の続き。
ソウル滞在時間は7時間ちょっとしかないので、早速第一の目的へ向かおう。
秋晴れのソウルを歩きソウル歴史博物館へ
14年前は金浦空港駅から地下鉄で市内へ向かったが、今は空港鉄道A'REXが走っていて時間が短縮され便利になった。A’REXと地下鉄5号線を乗り継ぎ、目的地の光化門駅へ。
ソウルの地下鉄は各駅に日本語表示がされるようにはなったのだが、韓国語をカタカナで書いてるだけなのでわかりづらい。さらに昔は漢字表記が繁体字だったのでわかりやすかったのが、今は簡体字になってしまい、日本人にはわかりづらくなってしまった。
駅から外に出ると、透き通るような青空。そして清々しい気候!今年の東京は10月下旬になってもちっとも涼しくないが、ソウルは20度そこそこでとても過ごしやすい。秋のソウルが観光シーズンなのもわかるな。
ここから10分ほど歩くと目的地のソウル歴史博物館である。時刻は12時15分。
ソウル歴史博物館はソウルの歴史と文化を学べる博物館で、ものすごく展示が充実しているのに無料と、兼ねてから一度訪れたい場所であった。
入口脇には日本統治時代に製造された市電が保存されている。
車内にも入れたが、目を奪われたのは車内広告。漢字交じりの広告なので自分にもある程度雰囲気がわかるし、日本の広告と近い雰囲気を感じてなつかしさを感じるもので印象に残った。
ソウル地下鉄開通50周年特別展「ソウルの地下鉄」
さていよいよ今回の目的地、ソウル地下鉄開通50周年特別展「ソウルの地下鉄」に向かおう。こちらの特別展ももちろん無料。ありがたや。
昔の改札を模した入口を抜け、まず1974年に開通した1号線の建設時の資料を見る。
ソウル地下鉄1号線の特徴といえばなんといっても日本の技術協力で建設されたことで、特に車両が国鉄301系と営団5000系の合いの子のような、日本人にとっては馴染みのある外観なのが特徴である。通勤電車好きにはたまらんです。
なかでも貴重な資料と思われるのは東急車輛製の図面。韓国はあまりソウルの地下鉄が日本の協力で作られたことを言ってきてなかったように思うのだが、ちゃんと展示されているのは立派である。
開業時のテープカットを体験できる展示もあった。いやあ、すごいわ。
2号線の廃車発生品を使ったと思しき座席や運転台、シミュレータが展示されていた。2号線の車両は2005年に初めてソウルに来たときはまだ現役だったので懐かしい。
行先表示や売店、案内表示など、ハングルなので読めないのだが、日本の昭和の時代とテイストがそっくりで懐かしい。そして売店の新聞や雑誌をのぞき込むと、昔は結構漢字とハングルが混じっていたので、どんな話題なのかなんとなくわかるのが楽しかった。
ぐるっと回って1時間弱の特別展であったが、そこまで混んでなかったし、とにかく展示が充実しててはるばるソウルまで来た甲斐はあり満足した。またこういう展示をしてほしいな。
ソウル歴史博物館・常設展へ
せっかくソウル歴史博物館に来たので常設展も見学することにした。常設展はものすごく広くまじめに見たら1日使っちゃいそうなので瞥見しかできなかったのが残念だったが、特に目を見張ったのは近世以降。特に日本統治時代以降目覚ましい発展を遂げていくのが面白い。もちろん日本の侵略目線での展示にはなっているのだが、このソウル歴史博物館は比較的公平な目線で展示されているのでその点でも素晴らしい。
そして一番面白かったのは戦後。日本同様、漢江の奇跡といわれる高度経済成長を遂げた韓国の住宅展示は日本の公団住宅とかと全く同じ雰囲気で、むちゃくちゃ懐かしかった。本当に日本と韓国はよく似てるなぁ。
ソウルオリンピックの展示を経て、一番びっくりしたのは明洞の食堂をそっくりそのまま移築した展示。これはすごかった。本当にそのあたりで営業してるような雰囲気そのままだ。
最後は、ソウルの市内を一望できるパノラマシアターを見物。現在の発展したソウル市内が一望でき、壮観だった。
ソウル歴史博物館、すごいところでした。結局ここに1時間半くらい滞在したかな。ここはソウルに来たら一度は見に行くとよいと思います。
さて、この後はソウルの観光地巡りと行きましょうか。
(つづく)