今回、ハノイ滞在は実質1日しかないので、最初は市内観光をして過ごそうと思っていたのだが、せっかくハノイまで来たのであれば、世界遺産のハロン湾へ行きたいものである。
いろいろ検討して、一番所要時間が短そうだったJTBのツアーを予約してハロン湾へ行くことにした。
まず滞在2日目は朝早起きして、6時前にホテルを出てぐるっと旧市街を散策する。
旧市街のランドマーク、ハノイ大教会は今日は日曜ということでミサの真っ最中であった。 早朝らしい凛とした空気を味わい、厳粛な思いとなる。
ホアンキエム湖は朝早くから体操をする人たちで賑わっていた。 まだ朝6時なのだが、日差しは結構厳しく、今日も暑くなりそうだ…。
湖上の小島にある玉山祠には伝説のカメの剥製があるというが、残念ながら朝早くてまだ開いてなかった。 今回、間近にありながら参拝できなかったので、また今度行ってみたいところだ。
さて、JTBのツアーはニッコーハノイ8時発となっている。 他のツアーは朝7時過ぎからホテルを周回しながら回るのだが、2年前のホーチミンでのメコンデルタツアーでは結局1時間くらい市内をぐるぐるしており、結構時間の無駄だと感じた。
それを踏まえると、このJTBのプランは出発地が1か所なので、余計な時間がかからなそうなのが有り難いところなのだが、一つネックなのは、ニッコーハノイが旧市街から結構離れていること。
余裕を持ってホテルを出たつもりが、暑いこともありなかなかたどり着かない!
ニッコーハノイには7時50分集合だったのだが、数分遅れてしまった(すみません…) 最後の一人だったらしく、慌ただしく乗車するとすぐに出発した。
今回のツアーは総勢21名。基本JTBのツアー客だが自分のようなハロン湾のみ参加する人もそこそこいたみたいだ。 JTBなので高いのだが、VERTRAで期間限定で70USドルだったので、そこまで豪華なツアーというわけでもない。
ハノイからハロン湾まではおよそ160キロ。 日曜の朝ということもあって市内の渋滞もなく、順調にホン河を渡り、高速道路を走るも、すぐに一般道に降り、水牛が田植えをするようなのどかな街並みを見ながら一路東へ進む。
ネットで散見されたバスが上下に揺れまくる、というほど道路状況は悪くはなかったが、もちろん良くもなく、ひたすらバス移動に耐える時間が続く。
1時間半ほどたったあたりで、ABC Stopoverというお土産屋さんで休憩。
後で知ったのだが、船の時間は決まっているらしく、せっかくここまで早めに進んだのにここで盛大な休憩時間を取る羽目に…。 さして興味のないお土産を見ながら45分くらい佇んでました。
なお、この写真の建物は、中韓向けらしく、日本人は別の建物に案内される。何でかは不明だが、きっとお察しください…という理由なんだろうな。
10時半前に出発し、なおも田舎道を東へ進むと…。
貧弱な線路の上をゆるゆると走る列車を発見! 帰国後調べてみると、これはベトナム国鉄のハロン線という路線だそうだ。 日本だったらリゾート路線として売り出すところだが、何と1日1往復しか走ってないそうだ。 よくそんな列車を写真撮れたなと思うが、これは乗りたくてもなかなか乗れないな…。
なおもバスは東へ進み、11時45分過ぎにようやく乗船場に到着。 朝8時前に出発して、約4時間の道のりでした。長かった…。
ほどなく12時出港の船に乗り込む。
ゆったりした船で、ここから食事をしながらハロン湾を3時間半ほどクルーズする。
なのだが、エアコンがついてないので暑い…。
食事はシーフード主体で、一品一品の量はそんなに多くなく、さして地元名産という感じでもなかったものの、種類が豊富で味もそこそこ美味しかった。まあ、ツアーなのでこんなものでしょう。
水上生活者が売ってくるシーフードをそのまま調理してくれるオプションがあり、シャコやカニなど多くの人が買っていたが、これを食べて食中毒でも起こしたら明日の会社に響くので(苦笑)自分は自重しておく。
食事を取っているうちに、大小の奇岩が集まるハロン湾らしい景色が近づいてきた。
それにしても、周りは船ばかり。すごい人が集まっているものだ。
このあたりは水上生活者の集落だそうだ。
20万ドン札に印刷されているというハロン湾でもっとも有名な岩のひとつ「香炉島」。
そしてこちらも有名な「闘鶏岩」。闘うというより、キスしているような感じだけど…。
これはゴリラ岩。じっと見ていると本当にゴリラのように見えるから不思議だ。
次から次へ奇岩が現れ、暑かったものの海の風は心地よく、なかなか楽しいクルーズであった。
そして最後にはタウゴー島にある鍾乳洞、天空の意味を持つティエンクン洞に立ち寄る。
この鍾乳洞、ハロン湾ツアーでは必ず立ち寄る場所であるが、発見されたのが1993年とわりと最近である。
海岸から下に下るのかと思ったら、山の中腹から入る形で、最初は結構急な階段を上る。 鍾乳洞に入ると、もっと細長いのかと思ったら中はかなり大きい。 原色系でライトアップされているのは聞いていたので大したことない鍾乳洞なのかと思っていたが、思ったよりもスケールが大きくてびっくりした。
上を見ると、地上からの光が差し込む場所がある。これが天宮のよう、というのがこの鍾乳洞の名前の由来だそうだ。そしてここからこの鍾乳洞が発見されたらしい。 まさか山の中にこんな大きな空間があるなんて思わないだろうね。
さして期待していなかった鍾乳洞巡りであったが、なかなか楽しかった。 ただ、中は涼しいことは涼しかったが湿気が充満してかなり厳しかった。 天気が良かったのは有り難たかったが、正直暑すぎた。冬に来ればよかったかな…。
船に戻って20分ほど乗り、15時半過ぎに元の船着き場へ到着。 ここからは行きのルートをまた3時間以上かけて戻る。
途中、渋滞に巻き込まれて、到着が遅くなるのではと心配したが、結局予定の19時をちょっと過ぎたくらいでニッコーハノイに戻ることができた。
朝8時前に出てから11時間、ハロン湾に滞在したのはうちたった3時間半と、貴重な1日の半分を移動時間で使ってしまった感じだったが、効率的にハロン湾を見物するには致し方がない。
本当は1泊2日でのんびりとクルーズをするのが良いのだろうが、わずか3時間半とはいえコンパクトに見どころを巡ることができ、個人的には十分満足なツアーであった。
ただ、朝予約した空港送迎の時間は21時。あと2時間しかありませぬ。 市内観光の続きを急がないと…。