2日目。今日は本旅行のハイライト、黒部ダムへ向かう。
1992年に室堂まで往復して以来、23年ぶりとなる訪問で楽しみだ。
朝早起きして7時半に出発。
2日目もあいにくの曇り空であるが、天候は回復基調なので黒部ダムに着く頃には晴れてくれることを願おう。
30分ちょっとで関電トロリーバス乗り場がある扇沢駅へ到着。 3連休の中日で、駐車場の混雑が心配であったが、有料駐車場ではあるものの無事駐車することができた。
車を降りると…寒いっ! 朝早いこともあって登山客も多く、軽装な人は思いのほか少ない。長袖のほうが良かったかな…。
黒部ダムまでの往復乗車券を購入し、8時半のバスをしばし待つ。
扇沢駅名物のおもしろ駅員さんの軽妙なトークを楽しみながら、5分ちょい前に改札が開き、バスへ乗り込む。 早めに並んだこともあって無事座れたが、すぐに立ち客も多数の状態となって出発。
このトロリーバスは、法律上は鉄道なので、ちゃんと信号もある。 またこのバスはGTO VVVFインバータ駆動なので、起動するときのモーター音などは大都市の電車とそっくりであり、やっぱ鉄道なんだなぁと妙に感動する。
すぐに関電トンネルに入り、県境を越え富山県へ向かう。
一番後ろの席に座ったので、後部の窓からトンネルの様子が見ることができ、青いライトが照らす破砕帯区間や、交換地点の様子などもしっかり見ることができた。 この急峻な山の中を一直線に結ぶトンネルをよくまあ掘ったものだと、ここを通るのは2度目ながら改めて感動する。
トロリーバスはわずか14分で黒部ダム駅に到着。 たしか行った前回はそのまま堰堤に行った気がするが、今回は展望台に向かって220段の階段を上る。 息子もときどき抱っこさせられた(苦笑)が、頑張ってついてきてくれた。
破砕帯の湧水でのどを潤しながら、展望台に到着です。
絶景ですね! ものすごいスケールの大きさに感動です。 ちょうど晴れてきて、良い感じになってきましたよ。 ただ、ちょっと晴れると暑いくらいで、なかなか服の調節が難しい。
パノラマで撮ってみました。雄大な大自然と人間の英知を結集した人口構造物が見事にマッチしていて、素晴らしい景色を形成していますね。来て良かったですわ。
息子はもっと怖がって近づかないかなと思ったのだが、意外にもじっくり見てくれていた。 いい思い出になってくれればいいな。
堰堤を通り、反対側のトンネルに向かう。
アルペンルートを先に進むのであればまっすぐ向かって先にあるケーブルカーに乗ってさらに進むのだが、今回は左へ向かう。 緑豊かな遊歩道を歩いた先は、黒部湖を30分かけて一周する黒部湖遊覧船ガルベ乗り場。
アルペンルートをまっすぐ進むとなかなか乗ったことのある人は少ないのではないかと思う。 そういう自分も初乗船でちょっと楽しみ。
10:20発に乗船。
船は結構なスピードで上流部へ向かって進んでいく。ダムの堰堤からではなかなか見ることのできない黒部峡谷の山々に目を見張る。
このあたりはちょうど6㎞ほど向かった折り返し地点。前方には赤牛岳を望み、周囲の原生林の緑の濃さが自分が遠くまで来たんだなぁという思いを新たにする。
右手には平の小屋のいう山小屋がある。今は船で向かうそうだが、当たり前だがダムができる前は峡谷に沿って上っていたそうだ。満面の水をたたえた黒部湖がなかった時代をちょっと見てみたかった気もする。
最初はおとなしく客室にいた息子も、外に出てきて水面をじっと見ていた。
ちょうどこのあたりの山の下が、これから戻る関電トンネル、そして長野県側である。 ホント、よくこんなところトンネル通したよな…。
ということで、楽しい30分の船旅を終え、そろそろ戻ることにしましょうか。
堰堤からは、見事な虹を見ることができた。 観光放水でこの迫力!自然の力はすごいね…。
最初はダムのレストハウスで食事をしようかと思ったのだが、混んでいたので12:10発のバスで扇沢に戻ることにした。 帰りも混んでいたが、無事席を確保。
あっという間に扇沢駅へ戻ってきました!
ここで名物の黒部ダムカレーを食べる。
黒部ダムのレストハウスが有名なダムカレーであるが、発祥の地はここ扇沢駅だそうだ。 本家だからか堰堤付近の緑を表したサラダがなく、シンプルなカレーであったが、おいしくいただいた。 ここは席が多いので混雑もそれほどではなく、おすすめだと思う。
半日の黒部ダム観光ではあったが、なかなか楽しかった。 アルペンルートの入り口だけちょろっと行くだけで楽しいかなとも行く前はちょっと思い、思い切って大観峰くらいまで往復しようかとも思っていたのだが、小さい子連れだとこのくらいがちょうどいい感じであったと思う。アルペンルートの最混雑区間であるロープウェイを通らないので混雑もそれほどではなかったし。
さて、伯母さんの家で荷物を引き取りレンタカーを返し、次の目的地へ向かうとしますかね。