ボッパルトを後に、再びコブレンツに戻ってきた。
コブレンツに降り立つのは初めて。時間はあまりないのだが、市内観光と行こうと思う。
ドイチェス・エック
コブレンツはライン川クルーズの終着点であり、ライン川とモーゼル川の合流地点であるドイチェス・エックは外せない観光スポットである。
駅からは2キロほどあり、路線バスもあるのだが30分に1本しかなく時間が合わなかったので自分の旅行では珍しくタクシーで移動。 9ユーロかかったが、10分ほどで着いたので大幅な時間短縮になった。
ちょうど昼時ということで、結構多くの人で賑わっていた。
ドイツの旗をはじめ、流域の国々の旗がなびく広々とした場所に位置するドイチェス・エック。
父なるライン、母なるモーゼルは川の色がくっきり違うと聞いていて、ちょっと楽しみにしていたのだが、曇り空だからか同じようにどんよりした色合いで、ちょっと残念。
ドイチェス・エックを見下ろすように、ドイツの初代皇帝、ヴィルヘルム1世の騎馬像が建っている。
大きいと聞いていたが、想像以上に大きい。写真の人の高さと比較するとその高さが際立っているのがよくわかる。 台座からドイチェス・エックを展望できるので、階段を上って向かうとしよう。
先ほど眺めた景色を俯瞰できる。 川が合流するだけの地点ではあるが、周辺の豊かな緑豊かな街並みを望むことができ、なかなか面白かった。
帰りはモーゼル川沿いから旧市街へと散歩しながら駅に向かう。
聖母教会を見上げる位置にあるプラン広場から、中央駅に向かってショッピングストリートを歩けば、多くの人たちで賑わっていた。 落ち着いた街並みと活気がほどよくマッチして、過ごしやすそうな街だなぁと感じる。ライン川の単なる中継ポイントと思っていたコブレンツだが、ゆっくり散策するともっともっと面白い街なんだろうなと思った。
ただ、残念ながら時間がない(苦笑) ちょうど昼時なので何かつまもうかと思ったが、次の予定もあるので我慢して、駅に向かった。
BoadBistroで軽食をつまむ
定刻13:13発よりも少し遅れて、IC2024 Hamburg-Altona行に乗り、Koblenz Hbfを出発。
車内は結構混んでいたので、BordBistroへ向かう。
日本ではもはや味わうことができなくなった車内での食事を今でもドイツでは気軽に楽しめる。 今回の旅程では食堂車の連結されているICEには乗らないのでブッフェ相当のBoadBistroであるが、それでも十分。
ICのリニューアルはBordBistroにも及んでいるようで、ICEのBoadRestrauntを模した赤系のしっかりした座席にリニューアルされていた。
3年前はカリーヴルストを食べたが、今回はニュルンベルガーソーセージを注文。 レンジでチンしたものだし、なんとマスタードが品切れという燦燦たる状態ではあったが、さすがドイツのソーセージだけあって、十分美味しかった。
コーヒーとともに、ケルンまでの50分をゆったりと過ごす。最高のひと時だ。
ボンを過ぎると工場や住宅が増えてくるが、それでもドイツらしい平原をちらほら望むことができる。
菜の花と思しき黄色い花が出迎えてくれるが、天気が悪いのは何とも残念。 8年前にドイツに来た時も天気悪かったし、GWの旅行はどうしても天気に恵まれないようだ。
定刻14:05よりも少し遅れたまま、Koeln Hbfに到着。ここで途中下車する。
春の風物詩シュパーゲルを食す
ケルンで降りるのは卒業旅行以来なはずで、かれこれ19年ぶり!である。
なんといっても駅前に鎮座する高さ157mもある大聖堂の迫力は圧倒される。 前に行ったので今回は中には入らないが、外観からでも十分満足である。
さて、ケルンで途中下車した理由は、ここでドイツの春の風物詩、白アスパラ(シュパーゲル)を食べようと思ったからである。 8年前にも食べたのだが、正直そこまで美味しいと思ったわけではないが、来たからには食べねばならぬ。
ケルンであればケルシュビールのレストランもたくさんあるだろうし、なんか食べられるだろうと思ったのだが…。
いくつか、地球の歩き方で出ていた店に入ってみると、平日の午後だというのに多くの客でにぎわっていたが、このあたりの店は細かい区画に区切られてたごちゃごちゃした雰囲気の店が多く、どこに座ってどう注文すればいいのかさっぱりわからず。
小さめの店は満席で入れないし、おまけにこれまで降られなかった雨がポツポツ降ってくる始末(泣) しばし放浪したが、結局良い店は見つからなかった。
なんとなく、大都市ケルンは独り身の旅行者に冷たい気がして、なんだかなぁと思ってもう時間もないので次の目的地デュッセルドルフに行くか、と思って駅に戻ったら…。
灯台下暗し。駅のレストランにシュパーゲルの掲示が! まあ、駅のレストランなので格別美味しいとは思えないが、せっかくなので入ってシュニッツェル添えを注文。
しばし待ち、出てきたのだが…。
なんとまあ、デカイ! 11.9ユーロと安かったので、そんなに量も多くないと思ったらものすごい大きなプレートにたっぷりとしたシュパーゲル、そしてジャガイモにシュニッツェルがのって出てきた。さっきソーセージ食べたので正直おなかいっぱいで、無念全部食べられませんでしたわ。
肝心の味は、シュニッツェルは正直言ってシュニッツェルではなかったな。単なるカツレツって感じであった。シュパーゲルは、硬くてナイフで切りづらかったけど、やっぱりオラウンデーズソースが美味しい。それにつけ合わせたシュパーゲルは、さして味はしないのだが、それでもなんとなくクセになってしまい、ナイフとフォークが進んでいく。 ただ、8年前も思ったけど、シュパーゲルこんなにはいらんな。。。
まあ、この季節にドイツを旅しておきながらシュパーゲルを食べないなどあり得ない(と、思っているのだが、実際ドイツ人はどれほど食べてるんでしょうね)ので、食べられてよかったですわ。
最終目的地、デュッセルドルフへ
さて、そろそろ最終目的地のデュッセルドルフへ向かうとする。
通常であれば20-30分に1本はICが走っているのだが、なんと4月9日から5月18日まで、ケルンとデュッセルドルフ間で工事のため、本数が減らされていて、この時間はICもICEも走っていなかった。
なので、せっかくデュッセルドルフまでICに乗れる切符を買っていたのにもったいないが、Koeln Hbf15:49発のHamm(Westf)行REに乗る。
本数が少ないからか列車は満席で、立ち客もいたようだ。
ホーエンツォレルン橋をゆっくりと渡り、デュッセルドルフへ向かうと、並行する列車線が途中から工事している様子が見えた。おそらくこのREが走っているのはSバーンの路線と思われるが、東京と横浜を結ぶ東海道線を運休させ、京浜東北線に走らせるようなことを、よくまあ白昼堂々とやるものだなぁと感心する。
そのような条件下ではあるが、REは意外にも時刻通り走り、定刻16:33にDuesseldorf Hbfに到着。
列車の旅はこれでおしまい、そして、ドイツの旅も、もうすぐおしまいである。 あっという間だったなぁ(泣)