の続き。まずは境線に乗りに行きます。
岡山から特急やくも~境線と乗り継ぎ境港へ
6時半からの朝食を急いで食べてチェックアウトし、岡山7:05発特急やくも1号に乗車。

やくもはついこの間まで381系が運用されていたが、今は新鋭の273系になった。編成が4両に短くなったので混雑が心配だったが朝一番の列車だったのでそこそこ乗っていたが半分くらいの乗車率だった。

伯備線は長らく備中神代~上菅間というものすごく中途半端な区間が未乗だったが、今回ようやく乗車。米子が近づくと雲が多少かかっていたが大山の優美な姿を眺めることができた。

上り列車の遅れによりやくも1号も米子駅には4分ほど遅れて9:25頃到着。ただ次の列車は間に合うので問題はない。

米子駅0番線から9:33発境線境港行に乗る。だんだん貴重な存在になりつつあるキハ47の2両編成であった。結構乗車率は高く、米子近郊路線として使われている感じがするのだが、何しろ鈍足のキハ47で1時間に1本くらいしかないのが勿体ない。新型気動車を入れて30分毎に走らせてもバチは当たらないと思うのだけどね。

境線は弓ヶ浜半島の真ん中を走るので日本海や中海は特段見えず、単調な景色が続く。17.9kmの路線を40分以上かけて進み、10:17終点境港に到着。



境港は水木しげるの故郷であり、駅前は水木しげるロードとして整備されていて、観光客もそこそこいた。しかし今日は10分で折り返さないといけないので駅前の銅像を瞥見するのが精々だった。海産物が有名なので駅前で何か店が開いていればテイクアウトでもしたかったのだがどこも朝なので開いておらず。残念。
ANA便到着遅れで、米子空港連絡バスに乗り換え
今日はこの後米子まで戻って松江に向かう予定にしているのだが、まっすぐ境線で戻るのも単調なので、米子空港から松江に向かう連絡バスに乗れないかと思っていた。この連絡バス、ベタ踏み坂と呼ばれる江島大橋を走ったり中海堤防道路を走ったりなかなか楽しい路線らしい。
ところが、調べてみると境線の米子空港駅到着が10:42で、連絡バスの出発時刻が10:45!だった。
まあそんな境線からの接続誰も考慮してないだろうけどなんだかなぁ。全速力で走れば乗れるかもしれないが、さすがに乗り遅れたときのリスクが高い。
なので指を加えて大人しく列車で松江行くか…と思ったのだが、ふと思い立ってFlightradar見たら、羽田空港からのANA便が15分遅れているではないか!当然連絡バスは飛行機を待つので、これは乗り継げそうだ。
米子空港でNH383が遅れたので定時運航だったら10:42着の境線からは乗り継げない10:45発松江行空港リムジンバスに乗り継げたので江島大橋のベタ踏み坂を通ることができた。ラッキー。#ANA pic.twitter.com/Nxmq1l7QI0
— たま (@tamazotamazo) 2025年9月13日



10:42着の米子空港駅で下車。ちょうどNH383便が到着するところだったので着陸シーンを眺めてターミナルビルへ移動する。


米子空港駅から米子空港までは連絡橋を渡って5分ほど。地方の空港駅にしては屈指の利便性の良さだ。境線本数が少ないのがネックだが米子への移動などでは結構使えるのではないかと思う。

連絡バスも飛行機の到着を待っていた。というかまだ飛行機からの客が到着してないので扉すら開いてなかった。

NH383便は定刻より19分遅れたので、連絡バスの空港出発は11:10頃だった。普段は飛行機の遅れは許せないのだが、今日に限っては適度に遅れてくれたANAはGJである。




江島大橋のベタ踏み坂は島根県側なので、バスの最後尾に座り後ろの窓からベタ踏み坂の様子を撮影。実際はそんなにきつい坂ではないのだが、高さは45mもあるのでなかなかの絶景であった。



加えてこの連絡バスは中海堤防道路を走るので、道路すれすれまで水が迫る迫力ある景色を堪能できる。なんとバラエティに富んだ連絡バスなのだろう。まあ、景色にキャッキャ言ってるのは自分くらいだったけど…。そして、この中海堤防道路、あとで調べてみると中海干拓事業の名残で、今見ている本庄工区側の湖はもしかしたら干拓されて陸地になってたかもなのだよね。そう考えると景色が楽しい!とは言ってられない路線だったのね。

11時50分過ぎに松江駅に到着。列車を乗り継いだ場合の松江駅到着は12:01だったので乗り継いだ上に早く到着することができた。このスケジュールは会心の出来だったな。
松江城、小泉八雲旧居を瞥見
松江を降りるのは初めて。調べてみると結構観光地も多いようだったので、いつもながら時間はないのだが、ざっと見物しようと思う。

まずは松江城。2015年に国宝指定されてから最寄りのバス停も国宝松江城県庁前と国宝推しですごいなはしゃぎっぷりだ。



その松江城の天守に登る。復元された天守と違い全国に12しかない現存天守なので中の造りも重みがあってなかなか見ごたえがある。ちょうど雨が降ってきてしまったこともありムシムシして暑く、現存天守であるがゆえに暗くてなかなか写真は撮れなかったのだが、短い通し柱で建てられた独特の工法を学びつつ、最上階からの眺めを愉しむ。最上階からは心地よい風が吹き、気持ち良かった。





松江城を抜けて武家屋敷が集まる塩見縄手に行き、小泉八雲記念館と小泉八雲旧居に行く。小泉八雲については耳なし芳一の作者で外国人くらいな知識しかなかったのだが、ここ松江で妻セツと結婚したゆかりのある場所だそうだ。松江に住んでいたのは1年にも満たないそうだが、落ち着いた雰囲気の旧居から望む日本庭園の景観は見事だった。

堀川遊覧船を眺めつつ、松江を後に今回の目的地、出雲大社へ向かうとしよう。