たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

初めての宵山巡りとまいまい京都のツアー / 2023.07 祇園祭旅行(3)

さて、いよいよ前祭の宵山巡りです。

保昌山からスタート

最初に行ったのは保昌山。ここはホテルからは一番近い場所にある。

東洞院松原の角を抜けると、宵山の提灯が見えてきた。ああ、やってますね。

保昌山は他の山鉾とは離れた場所にあるので、のんびりとした空気感が良い。祇園囃子は録音のようであったが、それでも風情がある。
ご神体は平井保昌の人形。縁結びと盗難にご利益があるそうだ。

舁山は前懸や胴懸などの装飾品は当日の朝に取り付けるようで、会所の中に飾ってあった。

楽天山~岩戸山で山搭乗~船鉾

続いて仏光寺通を西へ。このあたりからは出店も並び早くも大賑わいだ。

楽天は、YouTubeなどで辻回しを見るといつも2回転3回転してくれる楽しい山だ。白楽天と道林禅師のご神体も間近に見れて嬉しい。

次に向かったのは岩戸山。「天の岩戸」の日本神話が由来になっている由緒正しき山で、前祭唯一の曳山。ここは四条通から離れていることもあってそこまで混んでなかった。

狭い新町通に建つ山の大きさに目を見張る。これが山鉾か…。

この岩戸山は500円で山に乗ることができる。そこまで列も長くなかったので並んで乗ってみた。

山の中は広くはないが、目の前に広がる新町通の眺めが素晴らしかった。これは山鉾巡行の当日に乗ったらさぞや絶景だろうな。
一方通行でそこまでゆったりすることはできなかったけど、山に乗れたのは感激だ。

岩戸山は秘宝品の展示などもあったし、そこまで混んでなかったし良かったです。

仏光寺通の反対側には船鉾。明日の山鉾巡行ではくじ取らずでしんがりを務める。船の形をした勇壮な形の鉾はとても格好良い。

四条通の方はまだ歩行者天国が始まる時間帯でもないのに早くも大混雑だ。
これは夜になったらもっと混みそうだ。

蟷螂山のカマキリ

四条通を西へ行き、西洞院通に入ると、次の目当ての蟷螂山が見えてくる。

この山はカマキリのからくりで人気の山だ。屋根の上のカマキリ、確かにカワイイ。
そしてこの山ではカマキリがおみくじを運んでくれるカマキリみくじが大人気である。

やってみたかったのだが大行列で断念。やっていた人の動画だけ撮らせてもらうが、実に面白い。これはやってみたかったな。

まいまい京都のツアーに参加

さて宵山巡りは一旦中断して、烏丸通を横断して佛光寺近くの大行寺へ向かう。

今日はまいまい京都の「【祇園祭・大行寺】一夜限りの宵山接待、屛風祭の宴・非公開寺院を特別貸切」というツアーに参加することにしている。

【祇園祭・大行寺】一夜限りの宵山接待、屛風祭の宴・非公開寺院を特別貸切~宵山のそぞろ歩き、書院の特別拝観、お町内の激レア粽付き~

ツアーは滅多に参加しない自分であるが、普段は入れない大行寺を始め、普通でない宵山巡りができそうなツアーだったので、はじめて会員登録して申し込んでみた。大人気ツアーだったらしいが、ビギナーズラックかめでたく当選。ラッキー。

まずは洛央小学校脇に飾られている豊園泉正寺榊へ。山鉾と似たようでちょっと違った榊台であるが、明日の神輿渡御の際に先導をきって供奉するものだという。そんな榊があることすら知らず、大変勉強になる。明日の神輿渡御ではぜひ見てみたいところだ。
そして厄除けの粽を頂く。山鉾の粽とは一味違った粽を頂けるなんて贅沢だ。

続いて先ほども見た保昌山を再訪。日が暮れてきて提灯に灯がともり、幻想的な雰囲気になってきた。子供たちのかけ声がお祭りだなぁと感じる。

会所の2階にご神体が飾られているのね。

最後は大行寺に戻り、重要文化財阿弥陀如来や屏風を拝観しつつ、ワイン食堂のお食事を頂く。案内してもらった大行寺住職・英月さんの説法も素晴らしく、実に楽しいツアーでした。

大混雑の宵山で鉾巡り

21時頃ツアーが解散。宵山は大体22時頃までやっているので、四条通へ向かう。

夜もだいぶ更けてきたが、四条通烏丸通歩行者天国で大賑わい。大混雑ではあるが、これぞ祇園祭宵山と嬉しくなる。

時間も限られているので、目立つ鉾を中心に廻ってみようと思う。

まずは長刀鉾山鉾巡行では先頭を行き、生稚児を乗せる鉾として最も有名ともいえる鉾は、宵山でも大人気だった。

烏丸通を渡って見えてくるのは函谷鉾、そして山鉾の中でも一番重くて背も高く、装飾品が豪華で人気の高い月鉾四条通に並ぶ鉾はどれも大きくて素晴らしい。この伝統を1150年も続けてきた京都の人は本当にすごいな。

このエリアは一方通行でなかなか北上できないので、一旦西洞院通に入って再び蟷螂山のカマキリを見て、新町通に入る。

提灯のシンボルマークが逆さミッキーっぽくてキュートな放下鉾は、狭い新町通にそびえたつ背の高さが印象的。高さは山鉾の中で3番目らしいのだが、幅が8番目と細いのですらっとした様が格好良い。

ここで新町通名物、和食のお店 酒菜食房いちのモカツバーガーを食べる。

kyotopi.jp

祇園祭の季節の京都といえば鱧。ライトなテイストであるが、ボリュームがあって美味しかった。満足。

室町通に入って、唯一の唐破風屋根の鉾である菊水鉾を見たらちょうど22時。このあたりで宵山巡りは切り上げることにする。

初めての宵山を終えて

いやはや、ものすごい熱気の宵山は本当に楽しかった。京都の人たちは毎年この雰囲気を楽しめるなんて羨ましいし、ここ数年幾度となく京都に来ていたのに、なんでこの季節の京都に行かなかったのだろうと思ってしまう。もっと早く来ればよかった。
今回間にツアーを挟んだこともあり、鉾ですら全部見切れなかったので、来年はもっと早めに行ってじっくり見てみたいところだ。屏風祭をやっているところにも訪れたい。

ひとつ悔いが残るのは、22時過ぎに行われる日和神楽を見なかったこと。ツアーの中でも話題になっていたのだが、よく調べてなかったのと疲れたので見に行かなかった。ただ、あとで調べてみると明日の山鉾巡行の晴天を祈り、祇園囃子を奏でながら四条御旅所に向かう日和神楽は優美さと昔懐かしい雰囲気を味わえる行事として人気があり、また函谷鉾など、かつて山鉾巡行が行われていた松原通を通るそうで、伝統を大事にする京都人の心意気をこの目で見てみたかったと激しく後悔した。次回は体力を温存して日和神楽まで見たいと思う。

さて、いよいよ明日は17日、山鉾巡行の日です。