たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

インドネシア旅行記(7):ボロブドゥールサンライズ

今回の旅行最大の目的であるボロブドゥールサンライズを見るべく、5月1日、朝4時前に起床。

190501_009.JPG

ホテルの外へ出ると、少し靄が出ていたが、月の光をはっきりと見ることができた。無事、日の出は見れそうだ。

熱帯とはいえ明け方は寒いと聞いていたのだが、寒くて防寒着が必要というほどではなかった。

サンライズツアー受付へ

ホテルスタッフのバイクに乗せてもらい、サンライズツアー受付のあるマノハラレストへ。 実はバイクに乗るのはこれが初めてなので、ちと緊張した(苦笑)

190501_010.JPG

190501_011.JPG

5分ほどで到着。観光客が続々と集まって来ていた。 ツアーお金は予めホテルで払ってあるので、スタッフさんがチケットを引き換えてきてくれる。

190501_012.JPG

チケットと懐中電灯を受領。475000ルピアとむちゃくちゃ高いが、ここでは値段など気にしないことにする。

スタッフさんの仕事はここまで。ツアーとは銘打っているが、実質フリーである。

ボロブドゥール遺跡へ

時刻は4時半。日の出は6時前なのでまだ時間はあるが、早めに行って場所を確保すべく、早速ボロブドゥール遺跡へ向かう。

190501_013.JPG

北側の門から入場。

190501_014.JPG

ほどなく電灯もなくなり、何も見えなくなる。

「Borobudur Sunrise」の案内表示に従って進む。 どこへ進んでいるのかさっぱりわからなかったが、後で写真を加工すると芝生の向こうに巨大な遺跡が鎮座する様はっきりと映っていた。

190501_015.JPG

遺跡に到着。早速最上部へ向かって登っていく。思ったよりも階段はキツかったが、高さは33mなので、富士登山なんかと比べると楽勝。

10分もかからずに最上部へ到着した。

190501_017.JPG

正面からではなく横から登って来たので、今一つ感慨はなかったのが、懐中電灯の明かりで林立するストゥーパを見ることができ、徐々にああ、ボロブドゥールまで来たんだ…という実感がわいてきた。

190501_016.JPG

どこがフォトスポットなのかよくわからなかったが、当然東側から太陽が上がってくるわけなので、iPhoneで方角を確認しつつ、東側の最上部の場所に立って日の出を待つ。

時刻は4時40分。まだあたりは真っ暗だが、外はイスラムの「アザーン」の声が鳴り響き、エキゾチック。 もっとも、このボロブドゥール遺跡は大乗仏教の遺跡。今やイスラムの世界であるこの地になぜこんな大きな仏教寺院を作ったのか、実に興味深い。

ボロブドゥールサンライズで令和最初のご来光!

朝5時頃、東の空が早くも空け始めた。

190501_018.JPG

190501_019.JPG

190501_020.JPG

徐々に空がオレンジ色に染まっていき、夜が終わっていく。朝もやと月夜のコントラストが素晴らしい。一瞬の芸術だ。

この朝を迎える雰囲気って本当に良いよね。 かつて夜行列車に乗ったときなど、夜が明けて新たな1日がスタートするこの瞬間が本当に好きだったなぁ。

190501_021.JPG

190501_022.JPG

190501_023.JPG

サンライズ待ちの観光客は続々とやってきて、周りを見るとこんな感じだった。富士山でご来光を待っていた時を思い出す。

遺跡の周りのジャングルは靄に覆われ、極楽浄土の世界かのよう。 この景色を見ていると、なぜここに寺院を作ったのかがわかる気がする。

190501_024.JPG

パノラマで撮ってみました。

190501_025.JPG

5時半になり、東の空は燃え上がるようなオレンジ色に輝いていた。

いよいよ日の出か…と思ったのだが、ここからが長かった。空が雲で覆われているうえに、ちょうどこの日はムラピ山の向こうから日が出るので、日の出時刻になっても太陽がはっきりと見えることはなかったのである。

そして、下を見ると、観光用にストゥーパを外した仏像があってそこに観光客が集まっていた。 なるほどここがフォトスポットだったのか…。

190501_026.JPG

5時45分、そろそろ日の出の時刻なのだが、まだ日は出てこない。 ただ、朝靄と林立するストゥーパのコラボレーションは実に神秘的。

190501_027.JPG

一段降りて、仏像とムラピ山の空をバックに写真を撮ってみた。うーん、インスタ映えするね(笑)

190501_031.JPG

時刻は6時。予定ではもうご来光を見れる時間なのだが、もうちょっとなんだよなぁ…。

190501_029.JPG

190501_028.JPG

190501_030.JPG

190501_049.JPG

もう外は十分明るくなり、観光客の中にはもう待ってられずに帰る人も出てきた。

ただ、これまで見ることのできなかったストゥーパがはっきり見れるようになったので写真に収める。 ストゥーパの数は全部で72。円壇に規則的に並ぶ様は本当にすごい。これが1000年も前に作られ、土中に埋もれていたなんて信じがたい話だ。

ストゥーパをのぞき込むと、仏像が太陽の日差しを待つかのように鎮座していた。

190501_001.JPG  

ようやくムラピ山の山頂からご来光を臨めたのは6:15を過ぎたころ。遺跡に着いてから1時間半が過ぎていた。

最後、ちょっと感激が薄れてしまったのは否めないが、それでも令和初日のサンライズをここボロブドゥールの地で迎えられたのは素晴らしかった。

朝のひとときという大自然が創る芸術と、人が創った神秘的な建造物とのコラボレーションは本当に見事で、全く1時間半退屈することなかった。生涯の思い出となる経験ができました。

レリーフを見ながら遺跡を後に

このボロブドゥール遺跡の営業時間は朝6時から。眼下を見ると、早くも見学客が続々と登っているのが見えた。

190501_032.JPG

本当は下から回廊を周りながら登っていくのが正しい姿なのだが、回廊のレリーフを見ながら帰ることにしよう。

190501_034.JPG

190501_035.JPG

最上段の大ストゥーパを囲み規則的に並ぶ小ストゥーパを見ながら下に降りる。 本当にすごい景色だなぁ…。

190501_033.JPG

回廊の一角では、朝の祈りを捧げる観光客たちの姿も。

190501_036.JPG

円壇を降り、第4回廊に入ると、世界がガラッと変わり、レリーフで囲まれた方形の回廊を巡る。

190501_050.JPG

190501_051.JPG

本当は順番が逆で、ここでブッダの物語のレリーフなどを見ながら登っていくのだが、ブッダの受胎から悟りを開くまでのシーンを見ながら降りていく。ブランバナンもそうだったが、こんなに細かいレリーフが残っているのは本当に奇跡的だ。

190501_037.JPG

190501_038.JPG

190501_052.JPG

30分ほどでユーモラスな獅子像が出迎える入口まで降りてきた。 朝7時前だというのに観光客でいっぱい。これ、日中だったらどれだけ混んでいるんだろう。

上を見ると、回廊の上に位置するストゥーパはほとんどうかがい知ることができなかった。そして大きい! これだけの寺院を作った当時の人たちのロマンを改めて感じる。

190501_039.JPG

サンライズツアーの観光客はマノハラレストに戻る必要があるため、北側の道をマノハラレストへ向かって歩く。

帰りは特に案内がなかったので、まだパラパラと帰る人がいたのでわかったのだが、じっくり見学している人は要注意かも。

ここは、行きに芝生の向こうに遺跡を望んだ場所だった。わずか3時間ほど前だったのだが、遠い昔のように感じる。

マノハラレストでブッフェを楽しみツアー終了

マノハラレストへ戻り、懐中電灯を返すとツアーは終わり。

190501_040.JPG

190501_041.JPG

マノハラホテルで受付をしていたころは、ケーキとコーヒーだけの提供だったようだが、マノハラレストでの実施になってからはブッフェでの朝食提供になったようだ。

ホテルでの朝食もあるのでお腹いっぱい食べるわけにはいかなかったが、せっかくなのでいくつか取って食べる。 味は可もなく不可もなくという感じだったが、あっさりした味付けが多くて胃に優しかったのはありがたかった。

190501_042.JPG

帰りはどうやって戻ればよいのかがよくわからなかったので、バイクで送ってもらったルートでいったん外に出て遺跡外の道路を歩いて戻った。

なのでお土産屋攻撃は食らわなかったのだが、マノハラレストは遠いのでちょっと面倒くさいな。 従来は帰りが便利とされていたマノハラホテルの近くのホテルだと帰りがかなり大変になったので、今時点はボロブドゥール中心部のホテルを手配するのが良いと思う。

ボロブドゥールサンライズのまとめ

いや、本当に素晴らしいところだった。特に来てよかったです。

正直インドネシア行くと決めるまではその存在すら知らなかったのだが、これは絶対一度サンライズを見に行った方が良い!おすすめです。

ただ、世界三大仏教遺跡と称される中では、このボロブドゥールも大したことないと言われているようだ。 となると残り2つ(アンコールワットとパガン)は一体どんなところなんだろう。 今だ行ったことのないアンコールワットに次は行ってみようかな。

さて、ホテルに戻り朝食を食べたら、ジョグジャカルタへ、そしてジャカルタへ戻ることにしよう。