京都2日目は、初訪問の鷹峯エリアへ向かいます。
鷹峯は京都の北西の端っこに位置するが、ベッセルホテルカンパーナ京都五条から、地下鉄で北大路まで行き、20分に1本走っている北1系統のバスに乗り換えて40分ちょっととそんなに遠くはなかった。
源光庵「悟りの窓」「迷いの窓」
鷹峯で何と言っても有名なのは源光庵の「悟りの窓」「迷いの窓」だろう。
一度訪れてみたかったのだが、2019年から今年の春までずっと拝観休止していたので、ようやく訪問である。
朝9時の拝観開始に合わせてきたので、それほど広くはない境内には誰もおらず、「悟りの窓」「迷いの窓」を独り占めする。
「悟りの窓」「迷いの窓」は昨年訪れた雲龍院にもあったが、雲龍院はよくよく見ると悟りの窓の後ろに襖がはめられており、実は丸くなってはいない。
一方、源光庵の悟りの窓は本当にまんまるで、大宇宙を示すがごとく引き込まれそうな美しさだ。
本当は秋の紅葉の時が一番きれいなんだろうけど、青々とした樹々をバックとした光景もとても見事だった。
天井は伏見城の遺構とされる血天井が残されている。遠く離れた鷹峯でこの天井があるというのはちょっと不思議な気分。
朝のすがすがしいひと時をゆったりと過ごし、満足です。
光悦寺からのパノラマを愉しむ
続いてすぐそばにある光悦寺へ向かう。
光悦寺はその名の通り本阿弥光悦ゆかりの寺である。
なかでも入口の参道が風情があるとのことだが、何年か前に撮影トラブルがあって以来、紅葉シーズンは撮影禁止になってしまったという。
果たしてどんなところだろうと思っていたのだが…。
小学校に面した狭い道の反対側に、突然参道が見えてきた。なるほど、ここで三脚など置かれようなら邪魔で仕方がないな。
今は紅葉の季節でないし、庭園を拝観する人は撮影してよいという記事も見かけたが、道路の反対側から1枚記録する程度に留め、庭園へ。
庭園の中にはいくつか茶室があり、光悦垣という生垣が張り巡らされている。これはこれで見ごたえがあるが、個人的に鷹峯三山を臨む眺望が良かった。
ここも人はまばらで、形の良い山々を借景とした庭園の景色を独り占めする。
さらには遠く東山三十六景まで見渡すことができる。鷹峯から東山?と思ったのだが、北西から京都盆地を通り抜けて南東方向を見渡しているらしい。ホント、京都は山が近くて景色が素晴らしい。市街地から30分かそこらでこんな静かな場所があちらこちらにあるなんて、羨ましいです。
御土居に登る
鷹峯の坂を下りて御土居に向かうことにする。
途中市バスが上ってくるのが見えてくるが、このあたりは道が狭いのにバスは大型車ばかありなのでなかなかスリリングで面白い。
さて、豊臣秀吉が京都をぐるっと囲むように作った御土居は、今やほとんどなくなってしまったがこの鷹峯エリアにはいくつか遺構が残っている。以前ブラタモリでも取り上げられており、一度見に来たかったのである。
ここの御土居はフェンスで囲われているが、反対側の光悦堂さんに一声かけて鍵を借りると中に入れるのである。
そんなわけで御土居の土塁の上に登り、広々とした堀の跡を眺める。しかし豊臣秀吉はよくまあ京都の町をごちゃごちゃと変えたもんだなぁと改めて感じる。
せっかくなので光悦堂の御土居餅をお買い上げ。柔らかな餅と甘いあんこがマッチしてとても美味しかったです。
鷹峯エリアのまとめ
紅葉シーズンはきっと人でごった返しているのだろうけど、シーズンを外してしまえば鷹峯は訪れる人もほとんどおらず、おすすめです。京都の素の姿を見れた気がします。何より、山が近くて静かなのが本当に素晴らしい。今回時間がなくて常照寺に行けなかったので、また近いうちに行きたいと思います。