たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

女川散策~ 風っこストーブ女川号/ JREポイント半額特典キャンペーンで行く東北(2) (2022年2月)

※2022年2月の記録です。

石巻線の女川行普通列車は、石巻を過ぎると万石浦をかすめる。静かな入江の景色が心落ち着く。

12:49、女川駅へ到着。

女川駅周辺は東日本大震災津波で壊滅的な被害を受け、移転の上新駅舎が建てられた。天気も回復し、のんびりとした空気が流れる女川だが、駅舎に併設された「女川温泉ゆぽっぽ」は、2021年2月と5月に起きた地震の影響で休業しており、未だ余震の続くエリアであることを実感する。

※女川温泉ゆぽっぽは2022年8月に営業再開しました。

シーパルピア女川と「おかせい」の海鮮丼

女川駅から道路を挟んで海側には、旧市街地を整備した商店街「シーパルピア女川」が広がる。

真新しい建物に趣向を凝らした店が集まり、車で来た人たちも含めて結構賑わっていた。復興の拠点としてはそれなりに成功しているのではないかと思う。今日はここでお昼としたい。

やっぱり港町ならば海鮮でしょうということで、「お魚いちば おかせいで「女川丼(1500円)」を食べる。いろんな海の幸が豪快にドンドンドンと載せられ、非常に美味しかった。さすが東北だけあるね。満足でした。

気仙沼発のコーヒーショップ「motherport coffee」で暖をとる。なかなか地方でこういうお店が少ない中、こういった活気あふれる商店街に出会うと嬉しくなるね。こういうところでワーケーションとかもよさそう。

旧女川交番

シーパルピア女川を出て更に先に進むと港に出る。

穏やかな冬の日差しを浴びた平和な日曜の風景であるが、11年前の震災の日、ここに津波が押し寄せ、女川の街は壊滅的な被害を受けた。ここにはその遺構が残されている。

旧女川交番である。

頑丈なはずのコンクリート製の交番がこんなあっさりとひっくり返ってしまうとは。恥ずかしながら震災の遺構を間近に見るのは震災から11年も経つのに初めてで、津波の恐ろしさを改めて実感する。

遺構を残すか否かはいろいろ意見はあるようだけど、あの時を忘れてはならぬという無言の教えを受けることができたのは貴重な経験になり、感謝である。

短い滞在ではあったが、海の幸を味わいながら震災の教訓を学ぶこともでき、充実した女川滞在になった。

風っこストーブ女川号

今日(2022年2月20日)と昨日の2日間だけ、ここ女川に「風っこストーブ」号が臨時列車としてやってくる。ちょうど普通列車の隙間を縫う時間に走ってくれ、女川の滞在時間を延ばすことができるありがたい設定になっていたので、帰りはこの列車に乗ることにした。

風っこストーブ女川号は、今や貴重な存在になりつつあるキハ48である。

車内にはストーブがあり、トロッコ風の座席が置かれているが、トロッコ風なので正直乗り心地は良くはない。4人掛けなので満席だと息苦しくなりそうだが、このご時世なので乗車率は半分ちょっとくらいとちょうど良いくらいだった。

ま、そのうち半分くらいはヲタ風な人だったけど…。

駅員の皆さんとゆるキャラたちに見送られ、14:16女川を出発。

行きのキハ110も快適だったけど、やっぱキハ48は風情があって良いね。トンネルに入ると白熱灯の明かりがともり、雰囲気が出る。

30分ちょっと乗って石巻へ。地元名物の黄金ごまゆべしのサービスもあったのでひとつ頂いた。

ただ、このあと風っこストーブ女川号は仙台まで行くのだが、仙台到着が16:49と、女川から2時間半もかかるというのはいくら臨時列車であっても遅すぎると思う。ストーブがついてるトロッコ風な車両というだけじゃ、正直飽きちゃう気がするな。そもそも運行日も、あちこちに走らせているとはいえたった2日間だけだし、一体どういう一般人をターゲットにしたかったのか、正直よくわからなかった。せっかくの貴重な国鉄気動車だし、もっとうまく走らせることはできるのでは…。

当の自分は石巻で下車。このあと未乗の仙石線に乗り換えます。

(つづく)