たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

薬師寺と新薬師寺 / 全国旅行支援でワーケーション(10)

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の続き。今日は奈良を観光して帰ります。奈良はまだ行ったことのない寺院が多いので、楽しみだ。

薬師寺

向かった先は西ノ京にある世界遺産薬師寺

yakushiji.or.jp

4年半前に唐招提寺には行ったことがあるのだが、その時薬師寺は東塔が修理中だったので見送っており、ようやくの訪問である。

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薬師寺近鉄西ノ京駅からすぐそばと交通の便は非常に良いのだが、正面は駅と反対側の南門かららしいので、ぐるっと回って南門から入る。

なるほど、東西の両塔を背後に見えるこの眺めはなかなか素晴らしい。

中に入り中門を抜ける。この広い門は1984年に再建されたまだ新しい門で、両端に鎮座する二天王像は1991年に復元されたものとのこと。世界遺産なので古い建物が多いのかと思ったのだが、意外にこの薬師寺、復元された建物の方が多い。

国宝薬師三尊像が祀られている金堂も、1976年再建とまだ新しい。ただ宮大工の粋を集めて完全な形で再建したとのことで、堂々たる眺めだ。

中に入ると、薬師如来日光菩薩月光菩薩が祀られており、台座にはギリシャ由来の葡萄唐草文様、ペルシャの蓮華文様といったエキゾチックな模様が記され、往時の東西文化交流の様子が鑑みられる。

が、写真が撮れないのでなんとも…。

仕方がないので、パンフの写真をスキャンしたものを載せておきます。

ここで一旦外に出る。こちらも国宝聖観世音菩薩像が祀られている国宝東院堂。ここは鎌倉時代の建立だという。とても端正な顔立ちの像で見ごたえがあったが、何しろ写真が撮れないのでなんとも…。

仕方がないので、こちらもパンフの写真をスキャンしたものを載せておきます。

東塔と西塔。東塔は唯一創建当初から残る建物で、1300年前の姿を現在に伝えると思うと感慨深いが、建物自体はこの前修理をしたばかりなのでまだ綺麗だった。

西塔は1981年再建とのことなので、まだそれ相応な新しめな恰好であるが、あと数十年もすればきっと東西似たような外観になっていくのだろうか。

金堂を抜ける非常に大きな建物である講堂が見えてくる。重要文化財弥勒三尊像が祀られているが、ここも2003年再建とつい最近の建物だ。なんというか、中の像の写真は撮れず、写真が撮れるのは最近再建された外観だけ、となると、うーん、となってしまうなぁ…。

北拝観受付から一旦外に出る。近鉄西ノ京駅はここからすぐであるが、確かにここから入るのはちょっといまいちかも。

拝観チケットはこの北にある玄奘三蔵院伽藍も見れるので、そちらも訪問。

境内の桜が綺麗だったけど、今年の桜は本当に早いものだ。

薬師寺が総本山となっている法相宗の始祖である玄奘三蔵の道徳を顕彰した伽藍だそうなのだが、ここも1991年創建とのこと…うーん、なんかレプリカばっかり見せられている気分。

というわけで、広い境内や、1300年の歴史を今に伝える東塔や菩薩像など見ごたえはあったけど、とにかく再建された建物ばかりでなんか消化不良感があったなぁ。そして気に入らないのが1100円もする拝観料。1100円も払わされるなら像の写真くらい撮らせてほしいものだ(撮って良いならもっと高くても良い)。今時中の像の写真が撮れないなんて微妙すぎる。

なので、薬師寺は一度行けばもう十分かも…。

薬師寺

続いて向かったのは新薬師寺

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"新"薬師寺ということで、今行った薬師寺の分院みたいな感じに見えるが、同じ薬師如来を祀っており、また薬師寺より建立はやや新しいものの直接の関係はなく、「新」の意味は新しいではなく「あらたかな」という意味なのだそうだ。

ここは春日大社の南に位置し、市内中心部からはそこそこ離れていて交通の便は良いとは言えない。にも関わらず見に来たのはこの動画に惹かれたからだ。

JR東海いま、ふたたびの奈良のCMで紹介されている国宝十二神将立像のド迫力さに圧倒された。こんな像があるんだ…と思い、次回奈良に行ったときには絶対に見に行こうと思っていた。

近鉄奈良駅から循環バスに乗って破石町バス停で降り、東へ10分ほど歩くと新薬師寺に到着。先ほどの薬師寺に比べるとこじんまりした寺院であるが、もともとはもっと広大な敷地を誇っていたものの、度重なる災害で建物が失われ、現在の姿になったという。

左手にある入口から入る。なんと自販機で拝観券を購入するスタイルでびっくりするが、ひとたび中に入るとあの十二神将立像が薬師如来を囲む、CMで出てきたあの光景が間近に迫ってくる。いやはや、これはすごいね。写真撮れないけど…。

仕方がないのでこちらもパンフの写真をスキャンしたものを載せておきます。

現地で初めて知ったのだが、十二神将像は十二支の守護神としても信仰されているそうだ。自分は巳年なので、このスキャンした写真の右端の因達羅大将が守護神のようだ。

またこれも全く知らなかったというか記憶からなくなっていたのだが、十二神将像自体は結構あちこちにあるようで、奈良であれば興福寺にもあるという(自分も2017年に見ていたらしい)。ただこの十二神将像は等身大で薬師如来を囲むという点でインパクトは絶大だ。いやはやこれは素晴らしいです。

ここの良いところは、庫裡の一室で十二神将像に関するビデオが上映されているところ。新薬師寺、そして十二神将像の歴史的背景を学習することができて大変ためになった。

今は色あせた十二神将立像であるが、昔はこのような極彩色の彩色がされていたそうだ。この頃の十二神将立像を見てみたかったとともに、1300年という歴史の重みをとても感じる。思わず30分ちょっとの映像を全部見入ってしまった。

このビデオは2004年に制作されたまぼろしの色彩を追って」というものだそうで、市販されているようなので、今度入手してまた家でじっくり見てみたい。

ということで、新薬師寺は写真こそ撮れなかったのが残念ながら、十二神将立像の迫力にただただ圧倒され、印象に残る場所となった。市街から遠いけど、行く価値はあると思うし、こちらは何度でもこの空気感を共有しに行きたいなと思いました。

薬師寺のレプリカ(未訪)

この新薬師寺十二神将立像、なんと近鉄奈良駅ビルにレプリカがあるという。

cocottetime.com

この方のブログにあるように、近鉄奈良駅ビル5階にあるクラブツーリズム奈良分室に、レプリカが置いてあるという。ここは以前「なら奈良館」という施設があったらしいのだが、公共施設あるあるで全然賑わうことなく閉鎖になってしまったそうだ。近鉄奈良駅なんて場所でなんてもったいない…。

ただ、その当時展示されていた模型たちは今でも見ることができるそうだ。

ただ、クラブツーリズム奈良分室の平日の営業時間内でしか見れかったのだが、クラブツーリズムは2022年9月末で窓口の営業を終了してしまっている。なので、ワンチャン営業時間外でも見れないかと思っていたのだが…。

なんと、平日の10時~16時しか見れないとのこと。だめもとで5階に行こうと思ったのだがエレベータのボタンを押しても止まらず…残念。

しかし、平日の昼しか見れないとは非常にハードルが高いし勿体なさすぎる。土日こそ開けてくれないものですかね…今度、夏休みとかになんとか再訪してみたい。

さて、午後も奈良観光の続きです。