たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

マレーシア航空MH89便でクアラルンプールへ / 2023.08 マラッカ旅行(1)

今年の夏休みは水際対策終了後の海外第2弾でマレーシア・マラッカへ行ってきました!

燃油サーチャージのかからないマレーシア航空の特典航空券でマラッカへ

今回の旅行、元々はこの夏休みには海外解禁!と思って、1月に手配したのが発端である。

ただネックなのが円安と燃油サーチャージの高騰。最初は燃油サーチャージのかからないシンガポール航空の特典航空券を使おうと思ったのだが、ANAのサイトからでは全く候補が出てこなかった。じゃあ同じくサーチャージのかからないマレーシア航空JALのマイルで取ったらどうだろうと思い検索したのが1月。山の日を含む3連休の便が取れたのでこれで行こうと予約した。

8/11 MH89 NRT10:20→KUL16:45
8/12 MH88 KUL23:30→NRT 7:40+1

いつも通り時間がないので現地は1泊、復路は大っ嫌いな深夜便なので、JALだったら片道ビジネスとかできるのだが、マレーシア航空はできないので往復エコノミーである。まあ翌日仕事ではないので何とかなるでしょう。

マレーシア航空は久しく使ってないが、お金の無き若かりし頃ドイツ旅行で2度使った思い入れのある会社。サービスは悪くはないので、楽しみだ。

必要マイル数は45000マイルJALよりも高いが、JAL便はピークシーズンは基本マイル数で取れる可能性は皆無なので逆に有利だ。JALマイルは必要マイル数が変動しない提携会社特典航空券で消費するのがが賢い使い方な気がする。

そしてかかった金額は空港利用料等だけなのでわずか6480円!これぞ本来の特典航空券である。早く燃油サーチャージは無くなってほしい。

さて、行き先がマレーシアとなると、行ってみたいのはマラッカである。6年前にペナンに行ってプラナカン文化に触れあったが、マラッカはまたペナンとは違った魅力がある。

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なので今回はマラッカを最終目的地とすることにした。

これであとは夏休みを待つばかり!と思ってたのだが、待ちきれずにGWに手配した台湾が海外解禁第1弾になりました…笑

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寂しくなった成田空港第2ターミナル

8月11日(金)。朝7時過ぎに家を出て、京成電車に乗って成田空港へ向かう。成田に向かうのは2019年11月末、コロナ前最後の海外で上海・蘇州へ行って以来だ。

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成田空港の海外へ行くんだという雰囲気たっぷりの出発ロビーは久しぶりだけど、人が少ないような…今日は出発のピークだと思ってたのだけど。

その中でマレーシア航空のカウンターだけはそこそこ並んでいたが、自分はエコノミーの分際でビジネスクラスカウンターで超速でチェックイン。

手荷物検査も出国審査も全然並んでいなくて、出国審査後も写真のようにガラガラ…GWの時の羽田とはエライ違いだ。出発ゲートの時刻表見てると夕方の便まで並んでいたが、昔こんなに少なくなった気がする。北米からの乗り継ぎ便が集まる夕方はまだ違うのだろうけど、さすがに成田の午前便を羽田に移しすぎなんじゃないか。成田がこんなに人少ないのは、元千葉県民としては悲しい限りだ。これ以上羽田に集めるくらいなら、千葉上空を図々しく飛ばさないでほしい。

サクララウンジで久々のJALカレーを食べる

マレーシア航空の指定ラウンジはサクララウンジなので、久々に訪問。

サクララウンジもガラガラ。ダイニングはそこそこ人いたけど、昔は空席探すの大変だったことを考えると、哀しい気分になってくるな。

ANAラウンジは完全にブッフェ形式が復活していたが、サクララウンジはコロナ禍で導入したオーダー形式のままで、成田はQRコードでのモバイルオーダーも導入されていないので並んで注文する。

ということで久々のJALカレーで朝食。やっぱJALのカレーは美味しい。ただ、カレーは大小選べるが、他は量を選べないのでサラダの量が多い!サラダはブッフェ形式にするか、小皿が欲しいところだ。

ラウンジスペース、本当に人がいなかった。ここまでガラガラだと落ち着かないね…。

MH89便の機材はA350国際線機

さて、10:20発のMH89便に乗るべく、72番ゲートに向かう。外航のマレーシア航空にしては真ん中に近い良いスポットだけど、これも便が少ないからだろうな。

MH89便の機材はA350-900・9M-MAF号機。JALが国内線で使用するようになって身近になったA350であるが、国際線で乗るのは初めてでちょっと楽しみ。

今回座席はエコノミーであるが、ワンワールドサファイアステータスなので図々しくも優先搭乗し、エコノミーのキャビンへ一番乗りする。

南国のイメージたっぷりの紫の座席が並ぶエコノミー。マレーシア航空は事前座席指定は有料、また非常口は48時間前のオンラインチェックイン開始後もワンワールドサファイアでは有料のままで、バルク席は取れなかったので、今回は普通の座席であります…。

普通の席ならば日中便なので外の景色でも見ようと思い翼のかからない後方の窓側席をチョイス。シートピッチは31~32インチ程度とまあ普通だった。

シートTVやUSB電源はもちろん装備されているが、最近の機材にどれも共通なのだが画面が反射して写真が撮りづらい。そしてエアショーが3Dなのもイケてない。余計な変更なので戻してほしいところだ。

ひとつ気になったのが、エアショーにメッカの位置が出てこないこと。イスラム教を国教とするマレーシア航空の特徴の一つだったと思うのだが、問題ないのかな。

マレーシア航空の機内安全ビデオは、ぶっ飛んだ演出がエンターテイメントしてとても良くできていて無茶苦茶面白い。思わずじっくり見てしまった。ANAの歌舞伎もあれはあれで面白かったけど遥かに凌駕する出来だと思う。

YouTubeに上がっているのでまだ見たことない人はぜひ一度見てほしい。

快適なマレーシア航空のフライト

10:20定刻に出発。A滑走路の離陸渋滞もなく、10:38に離陸。比較的長距離を飛ぶので離陸滑走が長く、ああ、国際線に乗ってるんだという気分が湧いてきたが、離陸渋滞がないってほど便が少ないんだというのはそれはそれで寂しい。

北向きに離陸後、利根川の上空で旋回して西へ。東京湾の向こうには羽田空港やディズニーランドが見えてきたが、雲が多くて東京のビル群は見えなかった。

しばらく進むと富士山が見えてくる。さすが日本の象徴。遠くから見ても見惚れる姿だ。

名古屋の上空は雲ひとつなくはっきりと見えることができた。

淡路島~大鳴門橋~徳島のあたり。台風6号の影響で濁った吉野川の水が河口から海に注いでいるのがはっきり見えた。また台風7号が接近しているが、どうかご安全に…。

アジア線は右窓側席に座ると日本列島を眺められるのが良いね。

ちょうどこのあたりで機内サービスが始まる。

まずはドリンクとピーナッツ。ここ最近近距離国際線が多かったので、ドリンクが別で出てくるのは久しぶりだ。

機内食はチキンパスタかフィッシュということだったので前者を選択。ザ、機内食という感じだったが美味しく頂きました。水がカップではなくペットボトルになっていたのは大変ありがたかった。

A350のエコノミーは3-3-3の横9列なので、窓側席の人がトイレに向かうのはちょっと大変だ。さすがに7時間もトイレに行かないわけにもいかずちょっと席を立つ。夏休み期間中だけあって機内はほぼ満席だった。

機内食を終えると沖縄のあたり。明かりが落ちてリラックスタイムである。

ちょうど飛行中半分くらいの台湾付近でネットにつなぐ。

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マレーシア航空のWi-Fiは有料だが、10Mで2ドルというプランがあったので、ちょっとつないでみた。今日は休みなので会社からの連絡も特になさそうで一安心であるが、生存確認のTwitter(あ、Xか)を打ったらもう容量オーバーであった…。

Wi-Fiはつながらないし、機内エンタメは日本のコンテンツも多少はあったがそそるものが全くなかったので、あとは寝て過ごした。

定刻よりも早くクアラルンプールへ到着

到着2時間前に軽食が出る。おにぎりかパンの2択なのでパンにした。

昔はアイスも出てたらしいが、今はこれだけなようだ。でも小腹がすく時間なのでこれだけでも大変ありがたい。

さて、成田を飛び立って6時間を過ぎ、クアラルンプールが近づいてきた。

緑豊かなマレーシアの大地を眺めていると、突然広大なクアラルンプール国際空港が見えてきた。窓側席の特権だね。

一旦空港を眼下に見ながら通り過ぎて右旋回し、北側から着陸。時刻はマレーシア時間の16:06。16:40着なので相当早い着陸だ。

スポットが空いておらず少し待たされるが、16:30過ぎには機外に出ることができた。この後移動をしないといけないので早着なのは普段の行いのせいか?大変運が良かった。

マレーシア航空MH89便のまとめ

久々のマレーシア航空、良かったです。座席も機内食も普通に良かったし、JALANAのような日本の雰囲気ではない外航らしいおもてなしも良かった。マレーシア航空は最近Malaysian Hospitarityを前面に推しているのだが、その言葉に相応しいものがあったと思う。

Award-Winning Malaysian Hospitality | Malaysia Airlines

不幸な墜落事故もあり、何かあった場合のケアがダメダメでダメーシア航空と揶揄されて航空券も安いのだが、逆にそれだけお買い得なフライトが楽しめるわけで、今後もマレーシア行くならJALANAじゃなくてマレーシア航空は有力な選択肢になると思う。

さて、マレーシアに入国しましょうか。

(つづく)

神幸祭・神輿渡御の迫力に感動 / 2023.07 祇園祭旅行(6・終)

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の続き。

祇園祭のハイライトは山鉾巡行という言い回しが良くされているが、これは必ずしも正しくない。八坂神社の神事である神幸祭還幸祭の神輿渡御が本来のハイライトであろう。

と言いながら、当の自分がそれを知ったのはつい最近なのであるが、そんなわけで、今日東京に帰らないといけないのだが、神幸祭の神輿渡御はしっかり見ておきたい。

八坂神社石段下で待ち構える

神幸祭に関しては本やネットを見ても山鉾巡行に比べてどこか見どころなのか、何時ころ通過するのか情報が多くないのだが、石段下で中御座、東御座、西御座の3基揃った出発式後の差し上げ、差し回しが一番の見どころらしい。この時は3基の違いすらわかってなかったが、とりあえず17時過ぎに八坂神社に向かった。

西楼門の石段は既に人で埋まっており、歩道は立ち止まらないようにとアナウンスが繰り返されていたが、歩道の奥の石垣前にスペースがあったのでそこで待機する。夕方ではあるが西日が強く差し込み、まだまだ暑かった。

小一時間が過ぎ18時近くになると東山通や四条通が通行止めとなり、一気に観客が集まり大賑わいだ。

まず宮本組の神宝奉持列、そして久世駒形稚児を見送る。というか、お稚児さんを正面から撮影しそびれたあたり、この時は全く知識がなかったのをひたすら反省である。そもそも、神幸祭が南楼門から出てくることすらわかってなかった。お恥ずかしい限りだ。

昨日まいまい京都のツアーで初めて知った豊園泉正寺榊を見送ると、いよいよ神輿の登場です。

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勇壮な神輿の差し上げ、差し回しに大感動

ホイット、ホイットの掛け声とともに、中御座の神輿がやってきた!

目の前での勇壮な神輿の練り歩き。この時は神輿の掛け声がホイットホイットなことも、手締めがヨーサノ(またはヨイットセーノ)なことすら知らなかったのだが、この迫力にとにかく圧倒です。

続いて東御座の子供神輿。子供たちのカワイイ掛け声に場が和む。

続いて東御座、西御座とやってきた。西楼門の北側にいたので、目の前には東御座が一番近い位置に来るようだ。3基担ぎ手が石段下に揃うとそれはそれで豪快だ。

八坂神社宮司京都市長京都府知事の挨拶、お祓い、手締めを終えると、いよいよ神輿が動き出す。

まーわせ!の掛け声とともに、2000人も上る輿丁が神輿を高々と差し上げ、ぐるぐると差し回していく。そして、ホイットホイットの掛け声が響き渡る。

この豪快さ、勇壮さに本当に涙がでるほど感動しました。こんな素晴らしい祭りがあるとは、さすが祇園祭である。

目の前の東御座を率いる四若神輿会は、木下幹事長の掛け声に率いられた動きが特に洗練されているように見えた。一気にファンになりました。

20分ほどの差し上げ、差し回しを終え、3基の神輿はそれぞれのルートで四条寺町の御旅社に向かって神輿を進めていく。神輿渡御はこれからが本番なのだが、残念ながらタイムアップ。これで自分の祇園祭はおしまいである。

人混みに紛れながら撮った動画です。素晴らしき神輿渡御の雰囲気が少しでも伝われば幸いです。

ひかり522号で慌ただしく帰京

さて、神輿渡御の鑑賞から離脱したは良いが、八坂神社の石段下からどうやって帰るか。普段であれば祇園のバス停からバスに乗ればよいがもちろん迂回運行でバスは来ない。四条河原町まで行けばバスも電車もあるが、東山通は神輿渡御で横断すらできなさそうだ。これは困ったな…。

一瞬今日帰れないかと思ってしまったが、結局、一度円山公園に入り、知恩院の三門前を通って神宮道を北上し、地下鉄東西線東山駅まで歩いてそこから地下鉄で京都駅に向かった。普段は存在感のない地下鉄だけど、祇園祭の時は実に重宝したわ。

神宮道は先ほどまでの喧騒はどこへやら、普段着の京都の顔を見せていた。

帰りは京都20:03発のひかり522号。今年春の改正で誕生した、新大阪~東京間2時間39分、京都~東京間2時間24分という、ひかり史上最速列車である。遅いのぞみが2時間15分かかるので、たった9分しか差がない。今回神幸祭の出発式まで見届けて帰るにはちょうど都合が良く、我ながら良い行程であった。

そしてグリーンプログラムで貯まったポイントでグリーン車利用。疲れた体にグリーン車は有難い限りだ。

ただ、今年の秋のエクスプレス予約の改悪を考えると、これ以上有料会員で居続ける必要もない気がするので、ポイントでグリーン車乗るのは今回が最後かも。

上越新幹線の遅れで5分ほど遅れて東京着。家には23時過ぎに着いた。3時間前に京都にいたのが信じられないくらいだ。明日から仕事か…。

神幸祭還幸祭の神輿渡御あっての祇園祭

今回の祇園祭で一番印象的だったのは、実は山鉾巡行よりも神輿渡御だった。

帰ってからネットの記事や宮本組にフォーカスを当てた八坂神社の神事に一番詳しい平凡社祇園祇園祭を読み漁り、ネットでも神輿渡御の動画を見まくった。

祇園の祇園祭: 神々の先導者 宮本組の一か月

山鉾巡行宵山だけが祇園祭ではない。山鉾あっての神輿、神輿あっての山鉾であり、片方だけでは祇園祭を見たことにはならないと強く思った。残念ながら今回は最後まで見届けられなかったけど、次回観る機会があれば、神幸祭ならば御旅社まで、還幸祭なら八坂神社まで、絶対もう1泊して最後まで見届けたい。

そして、今年は残念ながら24日の後祭が仕事入ってしまい行けず、一番最初に祇園祭に見に行こうと思ったきっかけである、昨年196年ぶりに復活した鷹山が見れなかった。次、祇園祭が土日絡むのは2027年まで待たないといけず、来年はド平日期間なのだが、なんとかして来年ワーケーションと絡めて祇園祭に行きたい。というか、もう来年、とりあえず後祭期間のホテルは取りました(笑)。来年は仕事入りませんように…。

本当は、10日の神輿洗も、28日の神輿洗も観たいのだが、さすがにそこまで何度も京都まで往復するのはしんどい。もう、7月は京都に住むか。暑いけど…。

多くの京都人同様、自分も11か月後の祇園祭を楽しみに、日々過ごすことにしたいと思います。

(おわり)

前祭・山鉾巡行観賞(新町通を巡る) / 2023.07 祇園祭旅行(5)

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の続き。

山鉾巡行の後半は新町通です。

新町通で山鉾を出迎える

前回も書いた通り、山鉾巡行は新町御池で解散となり山鉾町に戻ることになっているが、新町通は写真のように背の高い山鉾が通れるように電線が横断されておらず、多くの山鉾がこの通りを通って戻っていく。

また解散されたと言っても祇園囃子をしないなどは全くなく、むしろ幅の狭い道を大きな山鉾が目の前を通り抜けていく、昔ながらの風情が楽しめる場所だ。以前は穴場だったようだが今や人気スポットになりつつあるが、そんなわけで自分も後半戦は新町通で鑑賞することにした。

新町通は道の左右に高張提灯が立ち並び、ひときわ風情があって良いね。

11時頃はまだ人も多くなかったが、北に進むにつれて段々人が多くなってきたので、三条新町のファミリーマート前で山鉾を待ち構えることにした。

12時前に最初に通過する長刀鉾目当ての人がどんどん集まり、狭い新町通は大混雑。昨日までの宵山のような規制がされておらず混乱状態だった。新町通は表向き観賞場所ではないので明示的な規制はされてないらしいのだが、ちゃんと時間決めて規制すればよいのに。

大迫力の山鉾に感動!

12時少し前、パトカーに先導された長刀鉾がやってきた!

これは凄いっ!狭い新町通を大きな鉾がゆっくりと目の前を抜けていく迫力は、四条通とは全く違う。これは新町通素晴らしいわ。

なお長刀鉾に乗っていた稚児は新町御池で降りてしまうそうで、ここでは稚児は乗ってないが、祇園囃子の奏でる様子などは巡行そのものだ。

続いて白楽天山が通過。舁山は必ずしも新町通を通らないので、ここで全ての山鉾を見ることはできない。

楽天山が通り抜けると、三条通を車が抜けていく。この大混雑で車通すのか…。ただ、山鉾が通るからとすべての東西方向の通りを止めてしまうと、3時間近く行き来できないのは、地元の生活などを考えると仕方ないのだろう。

函谷鉾。お囃子がテンポ良くて心地よい。新町通では山鉾の違いがよくわかる。

そして狭い新町通では屋根方さんが大活躍だ。電柱を蹴とばして進路をうまく調整している。

郭巨山に四条傘鉾。四条傘鉾は小学生が棒振り踊りを披露する。長刀鉾の稚児ばかりが注目されるが、四条傘鉾の小学生たちも暑い中立派な活躍だと思う。

時刻は12時40分。人が少し減ったので反対側に場所を移す。

鶏鉾がやってきた。朝四条室町で辻回しを見たのが遠い昔のようだ。

綾傘鉾。稚児さん暑くて大変そう。地元の人がお水やおしぼりを提供してくれていた。

三条通の車を通すために行列が止まっている間に棒振り囃子の演技があったのだが、自分がいた場所の少し北側だったので動画が撮れず。残念。

菊水鉾。この時点で13時を回っており、かれこれ2時間も新町通にいることになる。人も徐々に減ってきた。疲れたら適当に離脱しようかと思っていたが、全然見てて飽きないので最後まで観ることにする。

伯牙山、そして蟷螂山。蟷螂山はここでも人気だったけど、心なしかカマキリのからくりの動きが悪かったような…?

月鉾。さすが新町通ではその大きさが際立ちますな。

時刻は13時半を回る。あとはくじ取らずの岩戸山、船鉾、放下鉾です。

岩戸山は他の鉾に比べると小ぶりだね。岩戸山は辻回しの豪快さが格好良くて、お気に入りの山になりました。

山鉾巡行ではしんがりを務める船鉾であるが、新町通を本拠地とする放下鉾を最後に通すため新町御池で放下鉾を抜いてここでは最後から2番目となる。船鉾はスリムなのでこの新町通はらくらく通過。

さていよいよラストの放下鉾がやってきた。

気づけば時刻は14時15分。最後まで見ている観客はほんの一握りで、あれほど混んでいた新町通も人はまばらになっていた。勿体ない気がするが、この酷暑の京都で3時間も立ちっぱなしなのはなかなかしんどい。

最後の力を振り絞りゆっくりと進む放下鉾。観光客よりも地元の人たちの歓声が多かった気がする。昔ながらの祇園祭の光景を見ることができ満足。

これで新町通の鑑賞はおしまい。あっという間の3時間でした。

新町通は素晴らしい

評判通り、新町通の山鉾鑑賞は本当に良かった。こんな間近に山鉾が見れるなんて素晴らしすぎる。これ、一度見てしまうともう大通りの鑑賞だけでは満足できなくなるね。

ただ、3時間以上も外にいるのはやっぱりしんどかった。新町通の山鉾を見るのなら、この近くにホテルを取って涼み、昼寝でもしながら、特にくじ取らずの最後3基狙いで見るのが一番良いのではないかと思うが、この時期の新町通のホテルは激高なのがネックだ。また新町通は巡行の途中からは東西方向の通りから警備の人に止められて入れないので、交差点でないところで見るには11時台には新町通にいないといけない。

まあ、それを上回る魅力のある場所だったので、次に山鉾巡行を観る機会があったとしても自分は絶対新町通に行きます。

さて、山鉾巡行も終わったわけであるが、7月17日の祇園祭はまだまだ続きます。

(つづく)

 

前祭・山鉾巡行観賞(早朝の山鉾巡り~四条室町の辻回し) / 2023.07 祇園祭旅行(4)

7月16日。いよいよ前祭の山鉾巡行の日である。

早朝の山鉾町を散策

まずは朝6時過ぎにホテルを出て、巡行の準備が進む山鉾町を散策する。

一番先頭を進む長刀鉾は既にカバーなどが外され準備が進んでいた。昨日の宵山では一方通行で反対側からしか見れなかったが、早朝だとすぐ近くでじっくりと見ることができる。ただ、朝6時台だってのに京都は暑い…。

函谷鉾も準備が進んでいたが、室町通を入った菊水鉾はまだ雨除けのカバーを外しているところで、駒形提灯の埒や屋根はまだついたままだった。

月鉾も屋根や埒を外しているところだった。

一番大きな月鉾は、真木のてっぺんに三日月の飾りがしているのだが、背が高すぎてちゃんとそこまで抑えている写真は見返してみるとそんなに撮れてなかった。でも収めようとすると引きになっちゃうし、写真撮るの難しいな。

放下鉾は埒を絶賛撤去中だった。早朝から大変ですね…。

宵山では見逃した鶏鉾を始めて見る。鶏鉾はちょっと小ぶりだそうだ。

小さいけれど優美な姿の綾傘鉾。稚児行列や棒振り囃子が人気の鉾だ。

船鉾岩戸山は埒が外されて、目の前からじっくり撮影ができた。真正面から見れるのはこの時間限りだね。

楽天はご神体やタペストリーも飾られて準備が進んでいた。

舁山が巡行の姿に飾られるのは当日の朝なので、もっと舁山を巡れば良かったのだが、何せ前祭で23基もあると小一時間では自転車でもないと全部見れない。昨日見て回った鉾は後回しでも良かったかな。

この後朝ごはんを食べてから一旦ホテルに戻り、シャワーを浴びて山鉾巡行に備えます。

四条室町で初めての辻回しを鑑賞

8時半過ぎに再びホテルを出発し、いよいよ山鉾巡行を見に行く。

山鉾巡行四条烏丸を9時に出発し、四条河原町河原町御池で辻回しを行い、11時半頃に新町御池に到着し解散、その後各山鉾町へ帰る、というのが公式ルートであるが、このルートでの鑑賞は当然のごとく混んでおり、辻回しを見ようとするならば何時間も前から場所取りをしないとならない。なのでひねくれ者?の自分としては、違う場所で見たい。そこで思いついたのが、四条烏丸手前の鑑賞であった。

これまで見てきた山鉾は皆四条通に位置していないので、いくつかの鉾は四条通に出てくるには方向転換、つまり辻回しをしないといけない。なので、公式の辻回し場所で辻回しする前に見てしまうことが可能なのである。

辻回しを行うのは四条室町の鶏鉾と菊水鉾、四条新町の放下鉾、岩戸山、船鉾である。四条新町の3基はくじ取らずで辻回しの時間は一番最後、10時前なので、まず四条室町に行くことにする。

このあたりは祇園祭ボランティア21の活動記録を見ると大体の時間が読める。毎年このような記録をされる方々に感謝したい。

京都・祇園祭ボランティア21

地下鉄四条駅を出ると、ちょうど長刀鉾に稚児が搭乗するところだった。長刀鉾の生稚児は今回は見れないなと思ったのだが、遠目でも見れてラッキーだった。

四条烏丸の交差点から東側は観客でびっしり。西側もすごい人だかりだったが、なんとか四条室町の交差点に陣取る。まだ歩けるレベルだったのは良いが、四条室町の交差点は日陰となる場所がなくて暑かった…。

3番目の楽天、4番目の芦刈山が目の前を通過。2番目の山伏山は室町通の舁山だけど菊水鉾がまだ出てきてないので、四条室町は通らないようだ。

くじ取らずの5番目、函谷鉾、6番目の郭巨山、7番目の四条笠鉾が通過。このあたりから段々出発待ちで渋滞してくる。暑い…。

室町通の南側から9番目の鶏鉾がやってきた!辻回しの模様は以下の動画をどうぞ。

比較的鉾の中では小さいとされる鶏鉾であるが、初めて鉾が動く様は感動しました!ただ1回全く動かない回があって結局5回辻回ししてたけど。辻回しはやっぱ大変だ。

辻回しを終え、出発準備をしている間に8番目の木賊が通過。

鶏鉾が出発。いやあ、本や動画でしか見たことがなかった鉾がごろごろ動いているのを目の前に見れたのは感慨深いなぁ…。

と、今度はビルの谷間から13番目、菊水鉾が出てきた!四条河原町河原町御池は広い交差点での辻回しなので、この光景はここでしか見れない。今の京都らしい風景が良いね。

辻回しの掛け声は、鉾ごとに全然違うのね。とても面白い。

四条室町で辻回しをする2基がこれで通過したので、四条新町へ移動しようかと思ったのだが、結構辻回しに時間がかかってて今から移動しても辻回し終わってそうだったので、もうしばらくこの場所で山鉾鑑賞することにする。

15番目、綾傘鉾の長い列が四条室町の交差点を曲がっていく。棒振り囃子も見れたけど、目の前では踊ってくれなかった。残念。

16番目、聖徳太子を祀る太子山。舁山はご神体が北側を向いているのが多くて、南側からだとちょっと面白くない。北側の方が鑑賞には向いてるのかも。

17番目、月鉾。やっぱ大きいなぁ。

19番目の蟷螂山。カマキリのからくりが動くと周りの子供たちは大歓声。山鉾の中ではこれが一番人気な気がする。

21番目、放下鉾が見えてきた。残りは岩戸山船鉾だけ。さすがに同じ場所にずっといるのも暑くてしんどいので、四条新町の方へ向かう。

振り返って東側を見ると、通過していった山鉾が並んでいてこれはこれで壮観だった。

四条新町ではちょうど岩戸山が辻回しを終え出発するところだった。

月鉾がいた場所がちょうど空いてたのでここで待ち構える。ここは日陰だし人も多くなくて良かったな。

しんがりの船鉾を見送る。東側はまだ賑やかだったけど、西側はもう祭りが終わったかのように静かな光景が広がってた。時刻はちょうど10時半。船鉾はまだ本来の出発地点の四条烏丸にすらたどり着いておらず、最後の鉾は大変だ。

四条室町での辻回しを終えて

今回四条室町で辻回しを見たわけだが、単に辻回しを見るだけなら最初から空いてそうな四条新町狙いで放下鉾、岩戸山、船鉾の3基を見るのでも良かったかな。ただ四条室町の方が沢山の山鉾が見れる(直接四条烏丸に向かう山鉾もあるので全部は見れないけど)ので、初めての山鉾巡行観賞としては上々だったのではと思います。

さて、これで山鉾巡行の鑑賞はおしまいではありません。後半戦と行きましょうか。

(つづく)

 

 

初めての宵山巡りとまいまい京都のツアー / 2023.07 祇園祭旅行(3)

さて、いよいよ前祭の宵山巡りです。

保昌山からスタート

最初に行ったのは保昌山。ここはホテルからは一番近い場所にある。

東洞院松原の角を抜けると、宵山の提灯が見えてきた。ああ、やってますね。

保昌山は他の山鉾とは離れた場所にあるので、のんびりとした空気感が良い。祇園囃子は録音のようであったが、それでも風情がある。
ご神体は平井保昌の人形。縁結びと盗難にご利益があるそうだ。

舁山は前懸や胴懸などの装飾品は当日の朝に取り付けるようで、会所の中に飾ってあった。

楽天山~岩戸山で山搭乗~船鉾

続いて仏光寺通を西へ。このあたりからは出店も並び早くも大賑わいだ。

楽天は、YouTubeなどで辻回しを見るといつも2回転3回転してくれる楽しい山だ。白楽天と道林禅師のご神体も間近に見れて嬉しい。

次に向かったのは岩戸山。「天の岩戸」の日本神話が由来になっている由緒正しき山で、前祭唯一の曳山。ここは四条通から離れていることもあってそこまで混んでなかった。

狭い新町通に建つ山の大きさに目を見張る。これが山鉾か…。

この岩戸山は500円で山に乗ることができる。そこまで列も長くなかったので並んで乗ってみた。

山の中は広くはないが、目の前に広がる新町通の眺めが素晴らしかった。これは山鉾巡行の当日に乗ったらさぞや絶景だろうな。
一方通行でそこまでゆったりすることはできなかったけど、山に乗れたのは感激だ。

岩戸山は秘宝品の展示などもあったし、そこまで混んでなかったし良かったです。

仏光寺通の反対側には船鉾。明日の山鉾巡行ではくじ取らずでしんがりを務める。船の形をした勇壮な形の鉾はとても格好良い。

四条通の方はまだ歩行者天国が始まる時間帯でもないのに早くも大混雑だ。
これは夜になったらもっと混みそうだ。

蟷螂山のカマキリ

四条通を西へ行き、西洞院通に入ると、次の目当ての蟷螂山が見えてくる。

この山はカマキリのからくりで人気の山だ。屋根の上のカマキリ、確かにカワイイ。
そしてこの山ではカマキリがおみくじを運んでくれるカマキリみくじが大人気である。

やってみたかったのだが大行列で断念。やっていた人の動画だけ撮らせてもらうが、実に面白い。これはやってみたかったな。

まいまい京都のツアーに参加

さて宵山巡りは一旦中断して、烏丸通を横断して佛光寺近くの大行寺へ向かう。

今日はまいまい京都の「【祇園祭・大行寺】一夜限りの宵山接待、屛風祭の宴・非公開寺院を特別貸切」というツアーに参加することにしている。

【祇園祭・大行寺】一夜限りの宵山接待、屛風祭の宴・非公開寺院を特別貸切~宵山のそぞろ歩き、書院の特別拝観、お町内の激レア粽付き~

ツアーは滅多に参加しない自分であるが、普段は入れない大行寺を始め、普通でない宵山巡りができそうなツアーだったので、はじめて会員登録して申し込んでみた。大人気ツアーだったらしいが、ビギナーズラックかめでたく当選。ラッキー。

まずは洛央小学校脇に飾られている豊園泉正寺榊へ。山鉾と似たようでちょっと違った榊台であるが、明日の神輿渡御の際に先導をきって供奉するものだという。そんな榊があることすら知らず、大変勉強になる。明日の神輿渡御ではぜひ見てみたいところだ。
そして厄除けの粽を頂く。山鉾の粽とは一味違った粽を頂けるなんて贅沢だ。

続いて先ほども見た保昌山を再訪。日が暮れてきて提灯に灯がともり、幻想的な雰囲気になってきた。子供たちのかけ声がお祭りだなぁと感じる。

会所の2階にご神体が飾られているのね。

最後は大行寺に戻り、重要文化財阿弥陀如来や屏風を拝観しつつ、ワイン食堂のお食事を頂く。案内してもらった大行寺住職・英月さんの説法も素晴らしく、実に楽しいツアーでした。

大混雑の宵山で鉾巡り

21時頃ツアーが解散。宵山は大体22時頃までやっているので、四条通へ向かう。

夜もだいぶ更けてきたが、四条通烏丸通歩行者天国で大賑わい。大混雑ではあるが、これぞ祇園祭宵山と嬉しくなる。

時間も限られているので、目立つ鉾を中心に廻ってみようと思う。

まずは長刀鉾山鉾巡行では先頭を行き、生稚児を乗せる鉾として最も有名ともいえる鉾は、宵山でも大人気だった。

烏丸通を渡って見えてくるのは函谷鉾、そして山鉾の中でも一番重くて背も高く、装飾品が豪華で人気の高い月鉾四条通に並ぶ鉾はどれも大きくて素晴らしい。この伝統を1150年も続けてきた京都の人は本当にすごいな。

このエリアは一方通行でなかなか北上できないので、一旦西洞院通に入って再び蟷螂山のカマキリを見て、新町通に入る。

提灯のシンボルマークが逆さミッキーっぽくてキュートな放下鉾は、狭い新町通にそびえたつ背の高さが印象的。高さは山鉾の中で3番目らしいのだが、幅が8番目と細いのですらっとした様が格好良い。

ここで新町通名物、和食のお店 酒菜食房いちのモカツバーガーを食べる。

kyotopi.jp

祇園祭の季節の京都といえば鱧。ライトなテイストであるが、ボリュームがあって美味しかった。満足。

室町通に入って、唯一の唐破風屋根の鉾である菊水鉾を見たらちょうど22時。このあたりで宵山巡りは切り上げることにする。

初めての宵山を終えて

いやはや、ものすごい熱気の宵山は本当に楽しかった。京都の人たちは毎年この雰囲気を楽しめるなんて羨ましいし、ここ数年幾度となく京都に来ていたのに、なんでこの季節の京都に行かなかったのだろうと思ってしまう。もっと早く来ればよかった。
今回間にツアーを挟んだこともあり、鉾ですら全部見切れなかったので、来年はもっと早めに行ってじっくり見てみたいところだ。屏風祭をやっているところにも訪れたい。

ひとつ悔いが残るのは、22時過ぎに行われる日和神楽を見なかったこと。ツアーの中でも話題になっていたのだが、よく調べてなかったのと疲れたので見に行かなかった。ただ、あとで調べてみると明日の山鉾巡行の晴天を祈り、祇園囃子を奏でながら四条御旅所に向かう日和神楽は優美さと昔懐かしい雰囲気を味わえる行事として人気があり、また函谷鉾など、かつて山鉾巡行が行われていた松原通を通るそうで、伝統を大事にする京都人の心意気をこの目で見てみたかったと激しく後悔した。次回は体力を温存して日和神楽まで見たいと思う。

さて、いよいよ明日は17日、山鉾巡行の日です。

 

松葉屋旅館に宿泊 / 2023.07 祇園祭旅行(2)

今回宿泊したのは松葉屋旅館である。

松葉家旅館

祇園祭の特に前祭の期間はホテル代は高いのだが、3月に探したときに5500円という超格安な部屋を見つけたので速攻で予約した次第である。ただ今のメインの客層はインバウンドらしく、ネットで見る限り雰囲気は良さそうなものの日本人によるブログや口コミが少なくどんな旅館なのかが良くわからないままだった。さてどんなところだろうか。

外観・ロビー

松葉屋旅館は東本願寺の門前、ちょうど烏丸通が東に膨らんでいるあたりにある。元々は東本願寺門徒向けの旅館だったらしい。

京都駅の市営地下鉄の北出口から徒歩10分ほど、五条駅の南出口からは徒歩5分ちょいと交通の便は悪くはない。特に祇園祭の期間市バスが迂回運行で役に立たないので、地下鉄の駅から徒歩圏内、さらには四条烏丸から歩けなくもない、というのはポイントが高い。

元々は木造2階建ての旅館だったそうで、今も旅館風の佇まいであるが、建物自体は2008年に建て替えられた新しいものだ。2棟の役割分担がよくわからないが、手前側の建物にフロントがある。深夜は奥側の入口からルームキーで入る。

フロントはこじんまりとしているが、手前のフリースペースは広く、インスタ映えしそうな造りだった。インバウンド客には良いんじゃないかな。

奥にはラウンジがあり、フリードリンクなどはないがくつろぐことができる。朝はここが朝食会場になるようだ。なんかユースホステルの談話室みたいな感じで素朴な雰囲気が良いね。

また、食べてないけどかき氷が440円で売られたりしていた。なかなか良心的な値段でサービスが良い。

3畳のシングルルーム

今回予約したのは一番ランクが低いシングルルームである。

和室3畳シングル丨お部屋丨松葉家旅館

安い部屋なのにはからくりがあり、わずか3畳なのである。果たしてどんな部屋なのか。

フロントとは別の棟のエレベータを3階で降りて廊下を歩くと左側に扉が2つある。これが2部屋だけあるシングルルームである。

中に入ると、確かに畳の数は3つなのだけど、思ったより広いという印象だ。布団とテーブルなのでスペースを有効活用できている気がする。

またトイレや玄関スペースはもちろん別なので、専有スペースは5畳くらいはあったのかな。これだけあれば1人旅には十分だ。

テレビは小さいものが1つだけだったが、まあ今や部屋でテレビなどほとんど見ないのでこれでも十分。

布団と浴衣が備え付けられている部屋に泊まるのはものすごく久しぶりだけど、日本人はこの組み合わせが落ち着くね。

トイレもウォシュレット付きで清潔であるが、部屋の中には洗面所がないので、身支度はこのスペースでする必要がある。この部屋に女性が泊まることはあまりなさそうな気がするが、女性は大変かも。

部屋は下珠数屋町通に面していて、窓を開けると外が見えた。特筆すべき眺めではないけれど、外の景色が楽しめるのは有難い限りだ。

部屋の外の浴室

この部屋の一番の特徴、それは浴室がないことである。ではどうするかというと、部屋の外に2部屋共用の浴室がありそちらを使うことになる。

避難経路図にも、部屋の前に浴室が描いてある。

浴室は普通の家の浴室という感じで、こざっぱりとしていて綺麗だった。ただ、正直この造りでは湯船にお湯を張って使うのはなかなか厳しいな。夏だったのでシャワーだけ短時間で浴びたけど、所詮2部屋なので、もう1部屋にも泊ってそうな雰囲気だったがかち合うことは全くなかった。

ちなみに部屋には冷蔵庫もなく、シャワー室入口脇にあった冷蔵庫を使うっぽいが、案内されなかったので使わなかった。まあ、使ったところでチェックアウトの時に忘れそう…。

松葉屋旅館のまとめ

この季節に5500円で泊れるだけでもありがたいのに、交通の便も悪くないし、スタッフの方々も親切でとても良い旅館だった。自分もそうだけど京都では小ぎれいなホテルとかばっかり泊まっちゃうけど、こういう旅館もたまには良いね。インバウンドの人たちだけ楽しむのは勿体ないと思う。

ただ、強いて言えば朝食の開始が遅く7時半からなので食べなかったのと、あとは交通の便が良いと言っても祇園祭の場所から遠いのはやっぱり不便である。特に夏の京都は五条駅まで5分歩くだけでも汗だくになる。そして地下鉄に1駅乗るだけで220円もかかるし…。

せっかくなので山鉾巡行の朝6時過ぎに東本願寺を経由して京都駅まで行ったけど、朝6時だってのに太陽の日差しギラギラで暑かったですわ…。

今回は3月に探したので出遅れたけど、来年も前祭行くならもうちょっと近くて安いホテルがあればあたってみたいが、見つからなかったらまたここにお世話になるかもです。

 

サンライズ出雲・ソロ下段で姫路へ / 2023.07 祇園祭旅行(1)

7月16日~17日、前祭の宵山山鉾巡行、そして神幸祭にあわせて祇園祭の京都へ初めて行って来た。

行きは6月に新幹線が止まった時に買ったANAビジネスきっぷの残りで行こうと思い、伊丹空港の空港利用料がない分ちょっと安い神戸空港経由で、兵庫エリアの鉄道の乗りつぶしをしてから京都に向かおうと、16日羽田6:40発のNH411便を予約していた。

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が、神戸をうろちょろするなら、サンライズ出雲・瀬戸に乗って姫路まで行きたいなぁとふと思い立ち、でもお金がないので毎日e5489で15日発の一番安いソロの空席を検索していたら、3日前に無事ソロが空いたのでサンライズに切り替えることにした。

ということで、昨年8月以来、通算7度目のサンライズ利用となりました。ソロに乗るのは2015年以来8年ぶり。久々で楽しみだ。

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サンライズ出雲・瀬戸も今年で運行開始から25年。いつまで走るのかわからないが、まだシングルやソロであれば直前キャンセルがそこそこ出るので、乗れるうちに乗らないとである。

ちなみにANAビジネスきっぷは1年間有効なのでキャンセル。まあどっかで使うでしょう。

サンライズ出雲のソロ下段に乗車

7月15日(土)。家で夕食を食べてシャワーを浴びてから出発。土曜だったのでシャワー券争奪戦に参加しなくて済むのはありがたいが、今年の夏は夜でも暑く、東京駅に着くまでに軽く汗をかいてしまう。やれやれ…。

このサンライズ出雲・瀬戸の行先表示、何度見てもわくわくしますね…。

サンライズ出雲・瀬戸は既に東京駅9番線に入線していた。何度見ても格好良いな。特に瀬戸の車両は検査明け直後だったこともあり25年も経ったとは思えないくらい綺麗だった。

さて、ソロの部屋のある10号車の狭い通路を通り、向かった部屋はこちら。

今回はソロの下段である。8年前に乗ったのは上段なので下段は初体験である。

一般的にソロは2階で景色の良い上段が人気で、下段は特に足元の幅が55センチと狭く、前回のシングルデラックスとは真逆な、一番居住性が悪い最下層の部屋とされている。が、入ってみると窓も広々としているし、一人だったらベッドの幅も十分だし、全然狭さを感じない。何よりこの秘密基地感が最高である。ホーム側の部屋なのでじろじろ中を見られてしまうけど…。

そして一番気に入ったのが入口。階段となっている上段と違って、下段はこの場所でちゃんと立てるのである。なので着替えとか難なくできたし、部屋に入るのも容易。下段は荷物置き場こそないが、小さなバッグならこのスペースに置くこともできるし、上段より下段のほうが実は良いのではないかと感じました。

ただ、今回取れた部屋はラウンジ側の端っこで、ラウンジで談笑する声やラウンジに向かう扉の開閉する音が部屋に入り込み、結構うるさかった。モーター音もそこそこするし、台車の近くなのでそこそこ揺れるので、このあたりが気になる人には不向きである。というか、モーター音や揺れなど全く気にならないはずの自分ですら、悩まされることとなった。

なかなか寝れずに姫路へ

定刻21:50に東京駅をゆっくりと出発。東京の夜景が窓外に輝く様は本当に旅情感満点である。サンライズ出雲・瀬戸だけの特権だ。

翌朝の姫路着は5:25と早いので、とっとと寝ないとであるが、なんとなく熱海まで起きてしまった。どうしても会社の境界駅である熱海までは起きてしまうのよね。

熱海で元東急8000系伊豆急車を見届け、さて寝るかと横になった。

…が、今回何故か全然寝れなかった。ずっと唸るモーター音と、高速運転する横揺れが気になって全然眠れず、うとうとこそしたものの一睡もできなかったに等しかった。シングルデラックスやシングルの2階、そしてノビノビ座席2階とかだとこんなことはなかったので、今回下段だったからだと思うが、電車の中で寝るなど朝飯前なはずの自分がこんなのでは、ソロで寝付けない人は結構いるのかも。

結局大阪過ぎたあたりでも寝られず、住吉を過ぎたあたりでもう寝るのを諦めました…。

夏場なので日の出は早く、明石海峡大橋を通る頃にはすっかり明るくなっていた。この朝の清々しい空気感が夜行列車の醍醐味だけど、もうちょっと寝てたかったな…。

サンライズ出雲・瀬戸は数分レベルの遅れは日常茶飯事であり、特にこの日の上りは鹿と衝突したとかで1時間以上遅れていたが、下りは珍しく全くの定時運転で、5:25定刻に姫路に到着。

10人くらいは降りただろうか。もうちょっと乗ってたかったが、サンライズ出雲・瀬戸との旅もこれでおしまいである。

1分停車の後、5:26に姫路駅を出発。また乗りたいな。

サンライズ出雲・ソロ下段のまとめ

部屋はすごく快適で、とても楽しかったが、とにかく寝れなかったのが辛かった。ソロ下段にするならできるだけ車両の真ん中の席を選びたいところだが、e5489だと部屋を選べないので、昼に寝ないとか、歩き回るとか、体を酷使してとっとと寝れる準備をした方が良いのかも。今回土曜日1日家でのんびりしてしまったのは失敗だった。

でも特徴のないシングルに乗るくらいなら、1000円安いソロの方が自分は好きだな。また次乗る時もソロに乗るかもです。

この後は兵庫の鉄道を乗りつぶししながら京都に向かいましょうか。