たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

上海・蘇州旅行記(7):蘇州半日観光

蘇州はそれほど広い都市ではないが、世界遺産に指定されている庭園や運河はあちこちに点在している。

滞在時間は13時頃までの約4時間半しかないので、このうち最も著名な場所を中心に何か所か巡ることにした。

蘇州観光のハイライト、拙政園

まず最初に蘇州最大の規模を誇り、中国四大名園の一つとしても知られる拙政園へ行くことにする。

拙政園までは地下鉄で1駅なのだが、券売機で使えるお金を持ってないので(苦笑)仕方がないので歩く。

googleマップによるとちょうど3kmあったらしい。まあ、地下鉄に乗っても最寄の北寺塔站からは10分ほど歩くので、1駅分節約したと思えばよいか。

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蘇州の市街地をぐるっと囲むように流れている外城河を渡る。

雨は止んだが、風が強くて結構寒い。 道路は綺麗に整備されていたが、上海では絶滅状態だったクラクションが蘇州ではよく聞こえた。これがないと中国来た気がしなく、嬉しくなる(笑)

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北寺塔站のあたりからは観光客の姿も見えるようになり、蘇州駅から30分弱で無事拙政園に到着した。

さて蘇州観光のハイライトである拙政園であるが、今年5月から事前予約制が始まったとのこと。

それだけならまだ良いのだが、なんとウィーチャットペイを使わないと予約ができないらしい。

【重要】蘇州の「拙政園」「獅子林」のチケットが前売り制に。当日券の販売終了。

蘇州の世界遺産「拙政園」と「獅子林」のチケットが前売り制に。当日券の販売はしていないので注意が必要(当日、現地での入場券購入は不可)。予約は入場日の1〜7日前までに以下の方法で。ウィーチャットペイが使えないなど、難しい場合は現地の知人や現地旅行会社に相談するか、オプショナルツアーに参加を。その場合、手数料が加算される。 <手数料不要の予約法> ...

外国人が使えないウィーチャットペイしか予約ができないとなると、旅行会社に頼むとかしないとダメではないか…なので、今回拙政園ではなく事前予約がいらない留園に行こうか悩んだ。

と、ここで救世主現る。なんとTrip,comを使えば手数料がかからないどころか定価より安く、しかも時間指定もないチケットを手に入れることができたのである。

拙政園チケット

世界遺産にも登録されている、 造園芸術の傑作と言われる蘇州最大の庭園。 5万2000㎡の敷地は東園、中園、西園に分かれています。建物が池を囲むように建てられており、細部にまでこだわった造りとなっています。中国を訪れた際にはぜひ見ておきたい庭園の一つです。 ...

さすがに時間指定のないチケットなど使えるのか?とちょっと心配になったのだが、入口でTrip.comのアプリのQRコードを見せると読み取って無事に入ることができた!

もう、中国旅行にTrip.comは欠かせませんな。

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拙政園は5万ヘクタールもある広い庭園であるが、そのうち6割が池で、自然の美しさを楽しむ庭園だという。

見どころは真ん中の中園に集中しているそうだが、東園の放眼亭のあたりから池を見ると、ちょうど紅葉の季節で樹々が赤く色づく様はとても綺麗だった。この時期はシーズンオフなのかそれほど混んでなく、なかなか良いタイミングで来たのかも。

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中園のハイライトは遠香堂と呼ばれる建物とその前に広がる池の景色だという。 遠香堂は四方がガラス張りとなっており、中園を見渡すことができる。

一方中の家具はとても中国らしい重厚なもので、ああ、中国に来たんだなぁと思わせてくれる。

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そして池からの景色はとても落ち着いた空気を漂わせており、心が和む。 先ほど通った北寺塔を借景とし、建物が並ぶ左側と、まるで別世界かのような小島が対峙する池の眺めもまた見事。

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このあたりの紅葉も美しかった。今年は日本で紅葉をろくに見なかったので得した気分だ。 もうちょっと天気が良ければなお良かったのだけど…。

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中園を見渡す見山楼、絶妙な傾斜がとても美しい小飛虹と呼ばれる橋などを見物。

どの建物も自然が調和して見事としか言いようのない庭園であった。予約をしてでもまず行くべきですな。

拙政園をはじめ蘇州は上海のついでに載ることがほとんどで、地球の歩き方でもあまり詳しく載ってない。 このサイトにとても詳しく載っているので、拙政園に行くことがある方はこのサイトを見ると良いと思います。

拙政園、蘇州の庭園|蘇州古典園林の魅力

写真は拙政園の入口です。古都蘇州の目玉は、何と言っても中国庭園です。蘇州古典庭園、蘇州古典園林などとも言われます。  蘇州の庭園では、 滄浪亭、 留園、 獅子林、そして拙政園が四大名園と言われています。また、蘇州の拙政園と留園に、北京の 頤和園華北省承徳市にある避暑山荘を加えて、中国四大名園と言います。ユネスコ世界文化遺産にも登録されています。 ...

約1時間ほどの見学であったが、見どころが多くとても満足した。

蘇州麺の名店、同得興へ

蘇州のグルメと言えば上海蟹に小吃にたくさんあるようだが、気軽に食べられるものとしては何といっても蘇州麺であろう。

蘇州麺は日本人好みの味わいらしい。朝上海駅で肉まんを1個つまんだだけなので、遅い朝食としてぜひ食べに行こうと思う。

蘇州麺で有名な店といえば地球の歩き方をはじめどのガイドブックにも載っている同得興であろう。

ただ、拙政園からこの店までは3km離れている。 あいにく拙政園で現金を使わなかったので、また歩くことにする(笑)

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とはいえ、いかにも中国らしい路地裏を覗いたり、蘇州一の繁華街と言われる観前街をそぞろ歩きできたのは、徒歩観光だからこそ。

上海では全く楽しめなくなったこういう景色を見るのは楽しい。 蘇州はちょうど前回上海に来た2010年くらいの景色に似てるかなぁと感じた。なんとなく垢抜けない素朴な感じの雰囲気が気に入ったが、次に来るときはもっと変わっているのだろうか。

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ということでまたまた30分ほど歩いて何とか店へ到着。歴史を感じさせる重厚な建物だ。

朝から13時頃までしかやっておらず、結構混んでいると聞いていたのだが、まだ11時前だったので空いていた。

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スープはこってり系の紅かさっぱり系の白を選べるのだが、朝なので白を選択。 肉と青菜をチョイスして、いただきます!

麺はちょっと量が多いかなぁと思ったのだが、細麺でスープの味があっさりしているのでさくっと完食。 柔らかい肉の濃い味が良いアクセントになっていて、美味しかった!

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なお、この店では口頭で注文をしないとならないのだが、肉も青菜もアラカルトなので、予めネットで写真を探してこれをほしいとお願いして注文した。この組み合わせなようなので、もしこのブログを見て注文する方がいたら参考になればと思う。

地球の歩き方では現金のみと書いてあったが、QRコード決済もできそうであった。が、ここで100元札を使ったので、やっと地下鉄に乗れる現金を手に入れました(笑)

さすがにここで6kmも歩いたので、翌日会社に行った時がちとつらかったです(苦笑)

水郷の街、山塘街

蘇州は中国のベニスとか言われるらしいが、実は言われるほど水路が張り巡らされているわけではない。

それっぽいところとしては、山塘街がまず挙げられるのではないかと思う。

といってもここは世界遺産とはいえ近年観光客向けに再開発されたらしいのだが、せっかくなので行ってみることにした。

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やっと現金を入手できたので、地下鉄で行きます。

真新しくてきれいな地下鉄ではあったが、荷物検査で必ず水が引っかかり、一口飲まないといけないのが面倒くさい。毎日利用する人はたまったものではないのではないかなぁ。

地下鉄の山塘街站を降りて、幹線道路の広済路をちょっと歩くと、山塘街が見えてきた。

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そうそう、ガイドブックで見たこの景色ですよ。 観光船が行き交い、お店で賑わう景色はいかにも蘇州っぽい。

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ただ、実際はさきほどの広済路がすぐそばを走っており、なんとなくハリボテ感が否めないところ。 なんとなく9年前に行った七宝を思い出した。あそこも大規模開発でできた水郷で、なんとなくテーマパーク的な場所だった。

しかし山塘街は全長4kmもあり、今見ている南側の景色はそのごく一部でしかない。 実は広済路の反対、北側は観光客向けでない地元民のエリアが続いているので、そちらにも足を伸ばしてみた。

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一気に地元感あふれる小路に変化し、いろんなものが売られており、地元の人たちでにぎわっていた。 運河は派手な装飾も一切なく、白い壁と黒い屋根の建物が並ぶ。脇道に入ると、住民が運河で皿を洗ってたりする。

一昔前の景色が目の前に広がり、とても嬉しくなった。これこそが自分が期待した普段着の蘇州だ。 こんな景色もきっと急速に消えてなくなってしまうのだろう。今来れたのはとてもよかったと思う。

山塘街に来るのであれば、ぜひ広済路の反対側まで足を伸ばしてほしいと思う。

CRHで上海へ

12時半過ぎに蘇州火車站へ戻って来た。

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広大な蘇州駅でスタバのコーヒーでほっと一息つき、13:14発のG7011上海行に乗る。

中国は広大な路線網があるので途中駅の蘇州で遅れたりしないか心配であったが、定時運行であった。素晴らしい。

帰りの車両は中国独自開発のCRH380D型であった。結局E2系もどきのCRH2型には乗れなかった。残念。 今回行きも帰りも25分で走る最速列車を選んだのだが、どうもCRH2型は最速列車には入ってないようだ。 まあ、日本でもE2系は最速列車にはもう入ってないしね。

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復路は一等車を選んでおいた。一等車といっても値段は大したことはない。

無骨な座席ではあったが、さすが一等車だけあってゆったりしていて、旅の疲れ(本当に歩き疲れた…)を癒しながら、わずか25分で上海火車站へ。

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蘇州半日観光のまとめ

予定外の歩き観光になってしまったが、計画した時に行きたかった拙政園、同得興、山塘街を予定通り巡ることができ、上出来な半日観光になった。もし最初から地下鉄に乗ったなら、もう1か所行くかお茶でも飲むことができたかもしれない。

蘇州は半日観光にはうってつけではあるが、山塘街などは夜の景色が素晴らしいらしい(夜が観光のメインらしい)。できれば次は上海にもう1泊して夜まで蘇州にいるか、蘇州に1泊してみたいところだ。

であるが今回の旅行はあと2時間ほど。 残りは上海の街巡りと行きましょうかね。