旅行2日目は伊勢神宮へ行く予定であるが、その前にJR東海最後の未乗区間の名松線に乗ります。
名松線に寄り道
名古屋8:05発特急南紀1号に乗り、松阪9:38発の名松線で伊勢奥津まで往復する。
松阪までは近鉄のほうが安いのだが、実は伊勢鉄道も乗ったことがないのでJRで移動。 キハ85系に乗るのは確か南紀がキハ85系になってから1度乗って以来なのでもう30年近く前だ。
名松線は途中の家城までは平野をのんびりと走るが、家城からは雲出川の幅もぐっと狭まり渓谷沿いを進む。
この区間は長らく2009年台風被害で不通となり、一時は廃止も打診されたものの2016年に7年ぶりに復旧した区間である。
そのせいか地元の名松線にかける思いは並々ならぬものもあるようで、伊勢奥津駅には名松線にまつわるグッズも多数売られており、乗客も他のローカル線に比べると心なしか多い気がした。 今後も末永く存続してほしいものだ。
そんな心安らかになるローカル線であるが、途中の家城で今時珍しく長時間停車するなどのんびりした運用のため、朝8時に名古屋を出たのに松阪に戻ったらもう13時前。 このままJRで伊勢市に向かう方が安いのだが、速い近鉄に乗り換え、伊勢市駅には13:23に到着。
長い長い寄り道を経てようやく伊勢参りです。
伊勢神宮外宮
伊勢神宮へ来るのはこれが初めて。 全く知らなかったのだが、伊勢神宮には外宮と内宮があって、両者はバスで20分ほど離れているのね。
帰りの列車まで3時間もあれば十分かと思ってたのだが、特急コースでの見学になりそうだ。
まずは伊勢市駅から徒歩10分ほどのところにある外宮へ。
外宮は衣食住の守り神である豊受大御神を祀っているので、なんとなく前座的な感じがする(失礼!)のだが、それでも境内に入ると伊勢神宮独特の清々しい空気に包まれて厳粛な気分になる。
正宮の隣には式年遷宮で空いている場所が鎮座している。手持ちの「ひとり歩きの伊勢志摩南紀」は20年以上前のガイドブックなので、地図にはこちらの位置に正宮が描かれていて面白い。
伊勢神宮内宮
バスに乗って内宮へ行く。コロナ影響で運休便も多いので結構乗客は多かったが、内宮まで片道440円もするのね。 三重交通のバスは足元見過ぎじゃないの…。
内宮はさすが3連休だけあって人がいっぱいいた。外宮→内宮の順に参拝するのが決まりと聞いてたのだが、内宮だけ来る人も多いのかな。
広い広い境内は人は多いけども、伊勢の森はそれを一切吹き飛ばす神聖な空気が覆い、天照大御神への畏敬の念を感じさせずにいられなくなるのは、やはり日本人だからであろうか。
五十鈴川の御手洗場は、夕方の日差しを浴びる紅葉がとても綺麗だった。
この日、11月23日は新嘗祭だからか、あちこちでそれっぽい祭事が行われており、ちょうど正宮に着いた際にその祭事にぶつかってしまった。
なのでしばし待たされるが、原状復帰するために賽銭(伊勢神宮なので違うのだが)を拾う白布を設置する場面に遭遇し、ちょっと興ざめ …。
それでも日本人として内宮に一度参拝できたのは良かったです。
正宮は人通りも多くにぎやかであるが、別宮に行くと一気に人通りも少なくなり、静かな境内が迎えてくれる。
中でも素晴らしかったのは一番奥にある別宮の風日祈宮。五十鈴川支流の橋を渡った先にあるので人もほとんどおらず、平穏な日々をここで祈願。
内宮の参道は多くの人で賑わっており、おかげ横丁にも行って見たかったのだが、時刻は15時半になろうとしており、そろそろ駅に戻らないと心配な時間になってきたので息子用のおやつだけ買ってバスに乗り駅へ向かった。
伊勢神宮のまとめ
いやはや、この独特の空気感は行かないとわからないね。そして行って良かったです。 日本人たるもの思想云々はともかくやはり一度は行ったほうが良いですね。
ただ正直3時間では時間が足らなかった。最低限の別宮を巡るのでいっぱいいっぱい。ちゃんと見て参道で買い物するなら冗談抜きで半日はほしい所です。
さて、一路東京へ帰ります。