の続き。
台北市内へは無難にバスで行こうと思っていたが、EL2103便が早く到着してくれたので、予定変更して台湾新幹線(台湾高速鐵路)で行くことにした。
新幹線の高鐵桃園駅は空港からほど近い場所にある。
12:10発の高鐵桃園站行路線バスに乗る。桃園駅までノンストップで、運賃は20元。1時間に2-3本走っており便利である。
関空からの到着便も重なっていたので、日本人も意外に多く、座席がほぼ埋まる程度の乗車率であった。
10分ほど高速を走ると、新幹線の線路が見えてきた。期待が高まる。
15分ほどで桃園駅へ到着。
桃園駅は広々としていて空港のような駅であった。
窓口は行列を作っていたので、券売機で切符を購入。乗車直前なので席があるか心配だったが、無事に購入できた。
クレジットカードは日本のカードが使える使えないの情報が錯綜していたので、無難に現金で買ったが、1000元札を入れたら釣りが全て50元硬貨で出てきてビックリ。これが噂のスロットマシーン券売機ですか!?
おかげで財布の中が硬貨でずっしりです…。
ホームに降りてまもなく、12:40発台北行が入線してきた。
桃園駅からの乗車組は全て2号車を割り当てられているようで、ほぼ全員が同じところから乗車していた。
車内の様子は、まさに日本の新幹線そのままである。
乗車率は結構高かった(とはいえ指定券の売り方が賢くないようなので全車がこの程度かはわからないが)。
座席テーブルの案内図も、東海道新幹線そのまま!
洗車が追いついていないのか、かなり車体が汚れており、窓からの景色が汚れて見えるのが残念だが、車窓も日本の新幹線の景色とほとんど差がない。
国際線で台湾に来たはずだが、日本に舞い戻ったかのような錯覚を受けてしまう。ちょっと複雑な気分だ。
と、感動している間もなく、20分で定刻13:00、台北駅へ到着した。
わずか20分の新幹線乗車ではあるが、非常に感動的な体験であった。
この台湾新幹線、欧州式の路線規格に日本技術の車両が走る方式なので、厳密には日本の新幹線と同義ではない。しかし、実際に乗ってみると、車両が日本製であることもあって、本当に日本の新幹線そのままという印象である、日本人であれば感動を覚えるに違いないと思う。
開業遅れを初めとしてここまでいろいろあったわけだが、日本の技術を採用してくれた台湾に、素直に敬意を表したいと思う。
あとは台湾新幹線の引き続きの安全運行と発展を切に願いたい。
もうひとつ、桃園空港から台北市内へのルートとして、新幹線ルートはかなり使い勝手が良さそうだ。
台北駅まではバスで60分。渋滞に巻き込まれるともっとかかってしまい、帰国時などはかなり余裕を見る必要があるが、今回、空港からわずか50分で台北駅に到着しており、気分的に空港がだいぶ近くなったように感じた。
それでいて運賃もバス+新幹線で180元であり、バスの125元に比べそれほど高いわけではない。
もっとも桃園駅に止まる新幹線が1時間に1-2本しかなく、乗車券を買うのにかかる手間とか、荷物を考えたりするとまだまだ便利ではないのも事実ではあるが、時間が合えば非常に有効なルートになりそうだ。
今後台湾南部へ行く人はもちろん、台北へ行く人も、このルートをお薦めしたいと思う。