たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

カシオペア乗車記(4):惜別、711系

今回の旅行の目的は言うまでもなくカシオペアへの乗車であるが、実はもう一つ、711系への乗車という隠れた目的があった。

1967年以来道内の電化区間で活躍を続けてきた711系であるが、老朽化で来年の全廃が既にアナウンスされている。 しかしそれに先立つ8月30日のダイヤ改正で大幅な運用の縮小が予想されており、8月17日というこのタイミングはまさに711系に乗るには絶妙なタイミングなのである。

ただし711系の運用は日中は岩見沢旭川間に限られており、札幌近郊で捕まえるのは朝夕しかない。 さらに、さすがに一人旅ではないので、朝食までにホテルに戻ることを考えると、朝6時台の列車を目指すのが最適という結論に達した。

というわけで朝5時(爆)に起きてこっそりホテルを抜け出す。 我ながらこういうときだけしゃきっと起きるとはアホだよな…(苦笑)

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テレビ塔の時刻は「5:27」です…。

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日中であれば観光客でごった返す北海道庁旧本庁舎も、この時間は誰もいなかった。

さて目指すのは小樽方面からやってくる列車なのであるが、札幌駅から小樽方面の列車は朝が遅く間に合わないため、札幌駅を通り過ぎて桑園駅まで歩く。

この点では札幌駅の東側に位置されるクラビーサッポロに宿泊したのは失敗だったかも。

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気温はわずか18度と、歩くにはちょうどよい気温。 線路沿いの木々もちょっとした高原のような感じがして、実に清々しい。ホント札幌は良いところだね。

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ってことで6時少し前に無事桑園駅に到着。 まずは6:12発の滝川行127Mを捕まえるべく札沼線のホームから写真を狙う。

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来ました! 冷房改造されたS-108+S-113編成であった。

北海道の厳しい環境の中で活躍を続けてきた国鉄型電車らしい貫禄を感じますね!

続いて6:23発の札幌行129Mに乗車。 わずか1駅ではあるが、MT54Aのモーター音を堪能する。

711系は本州で活躍する113系などと同じMT54を利用しているが、制御方式が異なるので高速走行時のモーター音は113系とは全く異なる静かな音を出すのも特徴である。 しかし低速時のモーター音は紛れもなく国鉄のモーター音である。 この味わいは最近の電車では絶対マネできないよな。

札幌駅はこんな朝早くでも711系狙いの人が結構いた。

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129MはS-117+S-114編成の6両で、札幌寄り3両は3扉改造車、小樽寄り3両は旧国鉄色リバイバルであった。 リバイバル編成はわずか2本しかないので、ラッキーである。

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昔懐かしいボックスシートが並んでいる車内を記録。 しかし2扉の車両はもう札幌近郊では正直厳しいのもまた事実である。

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隣の9番ホームには先ほど桑園駅で写真を撮った711系がまだ停車しており、2本並びを撮ることができる。

自分が最初に渡道した1993年はまだ電車の半分は711系で、小樽へ行くときなど普通に乗ることが出来たのがついこの間のようだ。 往年の活躍を彷彿とさせるシーンに感動であるが、時の流れは本当に速い。

129Mは一旦引き上げ線に移動した後、7:15発の小樽行126Mとなるので、今度は3番線に移動。

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9番線から6:58に発車した滝川行711系を見送り、3番線に入線する711系を撮影。 東側は朝の日差しが厳しかったが、何とか無事撮影できた。

JR北海道への安全への厳しい目線を考えると、古い国鉄型電車である711系の引退は止むを得ないのかもしれないが、今残存している711系千歳線室蘭本線が電化された1980年に増備された100番代であり、もうちょっと活躍できたはずだし、何よりトラブルが頻発した気動車とは異なり、711系は全くトラブルとは無縁な存在であったので、ちょっと残念である。

7:15発の出発シーンは動画に撮ってみました。 さらば711系

かつては全国どこでも聞くことが出来たMT54のモーター音も、21世紀も13年が過ぎるとさすがに聞く機会も減ってきた。 残り少ない機会を大事にしておきたいと思う。

そういうわけで、もうだいぶ活動したのですがまだ7時過ぎなので(笑)ホテルに戻って朝食です。