屋があり、朝から繁盛していた。が、モスクの前で堂々と豚肉入りの点心売ってるわけで、これはこれで面白い。

マレーシア最古の中国寺院、青雲亭華人コミュニティの心のよりどころだったという。荘厳な造りの建物に、遠い異国の地へ赴いた人たちを想う。

再びヒーレンストリート

再びヒーレンストリートへ。この通りに入った途端に雰囲気が変わる。格式の高さ、独特の落ち着いた空気を肌で感じられるのだ。京都の町家に近いものを感じる。さすが、プラナカンの名士を生み出してきた通りだ。

ヒーレンストリートの現在の通り名(Jalan Tun Tan Cheng Lock)にもなっているタン・チェン・ロック家はマレーシア独立運動でも活躍した名家である。

またひと際目立つ洋館はシンガポールの銀行創設者チー家の建物、チー・マンション

これらの建物には今は管理人が住み、先祖の位牌が祀られているだけで一般公開もされておらず、外観から往時を偲ぶしかないが、タン・チェン・ロックの家の室内は博物館を凌ぐほどの見ごたえがあるという。一度見てみたい。

ホテルプリの隣にある永春会館は福建寺院風の建築様式がとても美しい。

ホテルプリ以外にもホテルになった建物も多いが、そのいぶし銀な風格はそのまま。

マラッカ・プラナカン協会の建物2階のレリーフの細やかな美しさは見事だった。

一旦ホテルで朝食を取り、街歩きの続きと行きましょうか。

(つづく)