たまの日記

最近は弾丸旅行ばかりです。

羽田空港国際線臨時ANAラウンジ~NH851便でグルテンフリー特別機内食を体験 / 2023.05 台湾旅行(2)

台湾旅行、いよいよ出発です。

羽田空港でFace Expressを体験

行きのNH851便は9:50発なので、コロナ前であれば8時半にでも行けば十分であるが、ここ最近羽田空港の要員不足で保安検査が大混雑と聞いていたので、少し早く8時過ぎに羽田空港に着いた(ま、これでも十分遅いのですが…)

羽田空港第3ターミナルの出発ロビーに来たのは2019年4月以来4年ぶりだ。

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羽田3タミはコロナ禍期間中来たことはなかったが、ほとんど誰もいなかった成田は見たことがあり、あの燦燦たる頃を思うと実に感慨深い。

さて、コロナ禍の間に空港業務のDX化は進んでいて、Face Expressなる、搭乗までの手続きを顔認証でパスできるシステムが導入されていて、これを使うと保安検査場までの大行列をショートカットできるとのこと。

www.ana.co.jp

幸い自分が乗るNH851便は対象となっているので早速使ってみることにした。
(なお正確には保安検査場前はANAないしJALであれば対象外の便であっても使えるそうだ)

この機械でパスポートと搭乗券を読み取り写真を撮ると、保安検査場や搭乗ゲート前でパスポートと搭乗券を見せる必要がなくなる。

で、保安検査場前のFace Express専用レーンからショートカットして保安検査を受けられるという仕組みになっている。

が、さすがにGW期間に大混雑だとまずいと要員強化を図ったのか、今日は5月2日でまだ平日だったからなのか、通常の保安検査レーンも行列はほとんどなかった。

となると、結局保安検査の先の出国審査ではパスポートを再度出して顔認証をしないといけないので、Face Expressの意味も大してなくなるような…。同じ顔認証なんだからワンストップでできれば良いのに、これじゃ行列がなくなったら廃れる気がするなぁ。

というか、大して行列しないなら次回からコロナ前のように1時間前ギリギリで良さそうだ(苦笑)

出国審査も混雑なく抜けると、制限エリアはすごい人だった。世の中こんなに動いているとは知らなかった。自粛とは何だったのか…。

羽田空港国際線臨時ANAラウンジ

時間があるのでANAラウンジへ行くことにする。

ANAラウンジは以前は110番、114番ゲート付近の2か所あったが、ANAの国際線が2タミに移転することになってたので114番ゲート付近のANAラウンジはクローズとなってしまっていた。

が、ここ最近の需要回復で1か所だけでは賄えなくなり、以前SKY LOUNGE ANNEXというクレジットカードラウンジがあった場所を急遽この3月26日から臨時のANAラウンジとして使うようになった。

ANA、羽田3タミにANAラウンジ臨時開業 3/26から114番付近

今回はそちらを利用してみることにする。

臨時ANAラウンジは以前ANAラウンジがあった場所の奥にある。

↑2019年4月29日

↑2023年5月2日

ちなみにそのANAラウンジのあった場所はサクララウンジになっていた。なのでANAラウンジとして復活できなかったわけだ。ここのANAラウンジはいつ行っても空いていて自分は好きだったのだけどね。

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2020年の羽田再拡張を見越して2タミに設備移転を図っておきながら、未だ2タミが再オープンできてないANAは不運とも、やりたい放題やってきた因果応報だろうとも言える。

ただ一つ言えるのは、サクララウンジから漂うJALカレーの匂いはANAユーザーに対する食テロだよなと(苦笑)

臨時ANAラウンジとして使われている旧SKY LOUNGE ANNEXはクレジットカードラウンジとしては破格の設備と広さだった場所なので、航空会社ラウンジとしても十分ではあるのだが、とにかく混んでいた。早いところANAは2タミを再オープンさせないとダメだね。

航空会社ラウンジとして最も重要な食事も、さすがにヌードルバーこそなかったがホットミールもいくつか揃っていてまあまあの内容だった。

またこの臨時ラウンジ限定で寿司の提供をしていた。さすがANAも混雑の平準化には食事のメニューが大事というのはわかっているようだ。現に自分もこの寿司があったからこっち来てるわけだし(苦笑)

そんなわけで寿司とカレー、あとパンなどで朝食とする。ただカレーは…以下ry

バス利用のNH851便

NH851便は134番ゲートからの出発である。

134番はつまりはバスゲートである。今まで到着時バスというのは何度かあったけど、出発がバスというのは初めてだ。今日は次の予定があるので定刻出発してほしいのだが、バスだと厳しいな…。

本来このゲートでも顔認証でパスできるはずなのだが、どうやらバスゲートはFace Express未対応なようで、結局ここでパスポートと搭乗券を出す羽目に。一体Face Expressの意味って…。

というか、ANAも3便しか対応しないなら、NH851便をバスゲートにしないように工夫すべきなんじゃないのかなぁ。FlightRader24見てるとNH851便ほとんどバスゲート出発なので、実質使えないなら利用対象便などと宣伝すべきではないのでは。あと、一番意味不明だったのは地上係員が使えなくてすみませんと言わないどころか、Face Expressを全く把握してなさそうだったこと。相変わらずANAの地上係員はレベルが低い…。

バスに乗ってNH851便に搭乗。今日の機材はB787-8・JA802A号機。いわゆる激狭787であるが、ここ3年程国内線ではプレミアムクラスが多い乗り得機材の78Mと言われていた。立場変われば…だよね。

エコノミーは横9列、しかもシートピッチ79センチの奴隷船仕様であったが、幸い前日のオンラインチェックインでバルク席を確保できたので楽々旅になりそうだ。

が、予想していたが出発時刻になっても乗客が揃わない…結局、出発したのは定刻よりも34分も遅れた10:24であった。10分15分は覚悟してたが、34分とはまいったな。てか、間に合わなかった乗客なんか置いてけよなぁ。

滑走路が延々離れたD滑走路だったので、離陸は10:47になっていた。

ビジネスクラスは空席が多かったようだが、エコノミーはほぼ満席。台湾渡航者も戻ってきているようで喜ばしい。

グルテンフリー特別機内食

国際線の楽しみといえば機内食!なのであるが、台湾のような行った先で食べることが目的のような場所で、しかもラウンジで食事までしてしまうと、機内食でおなかいっぱいになってしまうのが悩ましい。ただ機内食をパスするなんてできないので良い方法はないものかと思っていたところ、特別機内食を頼むというテクがあることを知った。

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特にANAはコロナ禍の間に特別機内食のグレードアップを図っていたみたいで、ファーストクラスやビジネスクラスの料理を監修している「THE CONNOISSEURS」メンバーの有名シェフとコラボレーションした機内食を提供している。ここであっさりとした食事をとれば現地に着くまでにおなかすくだろうという算段だ。

いろいろとメニューを見て悩んでみた結果、今回はグルテンフリー機内食を事前予約で頼んでみた。

搭乗すると、特別機内食の確認をしたうえで座席に識別シールを貼られる。

そして水平飛行になった後、一番最初に機内食が提供される。待ち時間がないのはありがたい話だ。

■アペタイザー
・ボイル海老 カリフラワーと豆腐のムース
・蛸と野菜のセビーチェ
■メイン
・チキンのクリーム煮 キャロットバターライス添え

米粉パン 
・フルーツ盛り合わせ

食べてみた感想としては、普通に美味しかったです。特にメインはザ・機内食といった味つけで3年半ぶりの機内食を懐かしみながら頂けた。米粉パンは最初はなんか重い食感だなと思ってたのだが、食べてみるうちに慣れていて美味しく感じるようになった。

ただ、グルテンフリーなだけでカロリー的には普通の機内食と大差ないボリュームだったので、当初目的が達成されたかと言うとちょっと怪しい(苦笑)その点ではカロリーが更に少ない減塩メニューが良かったのかも。

ちなみにこのコラボメニューはビジネスクラスも皿や盛り付けが異なるだけでメニューは全く同じ。なのでビジネスクラス機内食を食べてるようでお買い得な気分になる。エコノミーの通常機内食では絶滅したメニューの紙も小さいながら残っているのもポイントが高い。

一点留意事項があるとすると、あくまで健康に配慮したメニューなので、デザートやおつまみの提供に制限がかかるそうだ。確かに通常ならあるはずのおかきがこのメニューにはなかった。まあおかきならどうでも良いのだが、ハーゲンダッツもかなりの確率で提供されないっぽい。これは死活問題だ(苦笑)。ANA台北や香港まではハーゲンダッツはないので気軽に頼めるが、JALだと上海とかでもハーゲンダッツが出るので、特別機内食を頼むシーンはないかもね。

定刻より12分遅れで台北松山空港

定刻よりだいぶ遅れたNH851便であるが、向かい風が強くなかったのか、3時間かからずに台北に着くようだ。

台北松山空港には定刻12:25よりも12分遅れの12:37に到着。遅くとも13時にはMRTに乗っていたかったのだが、間に合いそうだ。

空港の後ろには圓山大飯店が見える。ああ、台湾に帰って来たよ…。

ビジネスクラスの客を早足で追い抜くと、入国審査ブースにはまだ検査官がいなかった(苦笑)

一番で通り抜け、預け荷物などないので税関もさくっと通過し、10分後の12:47には台北松山空港を出ることができた。コロナ前と全く変わらない動きができるのはありがたい話だ。

ただ今日の台北は最高気温30度とのこと。日本もずっと暖かかったけど、さすがに30度とは。暑いっ!

さて、悠遊カードにチャージしてMRTで移動するとしましょうか。

 

3年半ぶりの海外は台湾へ / 2023.05 台湾旅行(1)

コロナ禍の水際対策もようやく終わりが見えてきた2023年ゴールデンウィーク、自分も久々に海外に出かけてきました!

海外に行くのは2019年12月の上海・蘇州以来なので3年半ぶり。もう2度と海外に行けないのかと思ったくらい長かった…。

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久々の海外の行先は台湾

もともと、5類移行が2023年GW後ということだったので2023年夏休みにはどっか海外へ行こうと思っていたのだが、2023年に入り旅行ブログやSNS界隈でも海外に行き始める人を続々と見かけるようになると自分もどこかへ行きたくなり(苦笑)、夏休みまで待てずGWにどっかへ行こうと思いだした。

ただネックなのは円安、そして燃油サーチャージの高騰。ピーク時なので特典航空券を使いたいところ、一時よりはやや落ち着いたものの、例えばヨーロッパへ行こうものなら10万近くサーチャージを払わねばならず、特典航空券の旨味が全くなくなってしまう。

なのでまず考えたのは燃油サーチャージを取らないシンガポール航空を使って出かけることであったが、ANAのサイトではNH便が飛んでる場所にはなかなかSQ便を特典航空券の候補便に出してこない。いろいろ工夫したのだが満足の行くプランが出ず断念した。

となると燃油サーチャージが安い韓国あるいは東アジアが良いだろうと思い、韓国は興味がないので香港と台湾にANA特典航空券の空席待ちを適当に申し込んでみた。

すると、香港はあっさり落ちてきたのだが、あっさり過ぎて4月のサーチャージ値下げ前だったので悩んだ末一旦スルー。4月になって台湾が落ちてきたので、台湾に行くことにした。

何分3年半ぶりの海外。何かあった時の対応などを考えると台湾は安心感があり、海外旅行のリハビリにはもってこいである。台湾は気づけば2018年12月以来4年半もご無沙汰であり、楽しみだ。

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今回の旅程は以下の通り。

5/2 NH851 HND 9:50→TSA12:25
5/3 NH854 TSA16:50→HND20:50

5/2なら休めるだろうと思い1日早い出発として、一人旅なので1泊の弾丸旅にした。とはいえ近い台湾なので1泊でも十分だ。

ピークシーズンなのでエコノミーでも23000マイルかかったが、JALだといつでも取れる代わりに往復で50000マイルくらいかかってしまう。JALの特典航空券に必要なマイル数のインフレ度合いははっきり言って酷すぎ、台湾に制度改定前の往復20000マイルで行ける日程など週末旅行ではまず見かけなくなった。ここ数年JAL派だったけど、国内線の特典航空券も同じ仕組みになっちゃったし、正直もうJALでマイルを貯める意義はなくなっちゃったなと思う。

台湾では初訪問の新竹へ

さて、台湾は4年半ぶりとはいえ8度目なので、今回は台北以外の場所に行ってみたくなった。

最初は古都台南に行こうかと思ったのだが、さすがに台北から台南は台湾新幹線使っても乗り継ぎ込みで2時間以上かかり、行って行けなくはないがだいぶ慌ただしくなりそうだった。となるともっと近い台中にしようかと思ったのだが、ガイドブックを見たが台中はあんまりそそらなかった。観光スポットが台中の駅から遠いのも弾丸旅にはネックである。

そこでもうちょっと近いところに面白いところはないかなと思ったところ、新竹に目が留まった。

新竹は台北から80キロほど離れた街で、台湾のシリコンバレーとも呼ばれるIT都市、あとビーフンで有名、くらいは自分も知ってたのだが、調べてみると日本統治時代の建物が多く残り、観光的にもなかなか面白い街のようだった。台北から1時間ちょいと近く、また主要なスポットが全部駅から徒歩圏内というのも弾丸旅には持ってこいである。

そこで1日目は台北から新竹に直行して新竹観光、2日目は台北でまだ行ったことのない場所観光というスケジュールができあがった。

そんなわけで久々の海外旅のスタートです。

 

京おどりと都をどりをダブル観劇 / 2023.03-04 京都桜ワーケーション(7・終)

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の続き。午後は春のをどりの観劇です。

京おどり in 春秋座

西本願寺を後に佛光寺近くの洋食ますやで食事を取り、佛光寺の桜を眺めつつ、四条高倉から市バス3系統に乗って上終町・瓜生山学園京都芸術大学前(長い…)へ。

春のをどりの一つ、京おどりは、宮川町歌舞練場が建て替え中のため、今年は春秋座での実施となっている。

京おどり|【公式】京都 宮川町

昨年は花見の時間を優先して見送ったのだが、今年は1泊ということもあり、是非にと思ってやってきた。春秋座は正直遠いのがネックだけど…。

そんな遠い春秋座に来るのは初めてだけど、まだ新しく十分すぎるほど立派な設備で快適な観劇ができそうだ。

今回、席が前方か後方しか空いてなくて、思い切って最前列にしてみた。最前列に座ったのは初めてで、座った時にはこりゃ近すぎて失敗したかなと思ったのだが、緞帳が上がると、舞妓さん芸妓さんの息遣いが聞こえてくるかのようなほど姿が近い!これは良い席を取れたなと思いました。

京おどりは芸妓さんの大人な雰囲気の踊りが中心で、昨年見た都をどりとはまた一味違った玄人的な演出がこれはこれで良い。

そして一番の見どころ、フィナーレの宮川音頭へ。出演者が揃ってテンポ良く舞う総踊りの迫力が素晴らしく中毒性が高い。中でも観客と演者が一体となって歌い上げる五番で一番前の舞妓さんのだらり帯をぶつかるがごとくくるっと廻る様が実に美しい。ここは舞妓さんのオンステージだね。

小一時間の舞踊であったが、大満足のひとときでした。昨年見なかったのが勿体なかったな。

祇園甲部に戻ってきた都をどり

春秋座を後に、バスを乗り継いで祇園へ。さすが祇園は観光客だらけだ。そして街には都をどりの提灯が並び、華やか。

都をどりは昨年見たので、今年は京おどりだけでも良いかなと思ったのだが、今年は6年にも渡る耐震工事がようやく完了し、久しぶりに祇園甲部歌舞練場での開催となる。

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となれば、見に行くしかないと思い夕方の公演をハシゴすることにした。

建仁寺へ行く際によく目の前を通ったり、弥栄会館のギオンコーナーを見に行ったことはあるが、祇園甲部歌舞練場に来るのは初めて。唐破風がほんと立派だ。

そのギオンコーナーは、弥栄会館のホテルへの建て替えに伴い、隣接して新設した小劇場に移転した。こちらがその入口のようだ。コロナ禍でずっと休止してたギオンコーナーもようやく再開されたようだけど、2018年に見に行った時から値段はほぼ倍に、また撮影禁止になってしまったようで、ちょっと魅力が落ちたかな。ほぼ外国人向けなので、円安の今、値段は倍になってもしょうがないのかもだけど、日本人にとっても面白かったし、撮影可能だったのはすごい魅力だったのにね。

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さて、歌舞練場に入りますか。

中は昔ながらの落ち着いた雰囲気。そしてほどよい大きさなのも良い。見えないところでは耐震工事などをしつつも、ほとんど変わりない見た目を保つ技術はすごい。

1階のチケットが取れなかったので、2階の2等席にしたのだが、会場がそれほど広くないので2等でも十分すぎるくらい良く見えた。ただ、周りは当日券を買ったであろう外国人ばっかり。まるでギオンコーナーかよ、というくらいで、なのでなんとなくざわざわしてたのが残念だった。

今年の「新華舞台祇園繁栄」と題した京都の四季折々の風景や慶事を取り上げた演目は例年になくわかりやすい。都をどりを代表する、第一景の置歌で舞台がぱっと明るくなり、左右の花道から舞妓さん芸妓さんが出てくる華やかな雰囲気など、京都初心者を始めとして万人受けする感じがする。やはり都をどりを見ないと京都の春は来ない、別格だよな、と思う。

ただ、京おどりの大人な雰囲気や脳内でループ再生するほどの宮川音頭の美しさもまた魅力的であり、それぞれの特色は甲乙全く付け難く、これは来年も両方見ないとダメだ、というか、まだ見たことのない上七軒先斗町祇園東の各をどりも見に行かないとダメだ、と思いました…。

なので、実は来月関係者のお誘いを受けましたこともあり、先斗町へ行って鴨川をどり見に行きます…苦笑

京都桜ワーケーションを終えて

113系117系の引退と重なり、最初考えてた計画よりは花見の予定が減ってしまったのだが、昨年見に行けなかったインクラインも行けたし、満足なワーケーションでした。ただ、あんなに桜が早く咲くとは思わなかったな。来年も行きたいけど、いつ行けば良いのかが悩ましい限りだ。

しかしびっくりしたのは、ここ数か月で京都はこんなに外国人ばかりの街に戻ったのかということ。あのコロナ禍で誰もいない頃に比べると、人が多いのは喜ばしいのだけど、バスは混むし値段は高騰するしで、あのコロナ禍の観光地を独り占めしていた頃が懐かしかったりする。

ただ、困るのがホテル代の高騰だ。今はまだ旅行支援もあるし、始まる前の激安だった頃の予約があるからいいけど、これがなくなった時にはマジで京都のホテルは外国人に占拠され、もう泊まりがけで来るのは難しくなるのではないか、という気がしている。

まあ京都なら日帰りでも来れるから良いけれど、貧乏になった日本は寂しいなぁ…。

 

角屋もてなしの文化美術館~飛雲閣特別公開 / 2023.03-04 京都桜ワーケーション(6)

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117系を見送り京都駅を後にして、ここからは初訪問の島原へ向かいます。

花街の雰囲気が残る島原の街並み

島原は京都駅の北西方向にあるかつて花街で栄えたエリアである。

明治以降は立地の悪さから廃れ、今は入口の島原大門、今でも唯一現役のお茶屋である輪違屋、そして今から向かう角屋もてなしの文化美術館程度しか往時の建物は残っておらず、島原大門を通っても普通の住宅地なのであるが、通りの雰囲気はなんとなく往時の花街の雰囲気が残っているような気がする。

輪違屋は通常は非公開で見学は外観のみであるが、華やかな歴史の息遣いを今に伝える重厚な建物はそれだけで重みを感じ、一見の価値がある。

角屋もてなしの文化美術館

現在建物内部を見学できる角屋もてなしの文化美術館へ。

公益財団法人 角屋保存会(島原角屋 公式サイト)

ここは島原で唯一残る揚屋で、国の重要文化財にも指定されている。

コロナ禍で見学は従来から予約制だった2階に加え1階も予約制になってしまったので、数日前に電話して10:15の回を予約しておいたのだが、なんとこの回の見学者は自分だけだという。今日も京都駅界隈は観光客でごった返してたのに、こういう所には人が来ないのかしら…。

2階の見学者は何故か先に2階の座敷を見てから1階の座敷を順路と逆に案内されたのだが、このブログでは1階の正面から紹介することにしたい。

正面玄関と、その奥にある厨房、帳場。厨房や帳場は正面からは見えないように工夫されている。

今も祇園など現役の花街のお茶屋は料理は仕出しであるが、揚屋はここで料理を作っていたそうだ。その規模の大きさに当時の雰囲気を感じるところだ。

玄関の壁の色は華やかな紅色。祇園の一力茶屋もこの色だよね。

中庭と、奥座敷の前に広がる臥龍松の庭。揚屋は1階にこのような庭園があり、昼間は文化人が集まるサロンのような場だったそうな。江戸の吉原はこのような揚屋は早々に廃れ、単なる遊郭の街となった、島原とは違うのだと案内の人が強調されていたが、確かにそうだよね。

1階の表座敷、天井が網代組となっている網代の間、奥座敷の松の間を見学。ここで遊宴のみならず句会なども開かれたのだという。特に網代の間は往年の華やかな雰囲気が色濃く残る。

ところで松の間は新選組初代筆頭局長芹沢鴨が暗殺前に宴会を開いた場所だそうで、また新選組の刀傷が残る場所として、新選組ファンにも知られる場だそうだ。幕末の歴史に全く疎い自分にははぁとしか言いようがないのだが。

ただ案内を聞く限りは、刀を預けることなく部屋にあがって柱に傷を作るわ、ろくに金を払わず出禁措置を食らうわ、全く迷惑な存在だっただけなんじゃという気がしましたけど…。

さて、ここまでも十分見どころが多い角屋ではあるのだが、2階にあげて宴会を愉しむから揚屋と呼ばれたのであることから、真の見どころは2階にある。

あいにく2階は写真撮影ができないのだが、緞子の間、翠簾の間をはじめとする贅を尽くした部屋は1階とは全く趣が異なる。中でも一番印象に残ったのは青貝の間。壁や建具のいたるところに青貝をちりばめるとともに、明かり窓などどことなく異国情緒漂う重厚な雰囲気の部屋は、京都の華やかな花街の空気を今に伝える大変貴重な存在で目を見張るばかりであった。

2階の部屋はどこも真っ黒くすすけていたのだが、それは夜に焚いた蠟燭の煤のせいだという。これだけ真っ黒になるということは、さぞや往時の夜は華やかだったのだろうな。当時の賑やかな様子が思い浮かぶ。

実際には2階を先に案内されたので、2階を見てしまうと1階がちゃちく見えてしまうくらい素晴らしかった。ここは2階まで見ると合計で1800円もかかるのだが、1800円払うだけの価値は十分にある。1000円払って1階を見るだけじゃもったいないと思う。

予約もいちいち電話でしなければならず面倒くさいが、非常に満足のいく滞在でした。

飛雲閣特別公開

角屋もてなしの文化美術館を後に、東へ向かうと西本願寺である。

今年は親鸞生誕850年ということで、ちょうど3月末から5月末にかけて慶讃法要が行われている。

親鸞聖人御誕生850年立教開宗800年慶讃法要|浄土真宗本願寺派(西本願寺)

今日もその日であって全国から集まった団体の信者さんで賑わっていた。

といっても自分は特段信者ではないのですが、なぜここに来たかと言うと、慶讃法要にあわせて国宝飛雲閣の特別公開をやっていたからである。

www.hongwanji.kyoto

金閣寺銀閣寺とあわせて京の三閣と言われ、聚楽第の遺構とも言われる飛雲閣は、普段は非公開で壁越しに3階の楼閣だけ覗くことしかできない。時々ツアーなどで入る機会はなくはないのだが、今回の法要は期間も長く比較的に自由に中に入れるようで、実に貴重なタイミングなのである。法要と今回の旅の日程が重なったのはラッキーだ。

ということで法要には目もくれず(すみません)飛雲閣へ…。

おお、扉が開いてますよ!!

いやぁ、良く晴れた空をバックにした優美な形の飛雲閣を、この目で見れて満足です。もっと混んでるかと思ったけどそんなに人も多くなく、ちょっと待てばこんな感じの写真が撮れるのも良い。今日は外観だけだけど、GW中は中で茶席もあるそうだ。今回は行けないけど、機会があれば中にはいりたいものだ。

また同じく国宝の書院も公開されている。

www.hongwanji.kyoto

こちらは写真撮影ができず、それが残念な限りだが、むちゃくちゃ広大な対面所と落ち着いた雰囲気の白書院、そしてスケールの大きい南北能舞台の壮観な姿など、どれも非常に見ごたえがある。いやはや、この期間に京都これたのは実にラッキーだった。

午後は昨年に引き続き春のをどり見学です。

 

早朝の蹴上インクライン~南禅寺の桜巡り / 2023.03-04 京都桜ワーケーション(5)

翌4月1日。この日最初の花見は蹴上インクラインからスタートである。

蹴上インクラインは京都でも有名な桜の名所である。昨年も候補にしていたのだが時間が足りなくて行けず、今年は是非ともと思っていた。

ただネックなのは人混み。日中行くとインクラインの線路が見えないくらい人がいるようなので、朝早起きして行くことにした。

地下鉄の始発でインクラインの桜を堪能

朝5時に起きて、京都市役所前5:30発の地下鉄東西線始発電車に乗るべく5時20分にホテルを出る。タッセルイン京都 河原町二条は東西線の駅に近く始発でインクラインを見に行くには持ってこいであった。

人通りもまばらな河原町二条の交差点。4月1日の日の出は5:44とのことであったが、東山の空は既に明けかかっていた。

地下鉄に乗って3駅。蹴上駅で降りてさっそくインクラインに向かいます。が…。

まだ朝5:45だというのに既にこんなに人が…地下鉄の始発で行っても人は沢山いるというのは知ってたけど、みんなカメラを掲げて人が空くのを待ってるようで、この界隈だけ空気が違ってた。

プロ仕様のカメラの放列の隙間から疎水の上流の方角に向かって写真を撮る。うーん、もうこの時間だと無人の写真を撮るのは困難っぽいけど、まあ人の少ない写真は撮ることができた。しかし綺麗だなぁ。これは名所ですわ。

続いて反対側へ。こちらからは京都市街が一望できるので、自分としてはこちらの景色の方が見てみたかった。

もう地下鉄から来る人がどんどん入り込んでいて人を避けるのは困難な状況であったけど、そうそうこの景色が見たかったのよね。朝の穏やかな空気と、満開の桜並木、ホント絶景だなぁ…。

ただ、このインクラインの桜は見頃はとうに過ぎていて、写真をアップにすると花の中心部が真っ赤になっているのがよくわかる。1週間遅かったなという感じだけど、さすがに京都が3月下旬に満開になるなんて思いもよらなかった。ホント、花見旅は難しい。

それでも、一度見てみたかった景色を見れて満足です。誰もいない景色とまではいかなかったけど、SNSで見る日中のインクラインの写真を見ると、この位の人混みは人混みのうちに入らないようなものだしね。

疎水分線から南禅寺

まだ時刻は6時。これ以上粘っても人がいなくなることはないので、せっかくなので疎水分線から南禅寺に向かった。

水の音が響き渡る疎水分線の側を歩き水路閣へ。ここ水路閣は未だ現役であることがこの疎水分線を歩くとよくわかる。

紅葉の名所南禅寺であるが、本数こそそれほど多くはないが、姿の良い桜が植えられていて建物との絡みが素晴らしい。インクラインと違って、こちらは人もまばらで、朝の広い境内を独り占めする。贅沢なひと時だ。

ただ、ここも見頃はとうに過ぎてた感じでちょっと残念だった。うーん、ホント今年の桜は早すぎですよ…。

ねじりまんぽとインクラインの桜を絡めて1枚。京都らしい写真が撮れました。

蹴上駅から地下鉄に乗り、6時半過ぎにはホテルへ。良い朝の散策となりました。

 

祇園白川の桜~東寺夜桜ライトアップ / 2023.03-04 京都桜ワーケーション(4)

さて、今回のワーケーションのメインイベントである花見旅です。

まずは3月31日、金曜日の記録から。

祇園白川のソメイヨシノ

午前使っていたコワークスペースからタッセルイン京都 河原町二条へ移動する途中、昨年も立ち寄った祇園白川の桜を見に行った。

いやはや、月並みな場所だけど、やっぱり綺麗だね~。京都らしい雰囲気も素敵です。昨年は曇り空だったけど今年はスカっと晴れて、尚更桜が映えて綺麗でした。

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ただ、まだ3月だというのに、ちょっとピークを過ぎた感じだったのがびっくり。今年の桜は咲くのが本当に早すぎる。

そしてびっくりしたのは外国人の多さ。いつの間にこんなに京都は外国人だらけになってしまったのか…。

「食堂・弁当・酒 エソラ」のおばんざい定食

この日の昼食は麩屋町二条の「食堂・弁当・酒 エソラ」へ。

tabelog.com

以前は別の場所で営業していたそうだが、数年前にこちらのマンションの1階にオープンしたそうだ。カウンターもあってビジネス客も普通に食事をとっていて、自分のような一人客でも気軽に食事をとることができる。今回宿泊するタッセルイン京都 河原町二条からも近いのでぜひにと思ってやってきた。

ここでなんといっても食べたいのは「おばんざい定食」(980円)だ。早速注文。

メインディッシュが9皿にものぼるおばんざいというインパクトのある定食だ。がっつり量を食べる感じではもちろんないが、一つ一つが丁寧に作られたおばんざいはバリエーション豊かでリーズナブル。美味しくいただきました。

東寺夜桜ライトアップ

仕事を終え、113系117系に惜別乗車した後、京都駅八条口から徒歩で東寺へ向かった。

toji.or.jp

世界遺産東寺は京都観光では欠かせない場所であるが、自分は修学旅行時に行った後は、2017年に朝散歩で訪れた程度で、京都駅から近そうで遠いこともあり縁遠い存在であった。

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今回、ちょうど夜桜ライトアップをやっているので、行ってみようと思った次第である。

慶賀門で流れ作業のごとく1000円払って中に入る。えーとこれ何のお金だっけと思わなくはないが…。

さすが人気観光スポットだけあって人が多かったが、境内は広いので混雑感はあまり感じない。

さて、庭園の桜です。

東寺のシンボルともいえるしだれ桜の「不二桜」。まさに今が満開。背後の五重塔と良い対比になって、素晴らしい景色を形作っている。これは見事だ。

五重塔と桜。これほどマッチした被写体があるだろうか。やはり東寺の五重塔は別格だよなぁ。こりゃ1000円払うだけの価値はありますわ。

最初はライトアップした桜見ても桜の美しさなんか飛んでしまうのではと思っていたのだが、五重塔や夜空が良い引き立て役となって、ますます桜の美しさを増していたように感じた。アップの写真の美しさといったら!本当に素晴らしかった。日本人で良かったなぁ。

恐らく修学旅行以来のはずの講堂や金堂の国宝たちも久々に見ることができ、大満足の東寺訪問でした。ここも月並みのスポットであるが、月並みだけの魅力はあると思う。

さて、翌日も花見旅です。

 

タッセルイン京都 河原町二条に宿泊 / 2023.03-04 京都桜ワーケーション(3)

今回宿泊したのはタッセルイン京都 河原町二条である。

tasselhotel.jp

最近京都宿泊といえばベッセルホテルカンパーナ京都五条をずっと定宿にしてきたのだが、旅行需要が戻るにつれて宿泊費用が高騰し、それどころか週末のシングルルームなど全然空室が出なくなってきてしまっていた。なので、今回は別ホテルに宿泊です。

予約したのは旅行支援が始まる前の9月で、5000円ちょいだったのだが、直前になるとこのランクのホテルでも10000円以上するようになっていた。こうなると、旅行支援狙いよりもいかにとっとと予約するかが重要になってくる気がするね。

なので今回ワーケーション利用ですが旅行支援カテゴリではありません。

外観・ロビー

タッセルイン京都 河原町二条は京都市役所駅の近くにある。繁華街からはやや離れているが三条駅にも徒歩圏だし交通の便は悪くはない。以前泊ったホテルリソルトリニティ京都に近いが、あそこよりも地下鉄の改札口は近いので便利だ。

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河原町通から脇に入った路地沿いにあるのでものすごく静かな立地である。

5階建てのこじんまりしたホテルで、2021年オープンとまだ新しい。ただ見た目は別に京町家っぽさもあんまりないし、どういうところを狙ってるのかが良くわからない感じがする。事実、ブログや口コミとかを見てもあまり情報がないホテルである。

昼過ぎにフロントでチェックインし、部屋に入れる15時までの間、反対側のワークスペースでテレワークする。もっともワークスペースといっても椅子が3つ並んだスペースがあるだけで、電源とWi-Fiはあるがここでガンガン会議するのは無理そう。幸い、今日はそういう会議はなかったので良かったけど。

ワーケーションのネックは、1泊の場合チェックイン、チェックアウト後の場所がないことなのよね。今回午前はコワークスペースを借り、午後はここで仕事をして乗り切ったけど、宿泊前後で仕事ができる場所が充実したホテルとかできないものかなぁ。

反対側に朝食会場がありここでも仕事できそうであったが、アクリル板が邪魔そうだったので使わなかった。アクリル板もそろそろ用済みになるだろうから、そうすると少し環境は違ってくるのかもだけど…。

なお昼の間は特にドリンクサービスなどはないようだ。

スタンダードダブルルーム

15時になり部屋に案内される。このホテルはチェックアウトこそ11時と遅いが、チェックインが15時と最近ビジネスホテルでも14時チェックイン開始が多い中遅く、その点でもワーケーションにはちょっと不便だった。

今日はスタンダードダブルルームである。

入って目につくのが白を基調としたシンプルなデザインに、広々としたシモンズ製ベッド。幅160cmとダブルと考えれば標準的であるが、1人用だとすると破格の広さである。

一方つり合いが取れてないのがテレビ。32インチくらいだろうか。今のご時世を考えるとやけに小さく見える。まあ、そもそもテレビ見ないから良いのだけど。

部屋は約14平方メートルと標準的。机のサイズは大きく、椅子もしっかりしてて仕事をするには都合が良いが、これ明らかにシングル仕様の作りで、2人で泊ったらどう過ごすんだろう。

WI-Fiは昼使ってる分には十分な速度が出ていた。

バストイレはユニット式。バスは広く深さも十分であったが、今時洗い場も大浴場もないユニット式というのはどうなのかなぁという気がした。

シンプルな朝食

朝食は1階の朝食会場で提供される。

朝食会場を別アングルから。営業時間は朝7時からとちょっと遅い。

ヘルシーな朝食をテーマに、パンとサラダのシンプルな朝食をセルフサービスで提供する。セルフなので、7時より前に行っても食べられそうな感じだった。というか、朝食券もないし誰も確認する人もいないので、素泊まりの人でも簡単に食べられるんじゃないのというのが気になった。

飲み物はコーヒー、紅茶とオレンジジュースのみとこれも割り切ってる。自分はコーヒーとオレンジジュースがあれば満足なのでそれで充分であるが…。

サラダが非常にコクがあり、またドレッシングやチキンが良い味わいを出していたので、とても美味しくいただけた。ただ、ボリュームという点では全く足らないね。

お代わり自由ではあるものの、補充がちゃんとされてなかったら…と思うとそんなにがっつりパンをゲットするのも気が引けるので、無難な数だけ取るに留めた。

タッセルイン京都 河原町二条のまとめ

全体的にベッドが広い以外は、ザ・フツーなホテルだったかなぁ。コロナ禍の2021年オープンでこんなに特色のないホテルを作ってどうしたかったんだろうという気がしてならない。現についこの間までは無茶苦茶安かったのだけど。

ただ裏を返せば、ホームページに書かれていたようなまさに隠れ家的なホテルであり、のんびりするだけであれば余計なサービスもないし静かな環境だし、良いのかもしれない。

ただすっかり旅行需要が回復した今、外国人も含めて満室に近い状態だったようだし、今後はこういうホテルも良い値段していくのかもね。

あと意外に良かったのが地下鉄の駅が近かったこと。京都市交通局がバス1日券廃止という暴挙に出るようなので、今後は地下鉄のポテンシャルが上がってくるだろうから、地下鉄もバスも便利なエリアにあるこのホテルはその点でも今後注目かもね。