ブダペストの滞在時間は21時までの約13時間。 1日観光のスタートです。 さて何はともあれ市街に向かいましょう。
空港からのアクセスは一般的にはエアポートシャトルというシャトルバンサービスであるが、高いし、何しろ宿泊先ホテルすらない(笑)個人客なので避け、公共交通機関を利用することにした。
公共交通機関の場合、空港から出ている200E番バスに乗ってクーバーニャ・キシュペスト駅に向かい、地下鉄M3線に乗る方法と、第1ターミナルに隣接するMAVフェリヘジ駅から西駅まで列車で向かう方法がある。 個人的には後者の方が魅かれるが、実は第1ターミナルと第2ターミナルは4キロも離れていて連絡バスすらなく、連絡手段は200E番バスしかない。 200E番バスに乗るならわざわざ本数の少ない列車に乗るメリットもないな…と思い、バス+地下鉄で行くことにした。
200E番バスに乗るには切符を買う必要がある。 1日乗車券を買えば更に便利である。 ところが、バス停近くの券売機は硬貨しか使えない。 ロビーを出たところにもう1台券売機があったが、クレカは口が塞がれていて、1000フォリント紙幣しか使えない。
あいにくATMの操作を間違えて10000フォリント紙幣しか持っていないので、インフォメーションカウンターに聞くと、2Bターミナルの売店で売っていると言う。 なるほどと2Bターミナルへ移動するも、売店では「メトロの駅で買え」。 2Bのインフォメーションでも「メトロの駅で買え」…orz 何なんだこのいい加減さは!!
結局、ATMで1000フォリント紙幣を追加でキャッシングして券売機で買いましたが…この空港、評判があまり良くないと聞いていたが本当に良くないですなぁ。
気を取り直して200Eバスに乗る。 途中第1ターミナル付近でMAVの駅が見えてちょっとそそられるが、そのまま乗車すること20分ちょっとで地下鉄のクーバーニャ・キシュペスト駅に着いた。
クーバーニャ・キシュペスト駅はMAVの駅と併設した広いターミナル駅であるが、地下鉄の駅は工事中だからかエレベータもない跨線橋を使う必要があり旅行者にはちょっと不便。
跨線橋には駅員がいて、切符をチェックする。 ブダペストの地下鉄は検札が厳しいという話は聞いていたが、実際は検札というより改札であり、ほぼ全ての駅で切符のチェックがあった。 日本であれば当たり前であるが、ヨーロッパでは珍しい。
客への態度という点では先ほどの空港と似ていなくもなく、同じヨーロッパでもちょっと異質な国だなという気がした。
地下鉄M3線の車両は東欧諸国であちこち見かける古めかしいソ連製の車両であった。 段々混んできて、中心部のデアーク広場駅でM2線に乗り換え、まずは今夜、夜行列車に乗る東駅へ向かう。 ここの荷物置き場に大きな荷物を預けて身軽になろうという算段だ。
東駅は堂々たるヨーロッパらしい頭端駅であったが、駅前広場がM4線工事中で閉鎖していたこともあり雑然とした感じで居心地がよくない。
中に入ると長距離列車が到着したところで活気があるが、何かおかしいと思ったらここにも改札が…。 それはまだいいのだが、なんと荷物置き場は改札の向こうにあった。 うーん、どうすりゃいいんだ!? 結局、夜行列車の切符を見せたら中に入れたので良かったけど、なんだかなあ…。
荷物を無事預け、最初の目的地へ向かう。 デアーク広場に戻り、M1線に乗るが、M1線は世界で2番目に古い地下鉄というだけあって、路面電車並みのとても小さな電車であった。
終点の一つ前で降りると、広い市民公園に出る。 ここは動物園など楽しそうな施設がたくさんあり、子供たちも大勢遊んでいて平和な光景が広がる。
さて最初の目的地は、すぐ近くにあるこの建物。
どこかの博物館か美術館か?という建物であるが、ここはハンガリーを代表する温泉、弾丸トラベラーでも訪れていたセーチェニ温泉である。 今回わざわざ水着も持参してきてある。 なにはともあれ温泉で疲れた体を休めましょうということで、楽しみだ。
中に入るとキーが渡され、このような着替え場所で着替えるが、床が滑って自分も転びそうになった。 結構な距離を歩くこともあり、ビーチサンダルが使い捨てでもいいので必須なようだ。
さてさて、温泉です。
中に入ると、ヨーロッパの温泉保養地らしい重厚な造りの温泉と、ほのかに匂う硫黄の匂いが…。 うーん、これぞ温泉とうれしくなる。
泉温は最高でも38度くらいで少しぬるいが、いろんな温泉をハシゴするには逆にちょうどいいくらい。 ゆったりとつかって、満足満足と思ったらこの先に温泉が3つ4つとつづいてびっくり。 歩く温泉や、インストラクターが太った方たちを指導する温泉もあったりして非常に面白かった。
続いてこの温泉のメイン、屋外に出ましょう。
広く開放的な温泉の上は大きな空! 今日は天気もまずまずで、いい温泉日和である。 いやあ、来てよかったです。
温泉は2つあり、こちらは比較的泉温が高く、うたせ湯があってゆったりくつろぐには最適。
こちらは時間によってジャクジーや流れる温泉になったりして、若い人が多い感じであった。
真ん中はプールで、ちと5月だと冷たいが結構泳いでいる人がいた。
老若男女、思い思いに楽しむこの温泉、日本人にとっては極楽である。 昼過ぎまでのんびり過ごし、旅の疲れも癒された。 ただ残念だったのはここ名物の温泉チェスをやっている人がいなかったこと。プールサイドでやっている人はいたのだが…。