先月30日の休みの日、住基カードを作った後新宿へ移動し、次回使うジャーマンレイルパスを買いに行った。
時間があったからというのが理由だが、ジャーマンレイルパスはドル建てのため、急激な円安で12月1日から値段が上がるのではないか、という懸念があったというのもある(価格表には2005年11月の価格と書いてあったし)。
で、今日Webで今月の価格をチェックしてみると、予想通り、今回購入した1等ツイン4日間が、46,800円だったものが48,400円と1,600円値上げされていた。
1,600円とはいえ、得した気分である♪
今回クリスマスマーケットシーズンで混んでいると思われたので、ツインパスは1人*2よりも割引があることもあって、まだ空席がありそうな1等を奮発した。
1等に乗るのは14年ぶりである。大したサービスがあるわけではないが、ちと楽しみ。
ところでこのジャーマンレイルパス、一般的にはSバーンを含むDB(ドイツ鉄道)に全て乗れるパスとして知られている。ところが、実際にはちょっと違う場合があるので記しておきたい。
一般的にはSバーンは、DB RegioというDBの地域交通会社の経営であるので、ジャーマンレイルパスは問題なく使える。ただし、例外がある。ベルリンとハンブルクである。
ベルリンはS-Bahn Berlin GmbHというDBの子会社の経営である。ところが子会社のくせにジャーマンレイルパスが使えない。
ただし例外があって、Charlottenburg??Lichtenberg間は使える。この区間は東京でいうところの上野??東京間みたいな感じで、長距離列車の乗り継ぎでSバーンを使ったりすることがあるため、例外で認めているという話である。
確かに昔はZoo駅とOst駅間が非電化だったりして直通も少なく、そういう需要があったと思われるが、現在は電化もされ東西に頻繁に列車が走っているし、来年にはこの真ん中にあるLehrter駅が中央駅としてオープンすることになるから、この例外もいつまで適用するかどうかはわからない。
それにしても、SバーンにはしっかりとDBロゴも入っている。
(しかも私が最初にベルリンを訪れた1999年にはDBロゴがなく、2000年頃に新設されたものだ)
にも関わらず、一部区間しかジャーマンレイルパスが使えないというのは困ったものである。
Webで検索したところベルリンを除くと丁寧に書いてあるWebもあるが、ほとんどの旅行会社やWebサイトには記載がない。
Friedrichstrasse駅からPotsdamer Platz間なんかでSバーンに乗ることは多いだろうが、こんなところで引っかかったら目も当てられない。
というかかくいう自分も2003年に使えると思い込んでジャーマンレイルパスでこの区間を乗車したんですが…検札来なくてよかった。
ハンブルクもS-Bahn Hamburg GmbHというDBの子会社の経営であるが、たしかここは50%程度の出資比率だったと思う。
ここはWebサイトなどで使えないと明言した記事を見つけることができなかったが、実際につかまったという記事は見たことがある。なのではっきりしたことはわからない(わかる人がいたら教えてください)が、念のため切符を買ったほうが無難であろう。
さてハンブルクも、以前は大きくSのマークをつけているだけだったのだが、最近DBのロゴがつけられるようになった。また塗装もDB標準塗装が使われている。
これで使えないってのだったら、何のためのジャーマンレイルパスかわからんぞ!という感じだが、まあ未だのぞみに乗れない日本の恥さらしのジャパンレイルパスよりはましか。
ジャーマンレイルパスが使えない区間はまだある。
ドイツも最近は地方線区を中心に第3セクターが運営する区間も増えてきた。
当然DBではないので、ジャーマンレイルパスは使えない。
一例をあげると、ポーランドとの国境付近を走るGoerlitz??Cottbus間はLausitzBahnという会社が運行しており、ここはジャーマンレイルパスが使えない。
まあこのあたりは日本も同じ扱いだから問題はない。
問題なのはこの先である。
ドイツの鉄道はいわゆる上下分離方式であり、DBの区間を他社が金を払って走っている場合がある(正確に言うと上記の区間もそうである。単にDB Regioが走ってないだけと言えるだろう)。
そのため、一般的にDBが走っている区間に1日1本だけ私鉄が走る場合がある。
上記のLausitzBahnも、Leipziq??Dresden??Goerlitz間に1往復列車を走らせている。
ではこの区間の列車もジャーマンレイルパスが使えないの?と思うが、どうやら使えるらしい。
そりゃこの列車が走っているためにDBの列車はこの時間走ってないのだから、使えないとすると相当不便であるから妥当と言えるが、このあたりの基準が外国人である我々にはとんとわからず、感覚で判断するしかない。
先ほどのLausitzBahnは、DBと同じ車両ながら色が違うので、まだ見分けがつく。
ところがMuenchen近郊のBOBなどは、客車も機関車もDBそのまんまである(今は知らないけど、2003年の時点ではそう)。
この区間でジャーマンレイルパスが使えるのかは知らないけど、うーんよくわからん。
ここまでジャーマンレイルパスの話であったけど、この話、逆も成り立つ。
ベルリンから郊外に行くには、RegionalBahnやRegionalExpressなど、DBの普通列車が走っている。
ただこの列車はS-Bahnが走っている区間は快速運転である。
なので、Zoo駅-Ost駅間とか、ポツダムへ行く場合などはこれらに乗った方が速い。
では、この区間にS-Bahnの切符で乗れるのか?
これも実は難しい問題である。S-Bahnの切符といっても、ドイツはU-Bahnやバスも含めた交通連合(ベルリンの場合はBVG)の切符である。
ではこのBVGにDBが入っているのか?
これがまたよくわからない。
地球の歩き方には、BVGの切符ではDBに乗れないと書いてある。
ただWebサイトを見ると、いいやDBに正々堂々と乗れるのだ、という記事もある。
というわけで、よくわからない。
試せばいいのだが、実はジャーマンレイルパスを持たずに旅行に行くことはほとんどなく、唯一、ベルリン出張で行ったとき、Zoo??FriedrichStrasse間をREに乗ったことがあるのだが(しかもトイレに行きたかったというのがその理由なのだが…)そのときは検札は来なかった。
今回もジャーマンレイルパスは買ってしまった。
ということで、誰か知ってたら教えてください。
スイスパスなんかは市電まで乗れるので便利なのだが、このあたり、奥が深いところである。