たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

香港・マカオ旅行記(4):7年ぶりのマカオ(後半)

再びセナド広場に戻ってきた。

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民政総署に入ってみるも、美しい青のアズレージョの階段にも中国様式の装飾が…うーん。 相変わらず人が多いので、見学もそこそこに脇の東方斜巻の坂道を登る。

今度は7年前にも訪れたマカオ南西部の名所をたどりつつ、前回訪れなかったエリアまで足を伸ばしていこうと思う。

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坂を登り切った場所にあるのがオーガスティン広場。 7年前にも来たが、快晴の今日は、より一層明るさが強調され、本当に南欧に来た気分だ。

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前回修復工事中で見学できなかったドン・ペドロ5世劇場に入ってみる。 ここはオペラ劇場で、長らく内部見学はできなかったそうだが2012年より見学できるようになった。

小さな劇場だが、円形の優雅な形がとても美しく、目を閉じれば、マカオの社交場としての賑わいが思い浮かぶようだ。

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ここで、お昼ごはんといきましょう。 地球の歩き方のコラムに書いてあった、ひとりでも楽しめるポルトガル料理の食堂の中から、美味しそうだった中天珈琲美食という店に入ってみた。

近くに似た名前の食堂もあり紛らわしいが、客が入ってくるのでこのあたりでは人気の食堂なのだろう。テイクアウトの注文も地球の歩き方に書いてあった通り確かにひっきりなしにかかっていた。 昼を過ぎていたのですぐに席に座ることができた。

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ベタであるが、地球の歩き方に書いてあったオススメの牛肉ミンチ炒めを注文。「ミンチー」で通じた。

ごはんもついていて、なかなかボリュームがある。そして、ミンチ炒めの素朴な味わいは絶品。 辛かったりすることもなく、日本人にもあう味がグッド。とても美味しくいただきました。 ここはとてもオススメな店だと思う。マカオはこういう気軽には入れる店が多いのでありがたい。

さて先へ進みましょうかね。

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ここも7年前に入れなかった聖ジョセフ教会へ。写真に邪魔モノが入ってしまったが…orz

中に入ると、写真が切れてしまっているが、小窓が規則正しく並ぶ天井のドームが印象的だ。明るく、すがすがしい気分にさせてくれる。 ここはイエスズ会の教会で、フランシスコザビエルの右腕の遺骨も安置されている。

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マカオで最も荘厳な教会と言われる聖ローレンス教会に7年ぶりに立ち寄り。 大きな礼拝堂は、とても優美なつくりで、ステンドグラスから入ってくるやわらかい光がとても印象的だった。

7年前はここで引き返したのだが、今日はさらに先へ進むことにする。 とはいえマカオは小さな街。次の見どころまではわずか5分ほど先の距離だ。

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ガジュマルの樹が鎮座する小さな広場、リラウ広場に到着。ここも世界遺産だ。 ここは古くからの水源がある広場で、古くからポルトガル人の居住地だったそうだ。

西欧風の住宅に囲まれたどことなく落ち着く雰囲気の中、日曜の午後をのんびりと楽しむ中国系の地元の人たちの会話が聞こえてくる。 このコラボレーションは実にマカオらしい、魅力的な光景だ。

続いて、すぐ近くにある鄭家屋敷に向かおう。

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ここは中国近代の思想家、鄭觀應の屋敷跡、西洋の建築手法を取り入れた中国建築である。

マカオにはセナド広場の近くにも蘆家屋敷という中国建築と西洋建築がミックスした建物があり、そちらは7年前に行ったのだが、何と言ってもこちらは広さが4000平方メートルもあり、けた違いにスケールが違う。 狭い建物が密集するこのエリアにこんな広大な敷地の建物があるとは正直驚いた。

ステンドグラスと風通しの良い窓配置、ゆったりとした中庭、堂々とした梁と重厚な装飾、どれもこれも目を見張る名建築だった。 もっとじっくりと見学したいくらいな建物だったが、悲しいかな時間もないので、先へ向かいましょう…。

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リラウ広場から、この路地裏を通って坂道を登ります。

マカオは小さな街だけど、坂道が多くてなかなか街歩きは大変だ。 急坂を登ると、高さ60m余のペンニャの丘に到着。 午前に訪れたギアの丘は中国語で東望洋山と言い、ここペンニャの丘は西望洋山と言う。 一日で東西の丘を制覇したことになる。

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そしてその丘の上にあるペンニャ教会。 石造りの何の装飾もしていないシンプルな外観が、逆に船乗りの安全を祈願してきた歴史の重みを感じる。

ここでも結婚式の写真撮影カップルが大挙して訪れていた。本当に今日は天気が素晴らしい。

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ここからはマカオ半島、対岸のコタイ、タイパ島、そして右手には中国大陸と、見事な眺望を楽しむことができる。

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そして個人的に今回のマカオ訪問でぜひ見たかった景色が、この眼下に広がる西湾湖の湖岸線だ。 埋立地ばかりのマカオにおいて、数少ない昔からの海岸線であるだけでなく、曲がりくねった自然のままの形と、石畳の堤防が見事。 その背後にある聖サンチャ宮殿のピンク色も良く映え、まるで地中海に面したリゾート地という錯覚も覚える絶景だ。

本当は、ここを夕方とかにゆっくり歩きたかったところだが、残念ながら時間がなく、ここから眺めることしかできなかった。次の街歩きの宿題に取っておくことにしよう。

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リラウ広場に戻り、さらに先へ進むことにする。 港務局大樓は、元はムーア人兵士の寄宿舎として建てられたものだそうで、イスラム式の装飾が印象的な大きな建物である。

残念ながら館内ロビーの見学時間ではなかったので、外観だけ見学して先へ。

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いよいよ今回の旅の終点、媽閣廟へ到着。ここが西の端にある世界遺産である。

マカオ最古の廟で、カルサーダスが敷き詰められた広場と中国寺院のアンバランスさがまた魅力的だ。 どうも最近火災があったようで、象徴的な円形の穴が開いた廟が入れず、ちょっと寂しい感じがしたが、それでも多くの人が参拝に訪れ、渦巻き状の線香からは白い煙が立ち上っていた。

さてここからは一気にバスでセナド広場に戻る。 マカオのバスは一方通行のルートが多く同じ系統でも上り下りで全然違う場所を走ったりするので、なかなか乗りづらいのだが、なんとか狙いを定めたバスに乗車。

バスは便利で、10分もしないうちにセナド広場に戻ってきた。

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が、午後になってますます大混雑に…。 最後の買い物と思って午前に来たマーガレット・カフェ・ナタに来たものの、注文の列、商品受け取りの列の2列が長蛇の列になっていた。 ちょっと並んでみるも、商品受け取り列が全然進んでおらず、こりゃ帰りの便に間に合わないと断念。

困ったなぁ。エッグタルト買う気でタッパーとか持ってきたのに。

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帰りはリスボアホテル前のバス停から、フェリーターミナル行のバスに乗る。

このバスは本数も多くわかりやすい。15分ほどでフェリーターミナルに到着。

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15:45発のターボジェットで香港に戻ります。

セナド広場から聖ポール天主堂跡までのメインストリートの混雑は半端なく、どうなっちゃうのか心配したけれど、ちょっと道を外れればマカオの魅力的な街並みは7年前と変わらず、わずかな時間ではあったけど、前回訪れなかったエリアも回り、マカオ世界遺産はあらかた訪れることができたので満足な滞在であった。

ただ、今回見送った西湾湖岸の散策や、素晴らしいホテルと言われ、前回宿泊できなかったポウサダ・デ・モンハへの宿泊、そしてタイパ島への遠征など、まだまだマカオには訪れたい名所が数多く残っている。 また近いうちに訪れることにしたい。

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結局お土産のエッグタルトは、上環のフェリーターミナルにあった澳門茶餐廳のエッグタルトを買った。

ベタな店であるが、エッグタルトはなかなかの本格派で、みんなから喜ばれたのでまずは良かったです。