台湾の夜といえば夜市。ということで竹里館を出た後、一番有名な士林夜市へ向かうことにした。
士林夜市は圓山大飯店の近くにあるので、タクシーで戻るのがベストだが、あえてMRTに乗って向かうことにした。土曜の夜10時になろうとしていたが、どの路線も結構混んでいた。
淡水線に乗り地上へ出て2駅目、劍潭駅で降りると、眼下に夜市が広がっているのが見える。夜も遅いのにすごい賑わいである。さっそく改札を出るがものすごい人である。人ごみをかき分け美食街へ向かった。
美食街は数年前に移転し、元駐車場だったところに建てられた建物の中で営業している。見た感じは大きな土産物屋という感じであったが、なかは紛れもなく台湾の夜市であった。どの店も色とりどりの食事を作っていて見ていて飽きないが、建物が正方形の形をしているためどうしても立地条件の差があるようで、初日にみた高雄の六合夜市に比べて客入りの格差が目立っているように思えた。
さてさっそく品定めであるが、さすがに食事を済ませたばかりなのでそんなに食べられない。ということで、嫁は珍珠女乃茶(タピオカミルクティー)、私は季節外れの泡泡冰(バオバオピン)を食べることにした。ここらへんのお店でも日本語がちゃんと通じるところがすばらしい。私はキウイ味を選択。漢字だと「奇異」らしい。なるほどね…。
とりあえず2品買って入り口のベンチで食す。タピオカミルクティーはぴっちりとビニールで覆われていて、持ち歩いても問題がないようになっているのはちょっと感心した。一方アイスはなかなかおいしかったのであるが、何しろ量が多く、さらに夜の台北は意外に寒くて、とても全部食べられなかった。もうちょっとあたたかければ良かったのだが。
それにしても時間は23時近いのに、まわりには小学生くらいの集団までもいてにぎやかだ。人が減る気配がない。台湾の人は元気だなあ。
ということで、ちょっとは暖かいものを食べたいなあと思い、ふと見つけたのが入り口付近にできる長い行列。見るとフライドチキン屋さんらしいがこの長い行列、なかなか途切れることがない。立地条件的にもいい場所にあるこの店、きっといい店なんだろうと思いちょっと並んでチキンを購入。
単品しかないのかと思ったが辛さがいろいろあるようで、すぐにできるのはちょっと辛いのらしい。まあいいやと思って購入。たった40元なのだがものすごく大きい。そして味もなかなか。ちょっとピリッとするけど熱々なこともあいまって再びおなかいっぱいになった。後で調べると最近話題の店らしく、地球の歩き方にも載っていたが、なるほどと納得。
本当はもっといろいろ食べないといけないのだろうが、おなかいっぱいなので断念。一度は食事抜きで行かないとだめだなあ。
最後に美食街のはしっこにあるUFOキャッチャーへ行く。嫁は実はUFOキャッチャー名人なので早速チャレンジするが、日本のとは全然違う。日本のそれは重心の取り方が重要でバランスをとってつかむのであるが、こちらのは一気につりあげその力で落とす、というやり方のようだ。とにかくつかみ手の力が弱いので、日本式にやってもうまくいかないようだ。結局失敗。でも台湾式でうまくつり上げる人っているのだろうか?かなり難しいと思うのだが。
もっと楽しみたい夜市であったが、もう時刻は24時近かった。タクシーでホテルへ戻る。近いので嫌がられないかと思ったがすんなり連れて行ってくれた。ホテルでは飲み会帰りの人を拾っていたようだし。
と、いうことで満足したつもりだったのだが、帰国して調べると、道路を挟んだ反対側に飲食店以外の店がもっと沢山あってその規模も結構なものだというのを知った。最初、駅の案内板にはそちら方面が夜市と書いてあったのだが、MRTから見える美食街に行けばいいやと思って、そこしか行かなかったのである。夜市といえばまず飲食なので、中途半端な規模なら見なくてもいいのであるが、そうでもないようで、これはぜひとも次回行かねばならないなあ。