いよいよ今回の街歩きのメイン、プラナカン文化を探りに行こうと思う。
ただその前に、リトルインディア地区を瞥見し、昼食をとることにしようと思う。
独特な雰囲気漂うリトルインディア
緑色のミナレットが印象的なナゴール寺院を見つつ、リトルインディア地区に入った途端、周囲の空気が変わる。
エキゾチックな音楽が街中を流れ、スパイスの香りが漂い、原色が鮮やかなサリーを売る服屋…とても華やかで賑やか。 両替屋が多いのがいかにもインド人街らしい。ここは一見の価値があると思う。
ビーチストリートフードコートで昼食
今回の昼食は時間もないのでフードコートで軽く食べようと思い、ビーチストリート沿いのビーチストリートフードコートへ行った。
ここはジョージタウンのビジネス街に位置しており、他の街に比べると安穏としているものの、確かにビジネスマンの姿が目に付く。
ここは入口で売られているナシ・レマッが名物ということなので一つ買って、中で牛肉麺を注文する…が、正直ナシ・レマッのピリ辛チリソースは自分苦手だな…。 マレー料理は、個人的にはちょっと肌に合わないなぁと感じる。無理しないでチキンライスとか無難な中華料理食べればよかったかも。
甘いアイスティーを飲んで少し体を冷やし、今回のもっとも行きたかった場所へ向かうことにしよう。
ピナン・プラナカン・マンション
ペナン一の実力者、チュン・ケン・キーの邸宅が整備されたミュージアム「ピナン・プラナカン・マンション」は、一面エメラルドグリーンで鮮やか。
www.pinangperanakanmansion.com.my
邸宅自体はそれほど目立つ感じではなかったが、中に入ると吹き抜けの中庭にまず驚く。
南国特有の開放的な空気が流れる中庭は、ずっとここに佇みたいなぁと思ってしまう。 中国様式をベースに英国製の床タイルなど、和洋が絶妙にミックスしたバランスが素晴らしい。
そして二階の家族の間、寝室などを見学。
食器コレクションなどはちょっと興ざめな部分もあったが、部屋の造りや家具など、繊細な美しさに見とれてしまう。
プラナカンの代表とも言えるニョニャ風のクパヤ、そして洋装と中国伝統のドレスが混じり合う当時の写真など、プラナカン独自の優雅な文化と往時の生活の香りに、まさにうっとりと来てしまう。 こういう昔のオリエンタルな文化、いいなぁ。何時間でも浸っていたいくらいだ。
このミュージアムは入館料も他より高いが、来る価値は十分にあると思う。 あと、写真が撮り放題なのもの嬉しい。実はマラッカを選ばずにペナンにした理由の一つに、マラッカのババ・ニョニャ・ヘリテージミュージアム*1は撮影できないというのもあった。 SNS中毒患者はペナンのほうがいいと思う(苦笑)
本当はプラナカンの歴史や文化を知るもう一つのペナン州立博物館に行きたくて、わざわざ休館日を避けて予定を組んだのだが、工事だかで9月まで休館であった。残念。
ペナン州立博物館を見る時間が浮いたので、ほかの施設でも見ようかと思ったのだが、さすがに歩き疲れた。
ペナンは英国の植民地であり、コロニアル様式の建物も海岸線付近を中心に集まっていて世界遺産にも認定されているのだが、持ってきたペナン エキゾチックな港町巡りは、プラナカンを中心に紹介していてコロニアル様式の建物の紹介がほとんどない。
ペナン州立博物館の隣に位置するセントジョージ教会を一瞥するにとどめ、最後にもうひとつだけ見に行きたい場所へ向かう。
イースタン&オリエンタルホテル
ペナンを代表する老舗ホテル、イースタン&オリエンタル(E&O)ホテルである。
どことなくシンガポールのラッフルズホテルに似たこのホテル、それもそのはずで、このホテルを建設したアルメニア人のサーキーズ兄弟は、るラッフルズホテルの創業者でもあるそうだ。 真っ白なクラシカルな雰囲気は、堂々たる存在感を醸し出していた。 今日はもちろん外観から眺めるだけだが、十分満足である。
E&Oホテルの近くには、ブルーマンションと呼ばれる邸宅があり観光名所になっているのだが、ツアーでないと入れないので、付近のバス停からジョージタウンを周回する無料バスCATに乗り込み、コムタへ戻る。
本数がどのくらいあるのか心配であったが、10分も待たずに来た。 観光客向けということであったが、地元の人たちの方が多く乗ってて混んでいた。
バスはさすがに速く、5分ばかりでコムタに戻ってきた。
素晴らしきジョージタウンの街並み
時刻は15時。わずか5時間近くのジョージタウン散策は、いくつかクローズで見れなかったところがあるものの、まずまず見たいところが見れたかなと思う。
プラナカンを中心に、様々な文化が融合する雰囲気を今に伝えるジョージタウンはとても素晴らしいところであった。 見たいところは見れたといっても、まだまだ見落とした場所は多いので、またぜひ再訪したい。
特に今回はそれほど美味しい料理を食べられなかったが、本来ペナンは様々な料理を味わえるグルメシティのはず。ぜひリベンジしたいところだ。
さて、帰りの飛行機は17時発を予約しているので、コムタからはGrabでタクシーを呼び、一気に空港に戻ることにする。
ここでタクシーを呼ぶ前にスマホで帰りの飛行機の状況を見ていたら、バスで帰っていたところなのだが…。
*1:【2023.08.20追記】6年後、マラッカのババニョニャヘリテージ博物館に行きました。www.tamazo-diary.net