5月は登山の季節。
今年は娘の習い事などで週末あれこれ忙しそうだったので、例年になくゴールデンウィークの天気が良かったので連休中に出かけることにした。
奥多摩に行くか、丹沢に行くか、はたまた違うところへ行くかと悩んだが、丹沢の鍋割山へ行くことにした。 昨年行った塔ノ岳のすぐ近く、かつ標高は200m低いのだが、それでも1272mと登りがいはあるし、何より山頂にある鍋割山荘では名物の鍋焼きうどんが楽しめる。美味しいと評判なので楽しみだ。
ただ心配なのは鍋焼きうどんの順番待ち。ひどいと1時間待ちとかはざららしいので、11時までに山頂に着くことを目標に、朝2番電車で出発。
新宿6:01発の急行で渋沢へ向かう。 7:12に渋沢駅へ到着し、大倉行のバス乗り場へ向かうと…。
こんな朝早いのにもう大行列。さすがゴールデンウィークなだけあるなぁ…。
バスは結局座れなかったが、大倉までは10分ちょっとなのでまあ良い。 大倉で準備運動をして、7:45にいざ出発。
塔ノ岳へは右手の大倉尾根を向かうが、今回は左へ向かう。 やはり圧倒的に大倉尾根へ向かう登山客が多いようで、鍋割山へ向かう人はそれほど多くなかった。
市街地の道を抜けると西山林道に入る。 抜けるような青空、新緑が輝き気分は爽快ではあるが、4km以上林道を歩くのは何気に面白くない。
地図を見た時はだらだら登る大倉尾根よりは、沢沿いに歩いて登った方が楽なのかなと思っていたのだが、歩くだけだと実につまらない。 沢沿いかと思ったらそうでもなかったし、1時間以上単調な道をひたすら歩く。
沢が林道に寄り沿って水の音が大きくなると、二俣に到着。ここで橋を渡る。 水の音が心地よい。
なおも林道を20分ほど歩き、ミズヒ沢へ到着。
ここにはペットボトルが沢山置いてある。 鍋割山荘で使う水を置いてあり、余裕のある登山者にボランティアで歩荷をしてもらおうというものだ。 どうしようか一瞬悩んだが、1本だけ協力することにした。
ここからちょっと沢を登った後右手の樹林帯に入ると、山頂までずっと急登が続く。 ガイドブックではそんなにきつくはないと書いてあったが、今までが楽な林道だっただけあってかなりきつく、ペットボトルをしょったことを早速後悔する(笑)
30分近く上りつめ、後沢乗越で尾根に合流する。あと山頂までは1時間ほどだ。
が、ここから先も丹沢名物の階段やら木板の道が延々続き、なかなか楽にならない。 最近体がなまっていたこともあり、かなりきつかった。 これだったらだらだら登る大倉尾根の方が楽なんじゃないのかな…。 地図を見るだけでは鍋割山は楽勝な山かなと思っていたのだが、全然であった。
背後の景色が段々と広がってくるのが唯一の救いである。あとちょっと!
いよいよ山荘の太陽電池が見えてきた…とそのとき、足を豪快につってしまいました! アイタタタ…。
しかし最後の力を振り絞り、10:57無事に山頂に到着。予定通り11時前に着くことが出来た。
まずは山荘のタンクに水を入れて任務完了。いやあ重かった(泣)
山頂からは富士山が綺麗に見ることが出来た。やっぱり富士山が見れると嬉しいね。 昼過ぎには雲がかかって見れなくなっていたので、早起きしてきたのはその点でも正解だった。
さて、うどんうどん。
鍋割山荘に来たらほとんどの人が食べるであろう鍋焼きうどんは、10個以上のコンロを使ってがんがん作っていたので、10分足らずの待ち時間で食べることが出来た。
半熟玉子に野菜のてんぷらなど具だくさんでとても美味しかった。これで1000円というのは山頂価格にしてはとても良心的だと思う。ごちそうさまでした!
山頂は芝の広場になっていて、みな思い思いにくつろいでいた。 自分も横になったら早起きと疲れでついうとうとと…ああ、日焼けしてしまうなぁ。 結局1時間以上山頂でのんびり過ごしてしまった。
帰りのルートは決めかねていたのだが、そのまま戻るのは芸がないので、塔ノ岳のほうにまずは向かう。
鍋割山から塔ノ岳へはゆるやかな鍋割山稜を行くだけなのだが、細かい起伏はあり、それなりに体力は使う。 途中、塔ノ岳山頂や丹沢山に向かう尾根がくっきり見え、尊仏山荘もはっきりと見ることが出来たが、何気に近そうに見えて2km以上あり、あと1時間くらいかかる。
最初は塔ノ岳まで行ければと思っていたのだが、行くと帰りが遅くなりそうなので今回は諦めることにして、そうすると金冷シまで行って大倉尾根で帰るか、小丸分岐から小丸尾根を下って二俣へ向かうかであるが、大倉尾根は前回下りで苦労したので、後者で帰ることにした。
小丸からの眼下に広がる秦野の街並みはとても豪快で綺麗であった。
左手には大倉尾根の稜線と青い屋根の花立山荘、その背後には三ノ塔さらには大山も良く見えた。 地図で知る位置関係をリアルに見るとなかなか楽しい。
さて、小丸尾根であるが…。
急登の尾根とは聞いていたが想像以上で、これは下りだからまだ良かったが登りだったら泣いてたな…。 そりゃ大倉尾根で900mの場所で500mちょいの二俣まで一気に下りるのだから当たり前なのだが。
しかもメインの登山道ではないのでしっかりとした標識もなく、ブナ林に入るとどこが登山道なのかすらよくわからなくなった。 初めて木に巻きついたリボンをまじめに見て道をチェックしましたわ。これは初心者がはいっちゃいかんなぁ。
しかし、たまたま図書館で借りていたJTBの山歩き安全マップでは、このルートを鍋割山への登りルートとして紹介しており、これに騙されて来た登山者は泣きを見るだろうなと思うとひどい本だなと思わずにはいられない。著者は真面目に登ったのだろうか?
登山者が多いのも困るが、ほとんどいないのも寂しいもので、これだったら大倉尾根にすりゃ良かったとちょっと後悔した。
下りなのでコースタイムより少しは短縮できるかと思ったのだが、結局二俣にはコースタイム以上時間がかかってしまった。大倉尾根経由の方が距離が長いのだが、結局時間は変わらなそうだ。
二俣からは登山者も多くほっとするが、後沢乗越経由で下山したほうが早いので、人の数はそれほどではなかった。
復路も単調な林道を飛ばし、15:40大倉へ到着。 朝早く出発した割には、山頂でのんびりしたというのもあるが結構時間がかかったなあ。
丹沢登山後の定番ルート、東海大学前のさざんかでひと風呂浴びて、本厚木からロマンスカーで帰宅しました。
鍋割山は近そうに見えて結構遠く、総移動距離は塔ノ岳とそう変わらないこともあって、思いのほか疲れた登山であった。 ただ林道と急登のアンバランスがどうも今一つで、達成感という点では塔ノ岳のほうが楽しかったかな。 でも鍋焼きうどんが美味しかったので、満足である。
さて次はどこへ登ることにしましょうかね。
(コースタイム)
大倉7:45~二俣8:56~ミズヒ沢出合9:16~後沢乗越9:45~鍋割山10:57/12:30~小丸尾根分岐13:03~二俣14:36~大倉15:40