下関からは山陰線に乗車します。
○○のはなし
乗車したのは下関10:20発の「○○のはなし」号。
◯◯のはなし│観光列車の旅時間:JRおでかけネット
美しい絶景が続く山陰線。そこには、見て、聞いて、感じてみたい「はなし」があります。さぁ、美しい海岸線とともに、萩(は)、長門(な)、下関(し)の「はなし」を辿る旅へ。
「まるまるのはなし」と読むらしいのだが、いくらこの列車の名付けた経緯を読んでも記憶に残らんのよね…。
しかも「○○」なんて検索しづらいワード、ネット時代にどうなのかと思うが、本数の少ない山陰線西部を行き来する列車だし、今時の観光列車には珍しく指定券さえ買えば乗れるので、このあたりの乗りつぶしには欠かせない列車である。
始発駅は新幹線接続を意識してか新下関であり、ホームに行くとすでに列車は入線していた。
車両はキハ47を改造した2両編成で、外観の色がそれぞれ異なるほか、車内のコンセプトも2両で大きく異なる。
1号車は「和」をコンセプトとした明るい色合いの車両で、ボックス席を中心に海側に向いた一人席もあって、本当はここに乗りたかったのだが、数日前に指定券を買ったときは既にここは満席だった。
車端部には地元の名産品などが飾られている。
2号車は「洋」をコンセプトとしたシックな内装の車両で、こちらは山側席も含めて海側に席がセットされている。
なので一人旅の場合はこちらの方が席が確保しやすいのだが、2人掛け席のシート幅が狭く、隣の人の恰幅次第で窮屈な旅になってしまうのが難点である。2号車は○○のはなしの前身である「みすず潮彩」の時に改造され、1号車は○○のはなしになってから改造されたので年代の差から生じているらしいが、同じ指定席券を買ってるのに不公平な気がする。
また1号車もそうなのだが、もとが近郊型気動車のキハ47なので、窓と座席があっておらず、変な席を選んでしまうと眼の前が柱になりかねない。
今回公式サイトやネット記事を見て、みどりの窓口に行って席番指定で2号車の海側席を抑えたのだが、隣席に人は来たので、なんとなく窮屈な旅だったのが残念だった。
予定が早く決まるのならば1号車の窓側を選ぶのが正解である。
なお2席に1口なので譲り合い必須であるが、2号車でもコンセントがあるのは有り難い限り。
1号車には売店があるのだが、コロナ影響で飲食の販売はされていないので、弁当を事前予約するか、下関駅で食料を調達するしかない。
たくさんはなしをしてほしい的な看板が駅に飾られていたが、これを読んでもやはりよくわからん…。
日本海を見ながら長門市へ
10:20下関発。山側を中心に空席はちらほらあったものの乗車率は結構良かった。
下関郊外を走っていると、事前予約の弁当が配られ、あちこちで酒の缶を開ける音が聞こえてきたが、このコロナ禍では、観光列車に乗る=飲食店にいるのと同じであり、今回この列車に2時間も乗ることを考えるとちょっと不安になってくる。 観光列車もコロナ禍ではなかなか営業しづらくて大変な世の中になったものだ。
さて30分ほど走ると、列車から日本海が見えてくる。 この○○のはなしは、特に眺望の良い区間は一時停車するサービスがあり、見どころの一つになっている。
このような感じで「○○のはなし」専用の停車票が設置され、大きな窓から日本海の眺めを一望できる。
これはなかなか楽しいが、残念なのが今日は非常に天気が悪いこと。 本当であればこのあたりの日本海はまるで沖縄にいるかのような青々とした姿を見せてくれるのだが、今日は寒々しい日本海の姿を見せるだけであった。
どんよりした海を眺めていると、「特牛」という難読駅に停車する。まあ鉄道ファンなら有名過ぎて逆に普通に読めてしまうのだが「こっとい」と言います。
途中の阿川駅からは、まるで沖縄の離島で見かけるような青い海を一直線に渡る姿が印象的な「青海大橋」や、写真の人丸駅からは日本海を望む崖上に立ち並ぶ鳥居が印象的な「元乃隅神社」など、見どころも非常に多いのであるが、途中下車する時間もなく素通りなのが残念。 まあ今日は立ち寄ってもしょうがない天気なのがせめてもの?救いか。
長門市に近づくと雨はどんどん激しくなり、本当は海の向こうに青海島が見えてくるのだが何も見えなかった。うーん、残念。
12:16長門市着。駅では横断幕が出迎えてくれたが、ここでの下車客はそれほど多くなく、終点の東萩まで行く客が多そうだ。 自分はここで下車する。
2時間観光列車に乗ったので乗り甲斐はあったけど、一般人だと全区間で3時間かかるのでちょっと飽きちゃうかもね。 でも風光明媚な山陰線西部を走る貴重な列車なので、これからも末永く走ってほしい。
仙崎支線でセンザキッチンへ
12:34発と接続が良い。というかこれ以外は朝と夕方以降しか走ってないので、これを乗り過ごすと大変なことになる。
そんな不便な仙崎支線であるが、朝の本山支線と異なり地元の客も少ないながら乗っているようだ。もうちょっと走らせても良いのに。
わずか1駅、4分で仙崎駅へ到着。
木造風の立派なつくりの仙崎駅周辺は観光スポットも多く、先ほど乗った○○のはなしも帰りの列車は仙崎駅まで往復して30分停車したりする。
そのまま列車で戻るとたった6分折り返しなのだが、あいにくの雨ではあるが勿体ないので少し周囲を散策することにした。
歩いて5分ほどで「道の駅センザキッチン」が見えてくる。
山口県長門市の道の駅センザキッチン
「センザキッチン」は、仙崎の海辺にあります。長門の豊かな食材と、長門の楽しい情報と、長門の充実した遊びを調理し、みなさまに振る舞う所です
ここは長門の海の幸をはじめとする食材を提供する場所として人気のスポットで、人通りの少なかった仙崎駅とは打って変わって人も多かった。
食事をするほどの時間はなかったのだが、ここでせっかくなのでお弁当を購入。
12:53発のバスに間に合ったのでこれで長門市駅へ戻る。
長門市駅前のバス待合所で先ほど買ったお弁当を食べる。海の幸は美味しいね。 この後は美祢線に乗って帰ります。