出張最終日は移動日にしており、午前中はフリー。 なのでどこか1か所紅葉狩りでもしようと思う。 見頃には1週間ほど早いが、市街地でも木々によっては十分見ごたえのある紅葉を楽しむことができる。
これまで出張先の都合?で東側の名所ばかりだったので、西側の嵐山に行こうかと思ったのだが、御所から嵐山は電車がないので思ったよりも時間がかかり、かつキャリーバッグをゴロゴロ転がしながら行くのは厳しく(泣)断念。 また東側になってしまうが、南禅寺に行くことにした。
臨済宗の総本山である南禅寺は格式ある広い寺という魅力もさることながら、地下鉄東西線の蹴上駅から徒歩10分ほどという交通至便さも魅力的だ。
南禅寺は行ったことが…あったっけかなぁ。行っていたらかつての京津線で行ったはずなのだが京津線に乗ったことはないので、初めてかも。
南禅寺の見事な紅葉を堪能
ということで、今出川駅から烏丸御池駅で東西線に乗り換え、蹴上駅へ。
コインロッカーにキャリーバッグを預けたので身軽になって出発。 平日の朝9時過ぎだったのでロッカーは使い放題だった。
琵琶湖疎水の下を通るレンガ造りのトンネルを抜け、南禅寺に向かう小路を歩くと…。
見事な紅葉発見!朝の日差しを浴びて、キラキラと輝いていた。 何より、人がほとんどいない!この光景を独り占めできるなんて贅沢だなぁ…。
中門から境内に入ると、さすがに観光客が沢山いた。といっても全然混雑するほどではない。 平日でちょっとピークを外すだけでこんなにすいた京都を楽しめるなんて最高だ。
天授庵の入口の紅葉もまた美しかった。朝は木々をさらに美しくしてくれるね…。
今日は天気も良く、ちょっとひんやりしているものの清々しくて気持ちが良い。
南禅寺のハイライトとも言える堂々たる三門。まだ緑の木々も沢山あるが、色づいている木々は赤々としており、とにかく見事。
石川五右衛門が「絶景かな」とつぶやいたという伝説で有名な三門からの景色。
京都の街並みを遠くに望む様は今でも絶景そのもの。拝観料が500円とちょっと高いが、それだけの価値はあると思う。
三門を後に、法堂までの参道を歩く。ここの紅葉もまた素晴らしい。 まだ完全に赤くなっていないものの、その初々しい赤さが太陽の光と混じり合って優しい色になって輝き、本当に綺麗だった。日本人で良かったなぁ…と、しみじみ思いますね。
せっかくなので、方丈も見学。 ちょっと底冷えがして寒かったけど、それだけ枯山水の庭園がより厳かな雰囲気を醸し出していて、心が現れる気分だ。
水路閣の古きロマンにひたる
南禅寺の境内に琵琶湖疎水を通すために明治21年に作られた水道橋である。 明治21年という時代にいち早くこのような橋をかけるとは、当時の人々の先取の精神を感じずにはいられない。
禅寺と赤レンガの西洋建築とは全く合わないように見えるが、それから100年以上経った現在では、どちらも絶妙な調和を保ち、実に魅力的に思える。
南禅院に向かう参道の前に水路閣は通っている。 優美な丸いアーチ橋が本当に見事だ。往時の人のセンスには脱帽だ。実に東山の木々との調和が取れて美しい。
そして驚きなのは今でも現役なこと。当時の建築技術の高さには敬服する。
ぽつんと赤く染まった木とのゆるやかなアーチ橋。今はやりのインスタ映えする一枚が撮れました。 和と洋が絶妙に絡み合う様は実に素晴らしく良かったです。
まだ紅葉の見頃には早いとされる南禅寺であったが、十分すぎるほど満足であった。 何より平日の午前中なので人が少なかったのも良かった。いやはや、贅沢なひと時でした。
烏丸御池に戻り、ちょっと会社の用を済ませて、東京に帰るとしましょうか。