たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

岩手紀行その3:龍泉洞

列車に乗ってばかりであるが、宮古からは三陸鉄道に乗り込み、小本経由で今日のメインである龍泉洞へ向かうことにする。

13:10発のサーモン号は、元横浜博で貨物線のイベント列車で使われた車両が使われていた。

salmon

15年以上経った車両のため、やや古さは否めない(2編成あったがすでに片方は引退している)が、シックで豪華な内装である。屋根には桜の木が飾られていた。

salmon2

適度に席が埋まったくらいで出発。まあまあの乗車率ではあるが、かつては第3セクターの優等生だった三陸鉄道も最近は乗客減が続き厳しいようである。すでに赤字のため基金は取り崩し底がつきつつあるそうだ。今後がちょっと心配である。

さて列車は陸中海岸国立公園を北上するが、ほとんどトンネルで海は見えない。防潮堤で囲まれているという田老の町も、ちらりと高架線から海が見えただけであった。その代わり線路規格がよいので、先ほどの山田線とは全く異なり快速で走ってくれる。

13:43に小本駅に到着。接続はよく13:48発の町営バスに乗る。数人が乗り継いだが、皆次のバス停で降りてしまい、そこから龍泉洞までは貸しきり状態であった。こんなんで大丈夫なのかな…?

14:12に龍泉洞に到着。

ryusendo

さすが有名観光地だけあって施設が整っていたが、端境期だからか人はまばらであった。途中食事をしていなかったので食事でもしようと思い、何軒かみやげ物屋があったので見てみるが、食堂はのぼりがありながら皆休業。おみやげもなんかしょぼくて、やる気のなさ爆発である。一昔前の観光地を見ているようでちょっと心配だ。

結局ここでは食事を取れず。

さて気を取り直して中に入ることにする。中は結構深くて、地底湖は未だたどりつけない想定のところもあるそうだ。ぱっと見た感じどこにでもある山であるが、内部がこのようになっているとは、自然は何と不思議なものなのだろう…。

danmen

内部は水路に観光客用の通路を通したもので、足下に轟音をたてて水が流れている。その色は見事なコバルトブルーで、美しかった。

taki

幅が狭まったり広がったり、かがんだり、滴る水をよけながら地底湖へたどり着いた。見ることのできる湖の最深は98m。コバルトブルーがどこまでも下に広がっていた。その眺めは神秘的であった。

lake

ただ、ライトアップが暗くて、どんなにがんばっても写真が撮れない…。かすかにライトがあたっている部分が青く光るのみであった。じっくりと瞼に焼付け、帰途に着く。帰りは三原峠というピークを経由するのだが、かなりの急勾配でくたびれた。山の中にこのような広大な空間が広がるとは信じがたい思いである。

なかなか遠かったが、来てよかったと思った場所であった。