たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

JTBひとり歩きシリーズ-国内必携のガイトブック-

世間には多数のガイドブックが出回っているが、私は国内旅行においてはJTB「ひとり歩きシリーズ」を使っている。このガイドブックはその量、質ともに他のガイドブックよりもはるかに詳しく充実しており、ぜひお勧めしたいガイドブックである。

hitoriaruki1.JPG

「ひとり歩きの~」と銘打っているが、別に一人旅の指南書というわけではなく、副題の「“観る旅”“歩く旅”のガイドブック」であり、この分野においては秀逸の出来であるといっていい。

日本国内を見て周る際、いわゆる名所旧跡や自然の作り出した美に接する際には、それに至る経緯、特に歴史や文化を学ぶことが非常に重要である。しかし世間一般のガイドブックは、そのスポットまでの地図や、綺麗な写真は充実していても、その説明はありきたりの短い文章が精々で、事前知識としては甚だ不十分と言わざるを得ない。その結果、せっかく訪れてもそれが何の目的があり、どのように生み出されたのかを理解できず、写真を撮って通り過ぎてしまうだけとなり、後に何も残らないことが多かったりすると思う。

このガイドブックは、地図も詳しくないし、白黒なので写真が充実しているわけではないが、とにかくその説明が詳しく、他のガイドブックに載ってないような細かな情報が満載されている。また各所に書かれたコラムの知識、そして冒頭にまとめられた歴史、文化、建築などの基礎知識が一層奥深いものにしてくれる。このような細かな情報を提供してくれるガイドブックに私は今まで出合ったことがない。初めてこのシリーズを手に取ったのは1996年のことだが、とても感動したことを覚えている。

hitoriaruki2.JPG

また見所を3つ星で分類しているので、時間のないときの選択の目安になったりするのも助かる存在であった。

この本を読むまで、名所を追いかけるだけで何の実りもなかった旅行の幅が広がるようになった。この本がなければ例えば、これまで何の面白みも感じられなかった京都など、今でも面白くないままであったと言っても過言ではないと思っている。

なので、ありきたりの旅行に飽きてしまった方にはこのガイドブックをお勧めしたいと思う…が、残念なことにこのガイドブックは数年前の改訂を持って絶版となってしまい、今は書店で見かけることはほとんどなくなってしまった。インターネットや古本屋でこつこつ探すしかなくなってしまっている。かくいう私も、実は本屋で買ったのは1冊だけで、それ以外は皆BookOffで買ったりしています…こんなことだから絶版になっちゃうのだなあ、と反省。

ただし幸い学術的にも優れたガイドブックであることから図書館にあることが多く、図書館で借りてもいいかもしれない。江戸川区の図書館ではほぼ全巻揃っているようで助かっている。 もっともまだ絶版からそれほど経っていないので、今はまだ十分使える存在であるが、交通機関の情報などを考えるとガイドブックは新しい方がいいに決まっており、JTBには再度の刊行をぜひ考えてもらいたいと思う。

なお、このガイドブックは見所に対する情報が細かい代わりに、食事どころや宿泊に関する情報は多くない。なので、特に嫁と一緒に旅行する場合などはるるぶなども一緒に持参している。というか、複数のガイドブックを読んで取捨選択するというのも重要なことだと思う。

ちなみに本シリーズは全部で14地域を収録しており、日本全国を網羅しているわけではない。私は8冊までは揃えました。何とか全巻揃えたいのだが…なかなかBookOffにも全部ないんだよね。

1) 北海道
2) 東北

3) 鎌倉
4) 伊豆箱根富士
5) 金沢能登北陸
6) 信州
7) 琵琶湖若狭北近畿
8) 京都
9) 奈良

10) 伊勢志摩南紀
11) 山陽山陰
12) 四国
13) 九州
14) 沖縄奄美
赤字:自分が持っている地域